幸田文 季節の手帖

著者 :
制作 : 青木 玉 
  • 平凡社
3.84
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本棚登録 : 163
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582834666

作品紹介・あらすじ

随筆の名手が描く、ぞくりとする季節の情感。あたたかい涙が心をうるおす「幸田文の言葉」シリーズ4冊目。

感想・レビュー・書評

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  • 幸田文 著&青木玉 編「幸田文 季節の手帖」、2010.2発行。露伴が娘文に言った次の言葉が味わい深いです。「咲いた花のまえには蕾がある。蕾のまえには芽だちから蕾までの美しさがある。その美しさを知ってのち、裸に枯れた冬の感興もわかる。冬のひそまりを理解して更にのち、なにもないただの「土」というものをおもう境涯が出て来る。」冬のひそまりを感じる感性、いいですねw。

  • いろいろな媒体から集められた、季節にまつわる随筆集。ふだんの生活の中で周囲をよく観察したり、子どもの頃を思い返したりしながら四季の情景、情感が綴られる。そうそう、言葉にするとそんな感じだった・・・と共感するところもあれば、このひとならではの感じ方もある。
    どれもしみじみしながら読めるが、やはりいまの季節のものがとくべつよくひびく。「雪の匂い」「山茶花」などがよかった。

  • 格調高い文章

  • 図書館の本 読了

    内容(「BOOK」データベースより)
    随筆の名手が描く、ぞくりとする季節の情感。あたたかい涙が心をうるおす「幸田文の言葉」シリーズ4冊目。

    やっぱり好き。
    この作家さん、好き。
    手元に置こうか、どうしようか毎回毎回悩む。
    雪はおちてくる。。。。

  • 幸田文随筆集。いつものペースで読んでいたら呼吸が合わず、ゆっくりと文を追うようにしたら急に落ち着いた。急いで読んではいけない文体とリズム。座布団の縦横、柳橋の風景、隅田川の氾濫、川手と山手の風景が入り混じる明治から昭和の風景が気持ちいい。

  • 幸田文の、優しくて上品な語り口が好き。この人の目を通して語られる何気ない季節の情景が目の前に浮かぶようで、はっとする。

  • 季節の音、色、匂。

  • 優しい文章と視点に心がほっとします。
    幸田文さんのような文章を書け、感受性豊かな女性になりたいです。

  • 冬の寒い日、ストーブの上の湯かんが出す湯気の音を聞きながら、陽だまりでゆっくり読みたいエッセイ。うちはエアコンしかないけどね。

  • なんでこんなに色々な言葉知ってるんだろう。。。

    私もこんな家にいたら、季節感とかもっとかんじられる子になってたかもしれない。

    人生の二百十日をどうのりこえていこうか

    という一文にすごいそそられましたw

    かっこよすぎ!

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著者プロフィール

1904年東京向島生まれ。文豪幸田露伴の次女。女子学院卒。’28年結婚。10年間の結婚生活の後、娘玉を連れて離婚、幸田家に戻る。’47年父との思い出の記「雑記」「終焉」「葬送の記」を執筆。’56年『黒い裾』で読売文学賞、’57年『流れる』で日本藝術院賞、新潮社文学賞を受賞。他の作品に『おとうと』『闘』(女流文学賞)、没後刊行された『崩れ』『木』『台所のおと』(本書)『きもの』『季節のかたみ』等多数。1990年、86歳で逝去。


「2021年 『台所のおと 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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