- Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
- / ISBN・EAN: 9784577041222
作品紹介・あらすじ
29年の生涯に『ごんぎつね』『手ぶくろを買いに』などの多くの名作を残した童話作家、新美南吉。22歳のときに発表した、動物たちのほほえましいやり取りをユーモラスに描く名作、待望の復刊。4才ごろから。
感想・レビュー・書評
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新美南吉さんは今年が生誕100周年なのだそうで、どおりで図書館にはたくさんの本が並べてあったわけだ。
名前を聞いてもピンと来ない方には「ごんぎつねの作者さんですよ」ということで。。
1913年7月30日生まれで、ウィキペディアによると【地方で教員をしながら若くして亡くなった童話作家】という点でよく宮沢賢治と比較されるらしい。
でも、両者はだいぶ趣が違うように思う。
この作品、とても素朴でほのぼのとしている。
大胆な仕掛けや派手なオチになれてしまっている今の子たちには、喜ばれないかもしれない。
新美南吉22歳の時の作品。つまり1935年頃を、見たことは無くてもなんとなく想像しながらゆったりと読んでやってね。
文字は縦書き。穏やかに語りかけてくるような日本語。
絵はモノクロとカラーページが交互に現れ、動物たちの表情や仕草が、とても愛らしい。
山で一本の赤いろうそくを拾ったサルは、それを花火だと思い込んで山に持ち帰る。
誰も花火なんて見たことがないので山は大騒ぎ。
サルは花火がどんなに綺麗かを、みんなに話して聞かせてくれる。
ではその花火に火を付けようということになったが、誰も付けるものがいない。そこで、みんなで籤をひくことになり・・・
火を付けにいく場面では、マッチを手にしている。
いまどきは「チャッカマン」かしら?
まぁ、誰が火を付けるかで四苦八苦する様子がとても面白いのだ。
なんとかろうそくに火はついたけど、みんな怖がって目も耳も塞いでしまう。
ラストは、赤々と燃えるろうそくを、動物たちが肩を組んで見つめて終わり。ここはちょっとロマンティックだ。
もう少し話しが広がるかと思うと、これで終わる。
何も起こらないと言えば、確かに特別なことは何も起こらない。
大人の私は、知ったかぶりをするサルに笑ってしまったが、子供たちにもこのほのぼのした世界が通じるといいなぁ。
まだお話し会で読んだことがないので、そのうち読んでみたい一冊。
約6分半。3,4歳から。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ふんわりとあたたかい素朴なお話。優しい気持ちになれました。
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レトロな絵が大好物です♡
新美南吉さんのお話も、なんだかほのぼのしていていいな。 -
5分
お話も絵もすてき。かわいくて癒される。
大勢のおはなし会では、あのオチの魅力が伝わらない気がする。 -
三歳になりたての我が子には、少し難しかったかな?でも、しっかり最後まで聞いていました!
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新美南吉さんのお話の中でこれがすごく好きだな。
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新美南吉も鈴木寿雄も亡くなっているんですよね。作品は残る。いいものは残してくれる出版社。有り難い事ではありませんか。
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大正時代に発表された作品。素朴て温かい。