いまこそ脱東京!: 高速交通網フリーパス化と州構想 (973;973) (平凡社新書 973)

著者 :
  • 平凡社
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582859737

作品紹介・あらすじ

自治体別行政による非効率や高い高速道路料金など、日本国の無駄は多々ある。今こそフリーパス構想=地域間の行財政簡素化を図るべきだ。日本州構想論者による大胆な改革提言。

感想・レビュー・書評

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  • なかなか論理の組み立てが雑で、都合良く書ききってる感があるが、おもしろかった。47都道府県は130年前の廃藩置県でできた区割りにすぎず、これから人口が減って半数近くの県が100万人以下になる可能性がある現在、広域圏で行政を考えるべき、という考えは納得。米国のカルフォルニア州くらいの面積しかない日本に97も空港があり9割は赤字、各県に小さい港がある代わりに基幹港湾がなく海運の国際競争力がない、各県ごとのフルセット行政で財政が悪化。確かに水道の本を読んだときにもそんなこと書いてあったな。
    全国に20ある政令市では、府県行政の8割近くが市に移管されて県に残る権限は県民税の課税権と警察権くらい。この行使のために、例えば神奈川県なら横浜市、川崎市、相模原市から63人(61%)の代表を県議に出している。しかし、3市で合計195人の市議がいて神奈川県の主要部分の意志決定を担ってるのに、この区域選出の県議は何を代表し、何を意志決定するのか?!政令都市に県行政の大半が移っている県で、県議会議員だけは人口比で選出するのはおかしいという。フランスでは市議が兼務しているらしい。政治家のポストが減るから改革に踏み込んでないと著者は言う。ちなみに著者は大阪都構想賛成派。この辺は地方行政に関する本をもっと読んだり詳しい人の話を聞いて勉強したい!

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著者プロフィール

中央大学教授 法学博士

「2013年 『大都市行政とガバナンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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