戦国鉄砲・傭兵隊: 天下人に逆らった紀州雑賀衆 (平凡社新書 236)

著者 :
  • 平凡社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582852363

作品紹介・あらすじ

紀州雑賀荘を根拠地とした地侍集団「雑賀衆」。早くから大量の鉄砲を使いこなす戦術に長けていた彼らは、その技術を駆使して自らの領土を防衛するばかりでなく、石山本願寺や戦国大名の傭兵として各地を転戦した。信長・秀吉・家康などの天下人権力とは一線を画し、独立性を最後まで保ち続けた雑賀衆とはどのような人々だったのか。鈴木孫一や佐武伊賀守という領袖の真実の姿をはじめ、戦国をたくましく生き抜いた雑賀衆の興亡の奇跡を描く。

感想・レビュー・書評

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  • 一向一揆における鉄砲隊兼傭兵集団として注目を集めている紀州雑賀衆。その成り立ちを紀伊の特異性、石山合戦での活躍、秀吉による紀伊征伐からその解体までまとめた一冊。彼らがどういう理由で動き、そしてどう評価されたのかを俯瞰的に見る事ができる一冊。

  • 雑賀にはずっと興味があり、はじめてだ研究書的なやつを読みました。面白かった〜。より興味出た。和歌山行かねば。雑賀の本拠を見に行こう。
    やっぱり鉄砲傭兵隊カッコいい!

  • 最近ゲームのキャラクターなどにも取り上げられるようになった、雑賀衆について詳細に解説されています。鈴木孫一と「雑賀孫市」の違いもよくわかりました。

  • 少し読みにくかったですが、
    雑賀衆について知ることが出来ました。

    雑賀衆縁の地を旅したいです。

  • 僕の故郷である紀州。そこにかつて存在した鉄砲軍団・雑賀衆。
    織田信長や豊臣秀吉に反抗し滅びて行った彼らの足跡を綿密に調査した良書。
    どんな状況でも明るく生きた彼らの姿。
    僕の生まれ育った土地にはかつてこういう男たちがいたんだ。

  • うーん……あんまりフェアじゃないな、この方の書き味は。
    雑賀衆に対する漠然としたイメージから脱する為だけならいいかもしれないけど、何についても「通説ではAと言われているが、必ずしもAとは限らない」「通説では雑賀はAだが、例えば有名な●●や○○も文献αやβでAと書かれている例もあるように(●●や○○は世間的にはBで有名)、雑賀もBである可能性は否定出来ない」といった書き方をして、大抵Bの方が理想的(=耳障りが良い)だったりするから、ちょっと疲れてしまう。Bに誘導したくてたまらない空気が見え見えというか……。あー、ロマン語りたいんだなぁ……という印象が強過ぎるというか(それが狙いならまあこれでいいのかな)。列挙順を変えるだけでかなり印象変わってくる部分も多いだろうに、そこかしこに我が出ちゃってると言うか。
    淡々と並記すれば1ページで済むような諸説が、そんなこんなで2ページにも3ページにもなってる感じがある。
    そのくせ、「いうまでもないだろう」「のようだ」「〜なことなどありえない」と強く言い切っているところに限って根拠が曖昧だったりして、冷静に考えてみると「結局どっちか分からなくないか?」「結局どっちでもあり得るんでしょ?」「えらい勢いでAの可能性を否定してるけど、その時代その地域に台頭してた△△(著者は取り上げていない)の存在考えればそうなるんじゃない?」「△△との関係どうなってるの?」と思わされることもしばしば。どうもこの方の視野は狭くて頂けない。
    他の書籍の記述を挙げて「これはどこまでも〈お話〉に過ぎない」と書いている箇所があるが、だったら著者の説は〈お話〉に過ぎなくないのかと。自信満々な部分と「はっきりしない」と無難に流されている部分が同程度存在するが、どちらの根拠も似たり寄ったりの曖昧な史料に拠っているのだから、自信満々な部分に失笑したくなってしまう。
    あと、例に出すにしては時代も環境も全く違っているものを引っ張ってくる回数が多過ぎる。タイトルに『戦国鉄砲・傭兵隊―天下人に逆らった紀州雑賀衆』と極めて専門的な響きのあるものを掲げている割に、「そんなことを今更延々説明しなくても……」といった戦国時代の基礎知識を説明している部分も過ぎる。←これらにかなりページを割いている。
    いっそ、小説という形で爽快に語りきってくれた方が清々しいのかなと思いました。
    舘鼻氏の本を読んだ直後だからそういう印象が尚強かったかもしれないなあ。
    巻末に年表と参考文献の項目がありますが、それを調べ上げた点がこの著者の功績と言えると思う。しかし、一冊の本としては、年表通りに参考文献を並べていって、そこに著者の憶測と戦国時代の豆知識を加えていっただけといった印象が否めない。
    久しぶりに、読んでてイラッとしたなぁこれ。

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著者プロフィール

歴史研究家

「2021年 『戦国合戦のリアル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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