この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)

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著者 : こうの史代
  • 双葉社 (2009年4月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・マンガ (148ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575942231

この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)の感想・レビュー・書評

  • 上・中は今まで聞いてきた戦争の話とは雰囲気がまるで違う、ごく普通の「日常」の話だった。絵柄が可愛いし何よりすずさんがとても可愛らしい。ずっとほのぼのしていただけに下巻で不意打ちを食らってしまった。右手を失ってから背景が左手で描いたようになっていて演出が凄い。映画も観たいな。

  • P12 赤城の艦影:昭和2年だと3段甲板
    P62 中巻でスルーに近い扱いでしたが、「鬼いちゃんが死んで 良かったと思ってしまっている」の言葉に衝撃でした
    P94-95 B-29の代わりにトンボ、焼夷弾の欠片、掲揚された太極旗(朝鮮の解放)=終戦による大転換
    最後のカラーページは街灯の点灯・灯火管制の無い電灯とで、平和と復興の予感。汚れた戦災孤児は、焦土と化した日本そのもの。でも、生きていると。で、それの絵筆を持つ手が失った右手なのは、カバーのすずに右手があるのと同じなのでしょうか。要は、実際は無いのですが、心情的には失っていない、な感じで。

  • 戦時中の日本が舞台で、いつ死ぬか分からない状況のなか日常生活を送る。この暗い背景でも、主人公の可愛らしくけなげな性格に癒される。生きることと死ぬことが身近に感じる本。

  • 映画を見てから漫画を読んだ。
    正直重いテーマなので、手に取るのに時間がかかった。話の経過を知っているとなお、またあのつらさを味わうのか、とためらってしまう部分もあった。
    読んでみて、やはり映画の完成度がかなり高かったのだな、と感じた。原作本は3冊に及ぶが、かなりうまく話をまとめている。遊廓の女性とのエピソードはかなりばっさりと省略されていた(監督がすずさんにこれ以上辛い思いをさせたくないとインタビューで言っていたと目にしたが、本当かどうかはわからない)。このエピソードがあるかないかで周作に対する印象はかなり異なってくるため、どちらが良いかは一概に言えないが、無い方が話としてまとまりやすくなるのは間違いないだろうから、時間の限られた映画では省略するのが正解かもしれない。
    また漫画では漫画だからこそできる様々な表現が試みられているが、うーん、正直自分にはごちゃごちゃして感じられた。そこで凝らなくてもいいのでは、と感じた。ストーリーがしっかりしているので、それ以上盛り込まなくても良かったのではないかと思う。
    映画もまた観たいと思うけれど、やっぱり重いので、いつになるかな…。

  • ぼんやりしているからわかることがある。最近は「自分は利口者だ」と思っている輩がやたらとネット上で駄弁を弄している。(あっ、俺もそうか。)

  • 泣いてばっかりじゃ勿体ないわい 塩分がね

  • 言葉にするのが難しい 色んな思いが胸に染みた…。ただこの物語の中に漂うだけ。

  • 70年後に今の世界はどのように描かれるんだろう。
    「あのころは良かった」と描かれるのがいいのだろうか?または「あの頃は大変だった、貧しかった」と描かれるのがいいんだろうか。
    後者であるとしたら、どんな70年後か想像もつかないが、70年後の人に「あの頃は大変だった」と思われる現在であるほうがいいと思う。

  • 昭和19年(1944)に広島市から呉市へと
    4歳年上の男性(北條周作)に望まれ嫁いだ18歳の浦野すず。
    北條家の人々とのささやかな日々、
    戦中の日常が淡々と描かれてる。
    おっとりさんで前向きなすず…
    しかし焼夷弾によって晴美ちゃんの命とすずの右手が失われた。
    自分の居場所を失ったかのようにみえたが……
    みんな明日があると信じて生きている。
    毎日、日々の事に追われ生きている
    人間、前を向いて生きている。
    普通に暮らせる…というのは実は有難いこと、
    そして誰もが世界の片隅で生きている。

    すずも周作と北條家で生きていく。

  • なんだか泣けて、泣けて、しようがなかった。

    深い感動で、しばし、ぼうぜんとため息をついていた。

  • 終戦の年の4月~戦後までを少々。
    時期的に不幸な出来事も多いですが、そうでもない出来事があったりも。
    あとがきで先生が書かれている
    「誰か」の「生」の悲しみやきらめきが感じられる1冊でした。

  • 映画を観て、厳しい時代の中でも
    人が生きていくということは、
    笑ったり、恋したり、
    嫉妬したり…。
    あぁ、そうだよなぁ。
    けれど、それがもっと、穏やかで
    人それぞれのよさや、のびやかさが
    いきいきとするのが「平和」ということ
    なのだろなぁ。
    と、悲しみの中で、笑い、切なくなりながら
    一気に読了。

    何度も読み返したい作品だ。

  • 「この世界の片隅に-上・中・下-コミック」(こうの史代作:双葉社)

    先日、読んだ小説バージョンに刺激を受けて、コミック版を購入。一気に読みました。柔らかい絵で、主人公である「すず」の人柄や周りの人たちの温かさ、爆弾によって引き裂かれた生命等、日常の息遣いや悲しみが心に染み込んできました。「くすっ」と、笑えてしまうシーンが多くあります。数々の「戦争」をテーマにしたコミックに接してきましたが、今までとはまた違う力を持った作品だと思います。

    家族にも読むことを勧めたいと思います。読み終わった時に、感想など話し合えればいいかなと考えてみます。

    みなさんも、ぜひどうぞ

  • ずっと周作さんとのことでモヤモヤしていたが、最後の方は何も言えなくなった。
    不幸の中にも幸せってあるんだったと、久しぶりに思った。

  • 私にとっては戦争漫画であると同時に恋愛漫画だなぁと思っていて、すずと周作のやり取りに苦しくなって何度も泣いてしまう。

  • 映画を先に見たので、最初のうちはのんちゃんの声が聞こえたり、音楽も色彩もあった映画の方がやっぱり良かったかな、と思いつつ読み進めましたが、下巻に至る頃にはそれもなくなり…。モノクロの世界に描かれるメッセージの一つ一つが刺さり、電車の中でなかったら号泣していたところでした。そして、最後の最後のカラーページの鮮やかさ。またゆっくり、思い切り涙を流しながら再読したい作品です。

  • すずさんの転機のところからずっと涙が止まらんくて誌面がろくに見えやしない。こんなにも切なく、温かい作品には今日なかなか出会えないのではないか。この作品が今、描かれ、誌面に掲載され、出版され、映画化されてヒットしていることの意味を考えると、まだまだこの世界も捨てたもんじゃないって思える。もっともっとたくさんの人がこの作品を知り、世界中に広まればいい。

  • 戦争を扱った作品だが、描かれているのはあくまで一人の人の生き方。どんなときでも幸せは足元に、目に入る世界にあふれている。そんなことを感じさせられる作品。フランクルの夜と霧と共通する部分があるかもしれない。
    映画版の冒頭、コトリンゴカバーの悲しくてやりきれないが流れる。この作品の空気をよく表していると思う。

  • ラストに向けて圧巻の展開が待ち受けているこの下巻。深い感動が訪れます。

  • 近々アニメ化される作品なので、夏のうちにまとめ読み。
    昭和19年、広島から呉へ嫁いできた「すず」さんが主人公。絵を描くのが好きな彼女の日常生活が淡々と、でも情感豊かに描かれている。日常に覆いかぶさる戦争の影、爆撃、広島に落ちたという新型爆弾の噂や影響も丁寧に書き込まれ、何の誇張もないかわりに、生きることのやるせなさや重みが染み染みと胸にしみとおる。
    どのくらい深くしみるかというと、「きっと自分はすずさんと同じ時代、同じ世界を生きてきたことがある」と思えるくらい。

  •  読み終えたときに、すずさん少し寄り添えた気がする。また、あの時代そのものに、ほんの少し近づけた気がする。そんな作品です。
     ストーリーでぐいぐい読ませる作品ではないので、途中で読むのを止めてしまう方もいるでしょう。そんな方には、高評価の数々を信じて、ぜひ最後まで読んでいただきたいと思います。

     戦争を描いた作品や戦時下の暮らしを描いた作品を読むと、「戦争」とか「戦時下の人々」というものが対象化される、というのがこれまでの読書体験でした。つまり戦争の「悲惨さ」「恐怖」「暴力」「破壊」またこれに対比される「絆」や「愛」といったイメージを、具体化して見せてくれるのが、いわゆる「戦争モノ」の作品だったのです。
     この作品は、過剰に「悲惨さ」を見せることも「絆」を見せることもしません。だからこそ、読者は、すずに、あの時代に、素直に寄り添えるのでしょう。

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