二〇二一年衆院選: コロナ禍での模索と「野党共闘」の限界(現代日本の総選挙1)
- 法律文化社 (2022年9月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784589042279
作品紹介・あらすじ
コロナ禍で行われた2021年衆院選で、本格的な選挙協力を行った立憲民主党や共産党などの野党は、岸田自公政権にどう立ち向かったのか。与党にとって堅調な結果となったこの総選挙について、全国各地の注目選挙区での実態を描き出す。
◎立憲民主党と共産党を中心に行われた本格的な選挙協力は、なぜうまくいかなかったのか?
◎全国の動向とは異なる、選挙区レベルでの現場実態を描く。
◎「第Ⅲ部 代議士たちの苦闘」では、特に動向が注目された選挙区の代議士たちにスポットを当てる。
感想・レビュー・書評
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総論と、個別選挙区を扱った各章からなる。本選挙の大きな特徴はコロナ禍による政治活動の変化、「リモート・デモクラシー」。ただ、候補者のネット利用は、Twitterは急上昇したがウェブサイトとFacebookには大きな差がない。有権者の側から見ると、ネットの影響は限定的だと示唆するような調査結果だ。
また野党共闘も分析。甘利明や石原伸晃などの小選挙区落選という一定の結果はあれど、全国的な評価とは別に、個別の選挙区ごとの事情もある。野党共闘がそもそも成立するか(立民支持の労組の対共産姿勢など)、どれだけ効果を挙げるか(対立する自民の党内対立の度合いなど)。更に、そもそも野党が強い福島で野党共闘が必要だったのか、という問すら本書は提起する。
興味本位からは、各議員の苦闘を扱う章も面白い。地道な活動の積み重ねで大勝した小川淳也。17年ぶりに国政に返り咲いた鎌田さゆり。小沢一郎落選は、藤原崇個人というより自民党型の勝利。辻元清美を破った維新の躍進。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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東2法経図・6F開架:314.8A/Sh86n//K