気分はもう戦争 (アクション・コミックス)

  • 双葉社
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本棚登録 : 675
感想 : 52
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575930313

感想・レビュー・書評

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  • 今、読み返したい一冊なのだが生憎手元にない。
    しかも品切れ中、、、

    仕方ないので『複雑な彼女と単純な場所』所収の「カニを、もっとカニを!」を読んでいます、、、

    株式会社双葉社|本の詳細 | 気分はもう戦争|ISBN:4-575-93031-8
    https://www.futabasha.co.jp/booksdb/smp/book/bookview/4-575-93031-8/smp.html

  • 2020/03/24

  • 1979年
    CIAの陰謀で、京城(ソウルではない)の大統領が暗殺された
    それで、どういうわけだか中ソ国境における緊張感が一気に高まって
    戦争がおっぱじまってしまう
    要するに、アメリカとソ連の企画した出来レースらしい
    東西冷戦下、緩衝地帯となる東アジアでは
    中国の支配力を弱めておいたほうが
    なにかと都合はよかったのだろう
    しかし実際のところ、この戦争の正体が何であるかは
    最後まではっきりしない

    日本にとっては、それも対岸の火事に過ぎなかったはず
    なんだけど
    学生運動の時代も終わりを迎え
    自分たちの誇りを見いだせなくなっていた若い世代には
    義勇兵として、大陸に渡る者もあった
    近代日本から受け継がれたロマン主義は
    社会の歯車に収まることをヨシとしなかった…のであろうか
    そこで、命のやりとりに人間らしさを見いだそうとした
    そんな彼らの
    実に軽薄な戦争を描いたコメディ作品である
    バカバカしくはあるが
    子供騙しの正義を振り回すよりマシかな
    国士舘出身の「はちまき」
    左翼過激派の「めがね」
    ベトナムに行きそびれた「ボウイ」
    こんなデタラメな取り合わせの3人組がメインで
    珍道中を繰り広げる一方
    作者であるはずの矢作・大友コンビも登場して
    戦争をダシに一山当てようとする

  • もう40年近く前の漫画、混沌とした世界の状況は全く変わっていない。フィクションだけど、恐ろしいほど今の世の中と一致する部分があるような気がする。 先見の明があるのか、世の中進歩していないのか、どちらなんだろう?

    細密な筆致。迫力のコマ割り。洒落た展開。漫画のひとつの到達点。それにしてもこの人の絵の巧さは群を抜いている。クールでコミカルな中にも痛烈な風刺が効いていて、この圧倒的な仕事に改めて大友克洋の偉大な足跡を感じる。

  • 初読時マジで意味がわからなかったのでわかってよかった。

  • 大友克洋の初期作品。SFハードボイルド作品というジャンルがあるかどうかは分からないが、AKIRAの世界観とも共通する70年代から80年代の日本の空気感がよく伝わってくる。ショーケンや水谷豊、松田優作らの作品とも共通する匂い。今よりもきっと男尊女卑が強い時代だろうが男が肉食なのが普通という感じで、翻って今がだいぶ草食系に変わってきているのを感じる。こういう男の人はきっと嫌がられるだろうなあ。少し野蛮に感じるかも。それだけ洗練されてきている気がする。漂白に近いのかも知れないが。いずれにせよ時代は戻らない、今後もより草食の方へ進んでいくのだろうか。骨太が復権するのだろうか?筋トレブームなんかも来てるからなきにしもあらずではありそうだがいかに。

  • 昔に読んだときもそうだったが国際情勢などの細かい背景がわからないので今ひとつピンとこない。確かに絵はうまいんだけど。

  • 「もはや戦後ではない」という時期に起きた中ソ戦争に、なぜか日本人が参加する話。妙なリアリティがすごい。当時の細かい描写も凄い。フィクションだけど、歴史の本として読み応えあり。

  • もう40年近く前の漫画になるけど、混沌とした状況は全く変わっていない。
    フィクションだったけど、恐ろしいほど今の世の中と一致する部分があるような気がする。
    先見の明があるのか、世の中進歩していないのか、どちらなんだろう?

  • 今日ふと、このマンガに出てきたヤラレちゃった日本のことを思い出してそこ読みかえしたくなって、もちろんずっと本は所有してるはずだけど部屋のどこに埋もれてるか探し切れないので売ってるよね?とビレバン行ったらあったので買って読んだらやっぱ面白れー!ってなった。一般書店にもあるかなどうかなあるかな名作だし。ソ連と中国で戦争始まってそれに引き寄せられてく日本人数名とかも死んだり死ななかったりするんだけどこの軽やかっつーか乾きっぷりっつーかがすごいしアホやなーってとこもあるしきゅんとなることもあって、通したい自分のスジとは?とか考える。1982年、第1刷。2007年の58刷目を今日買った。おうこの本も出来てほぼ十年か。ストーリーなんかソ連が出てくるからそらもう上坂すみれもこの世に存在する以前に出来てるわけだけど、ちかごろのわかいもんも読むといいと思うよ?ホント。

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著者プロフィール

1950年、神奈川県横浜市生まれ。漫画家などを経て、1972年『抱きしめたい』で小説家デビュー。「アゲイン」「ザ・ギャンブラー」では映画監督を務めた、『あ・じゃ・ぱん!』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、『ららら科學の子』で三島由紀夫賞、『ロング・グッドバイ』でマルタの鷹協会・ファルコン賞を受賞。

「2022年 『サムライ・ノングラータ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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