- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582834147
作品紹介・あらすじ
手塚治虫が愛してやまなかったクラシック音楽。手塚漫画&手塚自らのエッセイを織り交ぜながら、手塚作品と音楽の深い関係を解き明かし、手塚治虫の新たな一面に光りをあてる。絵を描くことに次いで音楽好きだった少年時代のエピソードをはじめ、音楽好きであったからこそなし得た表現や、手塚作品に登場するバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンなど数多くの音楽家に注目。手塚が好きだった音楽アニメや、手塚とブラームスの類似性などにも言及する。
感想・レビュー・書評
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手塚治虫とクラシック
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地元の図書館で読む。漫画を読み始めたとき、手塚は過去の漫画家でした。もちろん、漫画界のチャンピョンであることは知っていました。ただし、僕の好みとは違っていました。そのころの僕の好みは、少年ジャンプ漫画でした。手塚の漫画を真面目に読んだのは、「陽だまりの樹」、「アドルフに告ぐ」です。そして、遺作となった「ネオファースト」です。「陽だまりの樹」、「アドルフに告ぐ」は、連載中、夢中になって読みました。それに対して、連載当時、「ネオファースト」は、それほど面白いとは思いませんでした。しかし、数年後読むと、非常に魅力的な作品であることを確認しました。手塚の魅力はその教養です。他の漫画家と異なり、その題材が豊富なのです。それは、他の漫画家と異なり、教養があったのです。もちろん、本宮、さいとうたかおさんのように、外部の専門家に任せることも可能でしょう。しかし、漫画家本人がシナリオを書いたほうが面白いに決まっています。
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そう、手塚作品こそは、初の、音楽が聞こえる漫画であった。
「俺がこの企画やりたかったー」と思う、手塚作品におけるクラシック音楽総覧。
今でこそ音が聞こえる漫画作品は数あれど、手塚作品のいくつかのページに見られる密度、迫力で聞かせるコマはまだ出てきていないのではないか。
とにかく良く調べてあるし、身内ならではの取材も入り、脱帽。
良書。 -
巻頭カラーの『ふたりの演奏家』、『雨のコンダクター』の作品と、5章のエッセイは必読。その他の箇所については、どうしてもバイアスがかかったり、参考情報の分量が勝ってしまうので、じっくり読むというより一読する程度の方が、より手塚治虫の音楽観を感じることができるのではないか。
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図書館にて借りる。
一度流し読みすれば十分。