「反日」と「嫌韓」の同時代史 ナショナリズムの境界を越えて

著者 :
  • 勉誠出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784585230380

作品紹介・あらすじ

日本軍「慰安婦」、韓国人被爆者、サハリン残留朝鮮人・日本人、在韓日本人女性など、戦後の日韓関係において置き去りにされてきた諸問題と民衆の異議申し立てに焦点をあて、人の移動・文化・思想・歴史の「境界」をキーワードに両国の政治過程や文化交流を丹念にたどる。

感想・レビュー・書評

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  •  異なる時期と媒体に発表した多様の論文集だが、テーマは2つに大別できる。1つは、日韓の境界の狭間。もう1つは、日韓の共感・連帯の可能性。
     前者では、戦後初期の在韓日本人妻、抑留日本人船員、韓国人密航者と、絡まり合う大村・釜山収容所の存在。韓国で放映された日本製アニメとその無国籍性、日本版OPから韓国版OPへ。家族内で又は1人で日朝露のアイデンティティを持つサハリン残留者たち。本名は何か、また何を名乗るかが自己決定権となる在日コリアン。
     後者では、著者は市民の連帯とネットワーク、「越境的なリージョナル放送」といったものに期待を持っているようだ。それ自体は意義あることだろうが、それが両国国民の中でどれほど広がりを見せるか、また政治面も含めた両国関係改善に繋がるかは悲観的に考えてしまう。

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著者プロフィール

北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院教授。専門はメディア文化論、日韓関係論。著書に『〈ポスト帝国〉の東アジア』(青土社)、『「反日」と「嫌韓」の同時代史』(勉誠出版)、『コリアン・ネットワーク』(北海道大学出版会)など。

「2024年 『グローバルな物語の時代と歴史表象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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