イザベラ・バ-ドのハワイ紀行

著者 : イザベラ・バード 近藤純夫

• 平凡社 (2005年7月1日発売)

作品紹介・あらすじ

130年前のハワイ王国にタイムスリップ!キラウエアの火口、ワイピオの渓、マウナロア、ハレアカラ…イザベラの驚くべき冒険を通して、「常夏のエデンの島」の魅力とその実情を知る。

感想・レビュー・書評

[loulu310さんの感想 · 2018年8月1日]

19世紀後期のサンドイッチ諸島を旅した英国女性の紀行文。体が柔く静養を兼ねた旅を医者に勧められて、というのがきっかけだそうだが、それにしては燃えさかる溶岩を目指して高山を登ったり、濁流に馬ごと呑まれながら間一髪で渡ったりと、冒険家としか言えないような毎日を送る。当時の英国人ゆえの上から目線が鼻にかからないでもないが、本人のつもりとしては、ハワイの人々の機微に触れる努力を続けているのだから、あまりうるさいことは言うべきではないだろう。王との謁見など、ハワイ史の主要人物に会うなど、ハワイとポリネシアの近世史を知るにはうってつけと思える。