クオリティピッチング

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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584134962

作品紹介・あらすじ

クオリティ・スタート率、防御率…歴代日本人先発投手No.1!錯覚させる投球、進化し続けるフォームと握り、逆算の配球論、マウンドでの"優位メンタル"。"メジャースタンダード"を体現した日本人最高投手による最高傑作ついに解禁!!

感想・レビュー・書評

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  • 「ダイヤのA」を読んでいて、御幸先輩が持ってる本と知って買ってみました。
    や、それでも、カープの選手のじゃなかったら、買ってないですけど。

    野球について詳しくないので、技術的なコトが書かれてある部分はチンプンカンプンでした。ですが、どんな仕事においても、人生においても通ずる部分がちらほらあって、とても勉強になりました。考え方って大切。

    あと。「ダイヤのA」で御幸先輩が言ってたコトは、こういうトコロからきてるのかな…とか、こういう意味だったのか…とか思える部分が多かったので、読んでて面白かったです。

  •  究極のプロ意識とその心技体を高める取組が綴られた本。
     配球の極めて詳細な解説は圧巻。こんなにも緻密に考え抜いて野球をされているのかと正直驚いた。プロ棋士が1手目から対局を再現してみせて相手の心を読みながら仕掛けや寄せを解説しているみたいだ。
     黒田投手が選手にとって経済的に有利な複数年契約の提案を断ったり,野球に対する気持ちの上での負担感の強さについてコメントされることが多いのを意外に感じていたが,この本を読んでそれがなぜなのか分かった気がする。

    ■「1試合1試合,これが最後の試合だ」と思ってマウンドに上がること。
    ■若くして両親を亡くした僕は,つい「両親と行ける最後の野球観戦の子どもだっているかも知れない」「そんな子供たちに無様な試合を見せるわけにはいかない」などと考えてしまう。カープ時代から打球を素手や足で止めにいっていましたが,それはそういった気持ちの表れで体が勝手に反応したもの。

  • 長い一シーズン通して、求められるレベルで結果を出しつづけるためのノウハウとして読めます。

    コントロールがよいと思わせるために何が必要か、ハッタリではなく考え抜いた黒田さんの「プロのすごさ」を体感することができます。

    野球が全くわからないと、途中の打者との駆け引きの部分が苦しいかもしれません。でも、動画を見ながら追体験できるので、野村克也さんとは違った「配球論」を、きっと体感することができるでしょう。

  • 黒田というピッチャーがどのようなことを考えて投げているのか、その投球術について書かれている本。すごくいろんなことを考えてピッチングしているのが伝わってくるだけではなく、①自分の特性を知る(自分ができること、できないこと)②うまくいかないなら発想を変えてみる③統計などの情報を駆使する、という3点が黒田の投球の「クオリティ」をさらにあげているのだろうなと思った。
    この本の内容は非常に仕事にも役立つと思う。仕事のパフォーマンスを上げるためにもいろいろな角度から考えて業務改善するのは最低限必要で、①②③による改良を持続的に行うことができれば、業績とかパフォーマンスとかいろいろ上がるのではないか、と思った。

  • カープへ戻るという驚きに釣られて購読。
    これまで見ていた野球というスポーツへの視点が変わりました。
    チームプレイという中で、こんなに孤独な戦略家が居たのかと。
    黒田選手だけではないと思います。
    来たるシーズン、新たな面白味を見つけたいと思います。

    また、映像が実際に見られるというのが、まず驚き。
    野球を知らない人、僕程度の知識しかない者でも、十分に理解を深めることができました。

  • ピッチャーをやっている者にとっては、たまらない一冊。
    「フロントドア」という球種(というか投球の種類)があることさえ知らなかったし、投球はまだまだ奥深く考えてやることができるものであることを再認識した。

  • 本書のタイトルになっている「クオリティ・ピッチング」であるが、このタイトルは先発投手評価の指標の一つの「クオリティ・スタート(QS)」というものに由来している。

    QSとは、「先発投手が6イニング以上を投げ、かつ3自責点以内に相手を抑えたとき」にカウントされる。QSの考えはメジャーの歴史では比較的新しく、1985年に誕生した。近年、ようやく日本でも注目され始めてきたが、黒田が広島にいた時代では、QSという言葉を知っている人はほとんどいなかっただろう。

    また、QSと並んで、投球イニング数も非常に重要で、一般にシーズンを通して200イニングを投げられる投手は一流である。メジャーでは先発の年間登板数は多くても35試合程度である。200/35=約5回2/3であることを考えると、年間6イニングをシーズン通して投げると、一流投手の仲間入りである。6イニングという数字は、日本ではややもの足りないと感じるかもしれないが、中4日の投球間隔(日本は中6日が多い)、メジャーの過酷な日程(試合数は日本より20試合多く、シーズンはほぼ同時に開幕するが、シーズン終了は日本より早い)、日本とは比較にならないほどの移動距離・時間を考えると妥当な数字であろう。

    これだけ過酷な日程にもかかわらず、黒田がメジャー5年間で大きなケガなく、毎年200近いイニングを投げ、平均防御率3.42という先発としては一流の成績を残せた理由はなにか。

    大きな理由は、広島時代とは全く異なる調整法を行ったことである。一番の違いはブルペンでの投球数である。黒田はメジャー移籍後、ブルペンでの投球数は多くても36球としている。36球目がどんなに納得のいかない球であってもそれ以上は投げない。このことが投手としていかにメンタル的に、技術的に気持ち悪いことかは想像に難くない。それでも黒田は「体」を万全に近づけるため、長丁場のシーズンを乗り越えると決めた。

    このほか、相手バッターや審判に対して「コントロールがいいピッチャーだ」と思わせる技術、相手よりもメンタル的に優位に立つ方法など、メジャーで活躍する多くの秘訣が記述されている。

    メジャーに少しでも興味があり、投手に対する考えの違いなど知りたい方にはお勧めである。

  • 黒田博樹が勝ち星をあげるためよりも、いかに打者のデータと実戦での駆け引きによって考えて投球をしながら打者からアウトをとるかという黒田のピッチャー理論がわかる内容。
    過去の対戦を図説入りで丁寧に解説しているので(一球ごとに球種とコースが一目でわかるようになっている。)
    この本の中でヤンキースに移籍したころに思うような成績が残せず、死んでしまったほうがいいのではないかと思いつめたとありそれがわたしにとってとても衝撃だった。
    日本では通用したセオリーがメジャーでは足かせになること、それに囚われず思考を柔軟にしてメジャーにいかに適応できるかが重要と考え、それを実践してきていまの黒田博樹があるのだと感じた。黒田の活躍はあまり日本のメディアで派手に取り上げられることは少ないが寡黙に自分がやるべきことを考え淡々と投げる黒田はやはりかっこいいのだ。
    またこの本はQRコードが載っていて、読み進めながら黒田の投球が動画で観られるようになっていて文章でイメージができなくても動画で補完しているのも素晴らしいと思う。

  • スマート動画の本は、初めて読んだ。面白い。

  • やっと読み終えた。
    自分の役割を果たすためには何をしなければならないか。現役の大リーガーに教えられた。

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