別冊太陽248 かこさとし 子どもと遊び、子どもに学 (別冊太陽 日本のこころ 248)
- 平凡社 (2017年2月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582922486
感想・レビュー・書評
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かこさとし展
子どもたちに
伝えたかったこと
2022.7.16~9.4
Bunkamuraミュージアム
いつだったか
NHK日曜美術館で
「かこさとし」を紹介していて
《宇宙進化地球生命
変遷放散総合図譜》
(未完成)
を知りました。
1.5m X 5mの大きな紙に
生きているものすべての進化を
ビッシリと描き込んでいました。
《カラスのパンやさん》や
「ダルマちゃん」しか
知らなかったので
より興味を持ちました。
かこさんは、1926~2018
92歳まで活躍されました。
この本は2017年発行で
《宇宙進化…》は
載ってないのが残念ですが
戦争体験や
東京大学卒業して
サラリーマンをしながら
描いていたことなど知ることが
できました。
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幼い頃、今は亡き祖父に連れられて行った図書館で、どこの棚でも大抵かこ先生の絵柄の本が置かれてあった。年少組だった当時は、その棚の違いは「分野(分類)」の違いなのだ、という認識は勿論なかったのだが、同じ絵本でも天狗が出たり泥棒がいたり、昔話や昔遊びだけでなく、虫歯や消化の話や海や家や紙や宇宙や大仏様やらピラミッドやら絵についてなど、児童書コーナーを一巡しただけで、単純に「(物語の)おはなし」だけではないとは気付いていた。
おまけに挿絵だけか思っていたら、表紙には「かこさとし」「加古里子」とだけしか書いておらず、「え、ひとり!?」と本当に驚いたものだ。幼心にその発見は強烈であり、同時に痛快であった。「このひと、なんでもかくし、かけるんだなあ!」と感激し、それから色々な作品を夢中で読み漁った。恐らく自分の雑学知識の原点は、ここにあるのではないかとすら思える。
帰りの道中、祖父に本屋で『だるまちゃんとうさぎちゃん』を買ってもらった。手袋でうさぎを作る方法が描かれてあって、家で練習して保育園で披露したら同級生が我も我もと集ってきて、即席手袋教室に大変苦労した記憶も今は懐かしい。
もはや私は幼子ではないが、これからももっと「あ!」と思う作品を拝読できれば、と思う。まさに紙面で編集さんが語る「驚かされる喜び」が、今もそこにあるのだ。