21世紀の宗教研究: 脳科学・進化生物学と宗教学の接点

制作 : 井上順孝 
  • 平凡社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582703306

感想・レビュー・書評

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  • やや難解。いつか再読。

  • 狙いはよいのだが勉強不足だ。井上は「あとがき」で肩をそびやかしているが、とてもそんなレベルではない。ESS理論、ミラーニューロンなどが目を惹いた程度。リチャード・ドーキンス、アンドリュー・ニューバーグ、ジル・ボルト・テイラーを横断的に紹介。
    http://sessendo.blogspot.jp/2015/12/21.html

  • 「読書:井上順孝編『21世紀の宗教研究』平凡社 刺激に富む先端科学との邂逅」、『聖教新聞』2014年11月22日(土)付。

    読書

    21世紀の宗教研究

    井上順孝編


    刺激に富む先端科学との邂逅

     「科学的」という評価が合理的な価値あるものと見なされる現代。その対極に位置するのが宗教だ。宗教を迷信と捉えず、「宗教とは何か」を科学的に探究するのが宗教学の出発だったが、学の展開は飽くなき細分化を招き、原点と隔たってしまったのが現状だ。先端科学の知見と宗教学の接点を切り結ぶ本論集は、再び根本に問いに立ち返る刺激に満ちた一冊だ。

     井上順孝の論考「宗教研究の新しいフォーメーション」は、現代の宗教研究が向き合うべき諸学との交渉を俯瞰する総論といえる。著者は科学の新しいアプローチの需要に積極的だ。M・ヴィツェルの「神話の『アフリカ』」は、遺伝子研究と進化論をたよりに、言語以前にさかのぼり神話を大胆に比較検討する。

     長谷川眞理子の「進化生物学から見た宗教的概念の心的基盤」には瞠目する。宗教減少を「宗教的概念を使った思考」と捉え、例えば「世の中の悲惨に対して慰めを提供すること」が、生物学・脳科学的な進化の結果だと素描する。

     信仰をもつ「人間」は、動物でありながら他の動物と異なる。その両義性に注目するのが芦名定道の「脳神経科学と宗教研究ネットワークの行方」だ。物質(脳)と非物質(心)の関わりを解き明かす知見は、宗教研究の新しい可能性となろう。

     歴史的に、宗教学と自然科学の相性は良いとはいえなかった。しかし、科学自体、人間を探究する営みでえある以上、両者の邂逅は、従来の認識を一新する。(氏)

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著者プロフィール

國學院大學・神道文化学部教授。宗教社会学、現代宗教論、宗教文化教育研究。著書に『教派神道の形成』『新宗
教の解読』『若者と現代宗教』『図解雑学 宗教』『宗教社会学のすすめ』『神道入門』『宗教社会学がよ~くわか
る本』『本当にわかる宗教学』、編著に『現代日本の宗教社会学』『世界の宗教101物語』『ワードマップ 神
道』『図解雑学 神道』『現代宗教事典』『近代日本の宗教家101』ほか。

「2011年 『グローバル化するアジア系宗教』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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