- Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582851250
作品紹介・あらすじ
本と版画美術への愛から生まれた自分だけの蔵書のしるし、「蔵書票」。その歴史、具体的な制作法、蔵書票作家を紹介するミニ事典、さらに、つきない魅力を存分に語るエッセイから、西欧のエロティックな逸品・美しいお宝作品紹介まで、至れり尽くせりの蔵書票入門。小版画図版一四〇点収載、超お買得。本好き、愛書家、読書人、待望の一冊。
感想・レビュー・書評
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ちょっとした理由あって手を伸ばしたが、結構面白い本。
というか蔵書票の世界そのものが一生賭ける価値のある世界なので、面白くないわけがない。
個人が発注して個人的に使うものなので流通が比較的少ないとか。
個人的には、多賀新(江戸川乱歩の春陽堂文庫のイラスト)、アルフォンス・井上(マンディアルグの!)などのエロティックな作品が好み。
というのも、見返しの部分に潜めるという行為自体がエロティックで、行為と画風が似ていると思うからだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
↓貸出状況確認はこちら↓
https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00120959 -
蔵書票の作成にあたり購入。
こちらの本には世界中の蔵書票の写真が沢山載っていて参考にしよう…と思って観ていると”参考”どころかすでに”鑑賞”になってしまう(笑)
世界中で書物が愛されているという現実。
電子書籍もたまに読むけど、やっぱり自分の大好きな本は”私の印”をつけてずっと手元に置いておきたい。 -
本愛・古書愛を前提に、
自分が気に入った本に、『自分が読んだ・気に入った・自分の本だ』っていう証を付ける。
これが端的に言う蔵書票。
蔵書票の元々の作品形態は版画。
サイズは元が本に張るものと言う事で小さく、
日本の浮世絵に近い作品から西洋絵画の様な作品まで千差万別。
そしてこの蔵書票世界の特徴的な点として、
蔵書票本来の制作意図である『自分が気に入った証』という意味で張る点と、
単純に『綺麗だから』とを集めるコレクター。そのコレクター同士が集めた蔵書票を交換する、という点。
他にも特徴はあるのかもしれないが、これだけでも蔵書票の世界は中々奥が深いと思う。
新品に近い状態を維持しつつ、つまらない本なら売る手軽さと商業性を追求した中古書店チェーンがひしめく。
電子書籍が騒がれ、続々と電子化され紙媒体が薄れて蔵書票本来の張るという行為意味が消失しそうな現代社会に蔵書票の作家・コレクターはどう感情を抱いているのだろうか。
私自体この本を読んで蔵書票という存在を初めて知ったが、手のひらサイズに集約された美術品は、世界から作成する意味を消失されてしまう危険性がある、それは惜しくてたまらない。人生で一度現物にお目にかかってみたいと思う。
この本には作品が多く載っている訳ではないし、作り方や作家の半生が内容の多くを占めているけど、読んでいるともっと色々な蔵書票の作品を見てみたくなるし、自分でもほしくなってくる。
蔵書票の入門には丁度いいと本だと思います。 -
蔵書票の説明と後半の軽いコラムが面白かった。
そんなに芸術性の高い物だと思っていなかった。
でも本に貼るのには抵抗がある。