光の帝国

  • 二見書房
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本棚登録 : 47
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (423ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784576081694

作品紹介・あらすじ

10年間指令がなく「忘れられたスパイ」だった男のもとに北朝鮮から突然の帰国命令が下された-ソウルに潜入して20年。普通の市民としての生活が一瞬にして足もとから崩れていく。24時間で過去を清算すべくソウルの雑踏を彷徨するなか中年となった工作員に宣告される運命とは。

感想・レビュー・書評

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  • すごくおもしろかったです。韓国映画「SPYリー・チョルジン 北朝鮮から来た男」と自分のなかでだぶらせながら読みました。

  • キム・ギヨンはソウルで映画輸入会社を経営している。といっても部下は一人しかいない小さな会社だ。妻のキム・マリと娘のキム・ヒョンミの三人家族で暮らしている。ギヨンは会社で知らない人からメールを送ったので見てくださいとの催促の電話を受けた。そして、そのメールには、「蛸壺やはかなき夢を夏の月」という俳句が書かれていた。そのメールでギヨンの世界は変わってしまった。それは北からの暗号命令であった…。

  • 南で暮らす忘れ去られたと思っていた北の工作員が、15年ぶりに帰還の命令を受けてからの24時間を描く本。シュリみたいな世界が北朝鮮では本当に繰り広げられているんだろうなと想像する。みんなそれぞれの場所で必死に生きている。1日の話なのにこの厚さがすごいなと思った。

  • 凄く面白かったにも関わらず、読むのに時間をかけてしまった所為で、登場人物(ハングル)が時々わからなくなって読み返したりして余計時間をかけて読んだ。
    物語の中では、たった一日の話なので緊張感があった。
    主人公の妻の「マリ」が扱き下ろされていて、可笑しい位だったけれど、彼女に同情することも共感することもできない。こういう女性が韓国には多くいるのだろうか?
    主人公の平凡に見えた日常が一つのきっかけで変わり、また同じように続く日常がこれまでのものとは全く変わってしまうという小説。

  • ルネ・マグリット 光の帝国

  • 常野という不思議な能力をもった一族の話です。恩田陸の世界観がすごく反映された作品なので、恩田陸の作品中でもベストに入ります。短編集なので読みやすいです。私も常野物語の(今度は)長編を読みたいと思います!

    http://www.lib.miyakyo-u.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=235959

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著者プロフィール

著者:キム・ヨンハ
1968年生まれ。延世大学経営学科修士課程修了。1995年季刊誌『レビュー』に「鏡についての瞑想」を発表し、作家活動を開始。
文学トンネ作家賞、東仁文学賞、黄順元文学賞、万海文学賞、現代文学賞、李箱文学賞、金裕貞文学賞、呉永寿文学賞などを受賞。著書に、長編小説『お前の声が聞こえて』、『クイズショー』、『光の帝国』(宋美沙訳、二見書房)、『黒い花』、『阿娘はなぜ』(森本由紀子訳、白帝社)、『私は私を破壊する権利がある』、『殺人者の記憶法』(吉川凪訳、クオン)、短編集『何があったのかは、誰も』、『兄さんが帰って来た』、
『エレベーターに挟まったあの男はどうなった』、『呼び出し』、エッセイ『旅行の理由』、エッセイ集三部作『見る』、『語る』、『読む』がある。スコット・フィッツジェラルドの『偉大なるギャツビー』の翻訳も手がけた。

「2020年 『僕は李箱から文学を学んだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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