ボヘミアの〈儀式殺人〉

著者 :
  • 平凡社
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582702910

作品紹介・あらすじ

中世から連綿と続く"儀式殺人"への誹謗は、啓蒙主義の潜伏期を経て、近代に復活する。事件にたいするユダヤ系知識人の多様な反応から、Judeであることの困難を描く異色の思想史。

感想・レビュー・書評

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  • カフカ関連は、つい手が伸びてしまう。
    カフカを読み解く手掛かりになるだろうか?

  • カフカのようにプラハのユダヤ人が、西欧の市民社会に同化した、いわゆる西欧ユダヤ人であったのに対して、ガリツィアのユダヤ人は、ユダヤ教に則った古くからの生活様式を守っている東欧ユダヤ人だった。バクサのいう「ガリツィアから来たユダヤ人」とはいかにも儀式殺人を慣習としている、そううした蒙昧の徒として表象されているのである 。

    「びっこを引いているユダヤ人」あるいは「足曲りのユダヤ人」はヨーロッパに伝わる悪魔のイメージを模していた 。

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著者プロフィール

1944年生まれ。東京大学名誉教授。ドイツ文学専攻。著書に『プラハの世紀末―カフカと言葉のアルチザンたち』(岩波書店、1993)、『カフカ―身体のトポス』(講談社、1996)、『獣たちの伝説―東欧のドイツ語文学地図』(みすず書房、2001)、『ツェラーンもしくは狂気のフローラ―抒情詩のアレゴレーゼ』(未來社、2002)、『マゾッホという思想』(青土社、2004)、『ホフマンと乱歩―人形と光学器械のエロス』(みすず書房、2007)、『死のミメーシス―ベンヤミンとゲオルゲ・クライス』(岩波書店、2010)、Toponym als U-topie bei Paul Celan. Auschwitz – Berlin – Ukraine (Königshausen & Neumann, 2011〔本書のドイツ語版〕)、『ボヘミアの〈儀式殺人〉―フロイト・クラウス・カフカ』(平凡社、2012)など。

「2015年 『土地の名前、どこにもない場所としての』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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