- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784576090306
感想・レビュー・書評
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父親になっての参考書籍その2。
あまり新しい発見はなかったが、こういった本を読む前に自分がもっていた考えが間違ってはいない、という後押しされる本となった。
「子どもにもう少し頑張ってよりよい人生を生きてもらうためにできることは、親自身が今のこのとき、もう少し頑張って自分の夢に向かうことです」
これなどは常に思っていることで、子どもは親の背中をみて育つ。それであれば、子どもに恥じない生き方をしないといけない。「嫌だな、逃げたいな」と思って、そこで自分が逃げた場合には子どもも同じ場面で同じ行動と取るのだと思う。子どもにこういうときにはこう行動してほしい、と思うのならば、親である自分がまずやらなければならない。
ハートフルコミュニケーションが提案する「子どもの自立を促す三つの力」。それは「愛すること」「責任」「人の役に立つ喜び」。
これは最初の「愛すること」にすべて繋がっていると思う。それは「愛すること」もまた責任である、ということ。そして人の役に立つというのは、相手への献身であり、それもまた相手への愛(思いやり)である。そして、相手が喜んでくれれば、それは喜びである。
なるほど、と関心したのは「ぜひ、仕事の話をしてください。子どもは父を通して世界を見ます。そして、そんな世界に興味を持つでしょう。」というところ。
わたしの父はあまり家で仕事のはなしはしない。仕事が嫌いなわけではないが、ほとんどしない人だった。仕事とプライベートとわける、という考え方は正しいとわたしは思っている。仕事のストレスを家庭に持ち込むなどは嫌な方だ。しかし、ここでは、家で仕事のはなしをすることで子どもは、仕事とは何であり、その仕事にはどのようなやりがい、喜びがあるかを知り、親の仕事のはなしを通して世界を知る、ということである。大学生になっても将来何をやってよいかわからない、という人は多い。そこにひとつの参考として親の仕事を教えて、未来への糧に出来たらいいな、と感じた。まぁ、娘にシステムエンジニアになってほしいか、というと考えるところである。
「愛情は与えるもの、尊敬は勝ち取るもの」。
この一文は新渡戸稲造の武士道にも通じるものがあると感じた。武士道の礼とは「相手への思いやりであり、究極なところでは愛に近づく」。そうしてそういった行いの先に相手から尊敬がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子供に関心を持つ。
男らしさ(客観性、一貫性など)を見せる。
常にサポートするという姿勢を見せる。 -
「子どもの心のコーチング」のパパ向けバージョン。
(夫に読ませたくて借りてきたはいいものの結局読んでもらえず放置されてたので私が読んでしまったシリーズ。)
子育てには父と母がそろっていることではなく、あくまでも"母性"と"父性"が必要なのだということ。
夫の子どもへの叱り方になぜかいつももやもやしてしまうのは、夫が私と同じ"母性"のアプローチで叱っているからだったんだなぁと思った。いや、それ同じこと私がもう言っとるから!みたいな。
私が口うるさく怒りすぎたところに加勢されても全然嬉しくないし助からないし、子どもはそれじゃ逃げ場もなくなるし親の言うこと聞かなくなるだろう。夫にして欲しかったのは、"今をきちんと"と近視眼的になってしまう私の視野を広げさせてくれて、子どもを"将来どうあるべきか"に導いてくれる父性のアプローチだった。サポートされている、最後を支えてもらえているという安心感。
母性と父性が両立して機能しているのが子育てにはやっぱり重要だと感じました。
私が先回りしてついつい手伝ってしまうところを、どっしりと鷹揚に構えて子どもにやらせるという余裕。
心配ゆえ「ダメ」と禁止してしまうところを、論理的に子供を信じて任せられる冷静さ。
母親不在の日曜日、普段は食べさせてもらえないカップラーメンを父親が買ってきてくれたときのあの嬉しさと言いようもない美味しさを思い出しました。 -
【子育て・教育】お父さんのための子どもの心のコーチング/菅原裕子/20160615(75/501)<190/45004>
◆きっかけ
・同著者の本より
◆感想
・非常によく纏まっている。母性と父性のバランス。父性の役割(万能感のシェイプアップ、やりぬく力、論理的思考、責任感等々。
・万能感のシェイプアップと言う点では、「Fail faster, Succeed sooner」に尽きる。そしてそれをフォローする。
◆感想
・親の役割は、子供に自律を教え、自立させること
・自立を促すための3つの力を育てる:①愛すること、②責任、③人の役に立つ喜び
・愛情いっぱいの母性(一体感)と、悪いことは悪いと厳しく言う父性(分離感)の両方があって、バランスのとれた人格を育ていることができる。
・自己肯定感と万能感は一緒に育つ。ただし、万能感はシェープアップしないと危険(自分で出来る経験がすくないまま育つと、できない劣等感への繋がる)。母性だけでは万能感はシェープアップできない。自分で物事にあたったとき初めて、万能ではないという現実を体験する。分離感のある父性の出番。
・父性はコーチとなって子供のできるを育てる。
・いけないことはいけないと限界設定をする。その際、①愛されていると感じるようにする、②一貫した態度をとること
・息子が母親を味方につけようとしても、母親は父親の立場を崩さない。かわいそうだからもういいわとなると、子供は許されると学ぶ。
・親子がうまくいくためには尊敬する関係が必要。
・尊敬される親になるには一貫性を持つこと
・思春期:かわいくなくなってきているのは、一個の生き物として成熟し、自立しつつある証拠。かわいさで親を魅了し、面倒を見させなくても、自分でやっていける自信がついてきたということ。
・父親と共有体験があること、父親が小言を言うのではなく、自分の話に耳を傾けてくれているとき、子供は父を心の拠り所にできる。
・息子に父親にしてもらった。
・子供の自由に解放することはいいことだが、その前に自由に適応できるだけの知恵をつけさせることが重要。その知恵を持たない子には、彼らを守るシールドになることが大切。
・子育ての焦点は今ではなく未来。将来子供がどんな人生を生きているかに焦点をあてて、今日の子育てをすること。
・子供の自立を促す力①:愛すること(=>自己肯定感)。父の愛は支えること。家族を守ること。
・子供の自立を促す力②:責任。目の前におこっている状況に対して反応して行動を起こす、これが責任の基本。子供の課題を取り上げずに、子供の課題として本人に任せておくこと。責任を教えるのは父性の仕事。簡単に手に入らないものを手に入れたき、万能感を体験する。
・子供の自立を促す力③:人の役に立つ喜び。お手伝いをお願いする。
・論理的思考とコミュニケーション力のためにできること:①子供の話を聞く、②質問を通して子供に考えさせれる。
・やりぬく力を育てる6ステップ:①得たいものを明確に、具体的に、肯定的に決める。②それが手に入ったらどんないいことが起きるかイメージ。③願いを実現するような具体的な目標を立てる、④目標を実現するプランを複数立案、⑤どのプランが適切か吟味、⑥実行しつつ、自己評価し、必要な修正をする。
・子供に夢を持たせたいのなら、親が持ち、それに向かった進むこと。
・やりたいこと、やるべきこと、できたらいいな、短中長にわける。
・妻の現状を理解する。 -
今年度41冊目。
父として読んで良かった。母親は2人いらない。父しかできない子どもの育て方、もうちょっと探究していこう。 -
子供に任せて自分でやらせる。
「ならぬことはならぬ」
「拳骨は一生に一回に取っておく」
母親のサポート(一枚岩)
(思春期)子供を何とかしようとしない。話を聞く、一緒に何かやる(スポーツなど)
ヘルプからサポートへ
子育ての焦点は今ではなく未来へ。
父親は「責任」を教える。 -
2015年4月20日読了。父親に向けた、子どもの心のコーチングのガイド。筆者は元々企業向けのコーチング研修を生業としていた人のようで、「相手が子どもであれ大人であれ、コーチングのやり方は同じ」とする主張にはうなづける。子どもを不当に「能力の低い人」として扱わず、その能力を信じて色々な未知のことに挑戦させる、それを後押しするのが母親ほど深くは子どもとつながりのない父親の役割、ということか。親自身が夢を持って挑戦する姿や困難に立ち向かう勇気を持っていることを子どもに見せることが大事、とは確かにそうだろう。自分はどうあるべきか。
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子供を愛する「愛」において
父親と母親は同じである。
しかし、
愛の表現においては、「母性」と「父性」に違いがある。
でも、
子供の成長においては、どちらも必要なのです。
子育てにおいて、父親と母親とぶつかることがありますが、お互いを理解する為に、読んでおいたほうがいいかも。 -
子育てにおいて、夫婦でそれぞれどのような役割を担っていくか、考えさせられた一冊でした。戦後「家」の概念が崩壊し、混沌とした社会の中で、家族のあり方、子育ては一層個々の家族に委ねられています。そのような環境だからこそ夫婦で強固なタグを組み、役割を分担し子育てに当たる必要があるとこの本を読んで感じました。
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子供を育てるために「父性」はかかせないのだろう。
私のすきな育児書の「ハッピーアドバイス」シリーズのDrとおおよそ話が合致しており、受け入れやすかった。
「愛すること」「責任」「人に喜ばれる喜び」を伝えていきたい。
また、子供に語れる夢をもつことの大切さを改めて感じた。