政治と精神分析 (叢書・ウニベルシタス 460)

  • 法政大学出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (119ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784588004605

作品紹介・あらすじ

“政治”と“精神分析”の交錯領域を分析の主体とし対象としたドゥルーズ = ガタリの基本的問題意識の集成。70年代以降の両者の思考・創造活動の展開を明確に示す。

感想・レビュー・書評

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  • 好きなアーティストの昔の音源を引っ張りだして聞いてみる感じに似ている。
    思想的に自分に合ってるのかどうなのか、表現が難しすぎて分からないままドゥルージアンを名乗っていたが、どうも思想的にはそんなに合ってない気がしてきた。

    この本はドゥルーズ、ガタリのファンが編集したらしく、代表作ではない。
    アンチオイディプスや千のプラトーのような圧倒的な表現ではなく、かなり現実に即した表現となっている。

    この本から読み取れるのは、どうもガタリの方がそんな感じなのだが、個々人の精神のレベルと、政治経済のレベルは通底しているというのが前提として強くある。
    それが資本主義により揺らいでいるのだというのが一番言いたいことのようだった。

    私は常々、個々人の精神レベルと政治経済が何により繋がっているのかを考えているが、ガタリとは逆に通底するはずがなく断絶しているなあと実感している。
    これは2018年の日本と1968年のフランスの違いかもしれないが。
    いつもの彼らならではの難しい言葉遣いも、彼らの仮定のもと押し広げられた結果だと思えてきて、やはりドゥルーズ"教"っぽいなあと感じました。

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著者プロフィール

(Gilles Deleuze)
1925年生まれ。哲学者。主な著書に、『経験論と主体性:ヒュームにおける人間的自然についての試論』『ベルクソニズム』『ニーチェと哲学』『カントの批判哲学』『スピノザと表現の問題』『意味の論理学』『差異と反復』『ザッヘル゠マゾッホ紹介:冷淡なものと残酷なもの』『フーコー』『襞:ライプニッツとバロック』『フランシス・ベーコン:感覚の論理学』『シネマ1・2』『批評と臨床』など。フェリックス・ガタリとの共著に、『アンチ・オイディプス』『カフカ:マイナー文学のために』『千のプラトー』『哲学とは何か』など。1995年死去。

「2021年 『プルーストとシーニュ〈新訳〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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