- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582856354
感想・レビュー・書評
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新書文庫
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著者は幼少より昆虫食に親しみ,十年以上昆虫料理を研究してきたエキスパート。昆虫食の本来の意味を忘れないように,夜中に単身雑木林に入って虫を食べるという自己研鑽までしてるというから凄い。
単なるゲテモノ食の紹介というのではなく,昆虫食の人類史,世界各地の昆虫食文化,昆虫の栄養学,食糧資源としての昆虫,昆虫食と食育など幅広く扱っていて,入門に最適。ひとまずイナゴの佃煮から始めてみようかな…という気にさせてくれる。将来食糧危機が来て,虫食いのスキルが生死を分けるようなことになるかもしれないし。 -
冗談みたいな扉の昆虫料理の写真に興味津々。
「うげー、こんな料理もあるの?!」
というノリの話を予想していたのだが、中身はかなり真面目な話でちょっとびっくり。
個人的には、あまり構えずに、「うげー」のノリで紹介していく方が世間は受け入れると思うんだけど、どうかなあ。
ま、いろんな情報が詰まった良書でした。 -
入門するつもりなかったのに、扉写真の迫力に圧倒されて、気がつけば借りてきて読み終わってしまった作品。
扉写真の、虫寿司は圧巻です。特に蚕。
人はなぜ昆虫を食べるのか、という根本的なところから、食育に役立つ昆虫食まで、この一冊を読めば昆虫食について大事なことが分かります。
しかし、昆虫を食べる気がない人にとっては気持ち悪いだけの本ですw
イナゴやザザ虫は知ってましたが、まさかカミキリムシとか蚕とか、あとカマキリの幼虫まで食べるとは思ってなかった。ガリガリガリクソンが蝉はピーナツバターの味と言っていましたが、やはりナッツの味がするそうです。
しかし、このへんまでは食料危機に陥ったときなんとか食べられる部類ですが、やっぱりゴキブリはさ・・・チャバネじゃないにしても、クロゴキブリとかマダガスカルオオゴキブリは無理ですよ・・・。海老と同じムチン質だとしても。
「普通の虫の味」というキーワードが頻繁に出てくるだけでも、自分の中の常識が色々おかしくなってしまう本です。
一番衝撃だったのは、カマキリに寄生してる(カマキリのお尻を水につけるとうにゅーんと出てくるやつ)ハリガネムシを生でバリバリ食べちゃう人のくだりでしょうか。もうここまでくると意味が分からない。
でも全体的に、「こんな世界もあるのか・・・」という新鮮な気持ちで読むことができました。カブトムシの幼虫は腐葉土の味でまずいらしいよ!
この本を読んでいる最中、ポンデライオンの頭を持つムカデが出てくる夢にうなされました。 -
私は「食べたい」側の人間です。
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狩猟採集として,グルメとして,エンターテイメントとして,科学として,人が昆虫食に惹かれる理由は大きく4つに分けられる.私はどこに当てはまるのだろうか.興味を持って,知識として本書に手を出したが
,正直に言えば,この本を読む前に一度昆虫食をきちんと経験すべきだった,知識によってハードルが少し高まってしまったように感じる. -
2013年6月18購入
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昆虫食界の本としては最近のもの。
著者の内山さんは毎日昆虫食を実践して毎月試食会イベントも行なっている先駆者。
味の体験談も実感がこもっていて面白い。
この本は入門と銘打たれてるだけあって、昆虫食の歴史から現代の昆虫食分布まで丁寧に教えてくれる。
ゴキブリが実は虫の中でもナチュラルにうまいというのは目からうろこ。
実際に私が食べられるか想像してみたが何となく無理そうな気がする。 -
スーパーの店頭に美味しいコウロギが売られていたら買うのかもしれないのだけど、そのように風味付けられたものを食べるの本当の意味での食の多様性だろうかと考えた。
たとえばだけど現代人は牛・豚・鷄・魚などから動物性のタンパク質をとるのだけどほとんど同じ味付けのものが多い。
これはわれわれが味覚というものに縛られている結果だと思う。
本当の意味での食育とか、食の多様性とかいうものはまずくても食べるぐらいの気概がないとだめなのではないかしらと思う。