グロ-バリゼ-ションの文化政治 (グローバリゼーション・スタディーズ 2)

  • 平凡社
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  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582452266

作品紹介・あらすじ

日常的実践の抗争のなかにグローバルな「意味の政治」を読み解く新たな文化研究。

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  • 『グローバリゼーションの文化政治』
    編者:吉見俊哉
    執筆者:
    Aksoy, Asu
    Altman, Dennis
    Ang, Ien
    Morris-Suzuki, Tessa
    Narayan, Uma
    Robins, Kevin
    亀井 秀雄
    伊予谷 登士翁
    吉見 俊哉
    岩渕 功一
    本山 謙二
    Morris‐Suzuki Tessa

    【書誌情報】
    シリーズ グローバリゼーション・スタディーズ
    出版年月 2004/11
    ISBN 9784582452266
    Cコード・NDCコード 0031 NDC 311
    判型・ページ数 A5 400ページ
    在庫 品切れ・重版未定

    日常的実践の抗争のなかにグローバルな「意味の政治」を読み解く新たな文化研究。
    http://www.heibonsha.co.jp/book/b158532.html

    第1部 文化ヘゲモニーと対抗的実践 
    グローバリゼーションとアメリカン・ヘゲモニー
    グローバリゼーションと新しい文化経済
    HIV・エイズとグローバリゼーションの政治経済学

    第2部 混成化とディアスポラ 
    ピジン語の生まれる空間-横浜居留地の雑種語
    文化を食べる――インド料理をめぐる食文化の取り込みとアイデンティティ
    移動の経験によって生成された音と「うた」―― 一九二〇〜三〇年代の普久原朝喜の活動を中心に 

    第3部 アイデンティティ・ポリティクス 
    ディアスポラを解体する――グローバル化時代のグローバルな華人性を問う
    スペクタクル化される「ナショナル」の饗宴――メディアにおける「普通の外国人」の商品化
    空間を横断する思考――トランスナショナルなトルコ系テレビジョン

  • 《編者序文 グローバリゼーションの文化政治(cultural politics by テッサ・モーリス=スズキ、吉見俊哉》
    グローバリゼーションの文化政治が生じている現場とは、われわれの日常生活の諸場面にほかならない。われわれは、この出来事が生じている様々な複雑で矛盾するコンテクストを、生活する身体という理論的な虚焦点から照らし返していかなければならない。個々の社会的な場において、様々な矛盾や差別、抗争のなかに身を置いた人々の身体的な実践に媒介されることにより、文化が構築され、その生産が行われている。そうしたパフォーマティブな過程において、諸諸の文化的価値や規範も担われていく。その意味で、文化が立ち上がってくる基礎は、グローバルかつローカルな人々の日常的な身体実践にある。一見すでに意味が確定しているかに見える文化的な表象や実践でも、じつのところは無数の言語行為、意味生産の実践が交錯するなかにあり、文化の意味をめぐる紛争や調停は決して終わることがないのである。p18

    《文化を食べるーインド料理をめぐる食文化の取り込みとアイデンティティ by ウマ・ナラヤン》
    「われわれが文化とその担い手との関係を、完璧に連続的で、完全に同調的で、全面的に一致するものだとはもはや考えないとすれば、そして文化を政体間の、浸透的で、全体としては防御的な境界とみなすとすれば、より有望な状況が開けてくる。すなわち、他者を存在論的に所与のものとしてではなく、歴史的に構成されたものとして考えることは、われわれが文化、とりわけ自分たちの文化に対してしばしば抱く絶対主義的偏見を弱めることになろう。こうして文化は統制するもの、あるいは放棄するもの、再収集するもの、忘却するもの、強制するもの、独立するもの、排他的なもの、あるいは共有されるものとして表象されるだろう。すべてはわれわれを形作るグローバルな歴史のなかで行われる。それゆえ、故郷喪失者、移民、越境は、新たな語りのあり方とともに、あるいはジョン・バージャーの言葉を借りれば、別の語り口とともに、われわれにもたらされる経験である」p204(Edward W. Said, "Representing the Colonized: Anthropology's Interlocutors", Critical Inquiry 15, 2 (Winter 1989), p.225.

  • [ 内容 ]
    日常的実践の抗争のなかにグローバルな「意味の政治」を読み解く新たな文化研究。

    [ 目次 ]
    第1部 文化ヘゲモニーと対抗的実践(グローバリゼーションとアメリカン・ヘゲモニー;グローバリゼーションと新しい文化経済;HIV・エイズとグローバリゼーションの政治経済学)
    第2部 混成化とディアスポラ(ピジン語の生まれる空間―横浜居留地の雑種語;文化を食べる―インド料理をめぐる食文化の取り込みとアイデンティティ;移動の経験によって生成された音と「うた」―一九二〇~三〇年代の普久原朝喜の活動を中心に)
    第3部 アイデンティティ・ポリティクス(ディアスポラを解体する―グローバル化時代のグローバルな華人性を問う;スペクタクル化される「ナショナル」の饗宴―メディアにおける「普通の外国人」の商品化;空間を横断する思考―トランスナショナルなトルコ系テレビジョン)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 国際組織にNGOが入ることは、女性問題と環境問題によって先鞭が付けられていたが、国連のエイズ対策によって流れはさらに前進した。
    UNAIDSの創出はすべての国際的システムにとって意味ある実験となった。
    NGOがエイズのコントロールに敵対している国もある。たとえば宗教的組織がコンドームや消毒された注射針の使用の奨励に反対することがある。
    UNAIDSの推計によれば、HIV感染者のおよそ10%しか自分がどういう状態にあるか知らないという。そうだとすれば、検査とカウンセリングの大規模なシステムを構築しない限りは治療がうまく進まないことは明らか。

    UNAIDSは国際システムがより効率的に稼働するようにという試みだったが、その役割は主にHIVへの政府の対応に圧力をかけ、指導しアドバイスすることになっている。UNAIDSの試みはグローバルガバナンスという名前に値するような超国家的代表制が有効に働く方法を発展させるためにはまだまだ程遠いということを示した。
    HIVが急激に拡大した国々では社会的、経済的な構造を脅かされ、国家の存続自体が危機にさらされた。

  • 文化的ヘゲモニー。アメリカニズム・・・マクド

  • テッサモーリススズキの論考はグローバリゼーションスタディーズに興味がある人は是非読むべき。吉見さんの論文もかなり重要なので、日本語文献としてはこの分野で最高の内容だと思う。

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