韓国語をいかに学ぶか (平凡社新書)

著者 :
  • 平凡社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582857375

感想・レビュー・書評

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  • 韓国語としてだけでなく他言語を学ぶ人にとっても
    言語を俯瞰的に捉える事が出来て面白いと思う。

  • 韓国語を学ぶ上で必要とされる前提知識を提供してくれる。本を読んでいるのではなく、野間先生の講義を聞いているような気になる書き方である。初級者だけでなく、中級者、上級者への情報もあり、また語学教育についても一家言をお持ちである。かなり内容が厚いと思われる。前著の「ハングルの誕生」も読んだ。

  • 挑戦してみようかな?

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    韓国語は、日本語話者にとってとても学びやすい言語である。その理由としては、語順が似ている、助詞がある、といった文法上の相似も挙げられるが、そればかりではない。そもそも韓国語は、日本で暮らす私たちにとって、話す機会が圧倒的に多い、身近な言語なのだ。そんな韓国語学習のポイントを、言語学の深い知見と、教師としてのたゆまざる研鑽から導き出したのが本書である。入門者から教師まで、韓国語に携わるすべての人に捧げる一冊!

    韓国語の真髄から、言語(ことば)の深奥へ!
    http://www.heibonsha.co.jp/book/b177296.html

  • えー、なんて言えばいいのか。
    「韓国語をいかに学ぶか」という本のタイトルからすると、話が半分くらいずれてたような気がする。一方、この人は言語学に対する情熱と、言語教育に対する情熱がものすごい人なんだな、ということが本当によく分かる本。この人の講義ってどんなものなのか、ちょっと受けてみたい気がする。。

    しかしわたしは韓国語(朝鮮語)は学びたいけれど、言語学は全く興味ないんだよな。。確かに学習者にとっても言語学的なものや言語教育はどうあるべきかということは重要な事柄なのかも知れないけど、言っちゃ悪いが読んでても「ふーん」としか思わないどころか、全く楽しくない。


    <話される言葉>が重要なのは、何も生成文法から話さなくても、感覚的に分かることで、まぁそういうところからきちんと論理を組み立てるのは、やっぱり学者だからって気もするが、それはすべての人が知らなきゃならないことじゃないと思うんだよな。。

    ってことで、これは学ぶ人のための本ってより、教える人のための本でもあるという感じだった。正直、韓国語と日本語の関係について、もうちょっと深く掘り下げた方がわたしには興味深かったと思うんだけど、まぁ入門段階ではまだ無理なのかな。

    ともかくこの人は朝鮮語も好きなんだろうが、言語学とか学問関係がすっごい好きで情熱を持っているという印象がすごい強い。それは一方ではとても頼もしいものなんだけど、反面ちょっと強引な印象も残ったんだけどね。

  • 通じれば発音はあまり気にしなくていい…なんて思いがちになっていたけれど、この心構えがいけない、とのっけから叱られた。
    話された言葉では、発音がすべてなのだと。
    外国語を学ぶとき、学習者に必要なのは、相手の言語に対する謙虚さなのだと。

    文法なんて学ばなくてよい、という俗説もバッサリ。
    これまでの文法は「話された言葉の文法」でないから、学んでも話せるようにならなかったのだ、と。
    それから、文法を用語から厳密に理解することの大切さが説かれていて、なるほど、と思った。

    語学研究、語学教育研究の成果も紹介されていて、そこも面白い。
    韓国語では動詞志向の構造をとる傾向が強いのに対し、日本語では名詞志向が強いとか。

    図書館で借りた本だけれど、改めて買って手元に置いたほうがいいのかなあ。
    いい本だもの。

  • 私には韓国語との甘い恋愛期がなかった。気がつけば韓国語、振り返ればソウル。デラシネの哀しみ。かの地にしっかりと根を張る友人知人の韓国語愛を羨ましく思い、老いらくの恋でもしてみるかと本書を求める。想像以上に熱い著者の語りに圧倒されるが単なる韓国語賛歌ではない。やがて韓国語を導き手に広大なる言語の海へと漕ぎ出すめくるめく展開。韓国語が分れば理解し易いことは確かだが、未知との遭遇なら書中にて一目惚れできるかも知れない。他言語学習者にもお勧め。この著者の書くものなら『エスペラント語をいかに学ぶか』でも読むと思う。

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著者プロフィール

野間 秀樹(ノマ ヒデキ)
●言語学者。美術家。
●著書に、『言語存在論』(東京大学出版会)、『言語 この希望に満ちたもの:TAVnet時代を生きる』(北海道大学出版会)、『新版 ハングルの誕生:人間にとって文字とは何か』(平凡社。韓国語版は、朴守珍・金珍娥・金奇延共訳、돌베개〔トルべゲ〕)、『K-POP原論』(ハザ)、『韓国語をいかに学ぶか』(平凡社)、『図解でわかる ハングルと韓国語』(平凡社)、『한국어 어휘와 문법의 상관구조〔ハングゴ オフィワ ムンポベ サングァングジョ〕』(韓国語 語彙と文法の相関構造、太学社〔テハクサ〕、大韓民国学術院優秀学術図書)、『史上最強の韓国語練習帖 超入門編』(ナツメ社)、『史上最強の韓国語練習帖 初級篇』(高槿旭と共著、ナツメ社)、『新・至福の朝鮮語』(朝日出版社)、『韓国語学習講座 凜 1 入門』(金珍娥と共著、大修館書店)など。
●編書に、『韓国語教育論講座1–4』(くろしお出版)、『韓国・朝鮮の知を読む』(クオン。韓国語版は、김경원〔キム・ギョンウォン〕訳、위즈덤하우스〔ウィジュドムハウス〕)、『韓国・朝鮮の美を読む』(白永瑞と共編、クオン)など。
●大韓民国文化褒章。アジア・太平洋賞大賞。ハングル学会周時経学術賞。パピルス賞。
●美術家としては、東京、札幌などで数回の個展、リュブリャナ国際版画ビエンナーレ、ブラッドフォード国際版画ビエンナーレ、プラハ、オストラヴァ、ワルシャワ、ポズナニ、京都、名古屋、横浜、ソウル、大邱などで各種の美術展、また現代日本美術展佳作賞など。
●東京外国語大学大学院教授、ソウル大学校韓国文化研究所特別研究員、国際教養大学客員教授、明治学院大学客員教授・特命教授などを歴任。
●韓国と日本、双方の血を嗣ぐ。
 twitter.com/nsem17657228

「2024年 『定本 韓国語講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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