ぼくらはズッコケ探偵団 (こども文学館 8)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 151
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591007815

感想・レビュー・書評

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  •  ズッコケシリーズなので「冒険」にカテゴライズしたが、一応は殺人事件を扱っているので「ミステリー」である。
    子供が探偵役をやると必ず出るのが「大人の警察が隈なく捜査した事件に子供なんかが首を突っ込んで役に立つのか」というツッコミだが、そこはなんとなく子供ならではの視点がキモになっていると言い訳をしておこう。
    何と言っても本作で初登場する三人組の同級生・安藤圭子は本事件の重要参考人であると共に被害者でもあるのだから。

     トリックや謎解きについては割愛する、と言うか割とどうでもいい。
    それよりも私は本書で初めて「不愉快」という言葉を覚えたのだが、「ゆかい」という言葉に否定の接頭辞を付けて逆の意味にするというまどろっこしさがなんとも歯痒かった。
    今では当たり前のように使っている言葉だが。

     本書の最大の魅力は先にも述べたが安藤圭子の存在である。
    容姿は可愛いが舌鋒鋭くハチベエにとっては不倶戴天の敵のような描写をされているが、本心では思いやりのある様子も見せていて今風に言う「ツンデレ」っぽい。
    まぁそれだけでは少年読者の心には響かないのだが話の後半で彼女は交通事故に遭って入院してしまうのである。
    正にナイトたるべき主人公達が守るべきお姫様。
    ただ単にクラスの美少女AとBみたいなポジションで前作に出てきた二人(荒井陽子と榎本由美子)とは扱いが全然違う。

    ケイコは後に「ズッコケ中年三人組」でハチベエと結婚するらしいがそんなことはどうでもいい。
    私的には本書の時点で既にハチベエとのフラグは立っているのだから。

  • ズッコケ2作目。

    ミステリーものです。
    小学生が読むには丁度良い複雑さでテンポも良く、ミステリー入門には見本みたいなぐらい上手く作ってあると思います。
    とりあえず警察無能過ぎ。
    小学生に殺人事件はちょっとしたトラウマになりそうだけどどうなんだろ。

    ハチベエの活躍の比重が思い気がする。

著者プロフィール

那須正幹(なすまさもと):広島県生まれ。児童書の大ベストセラー「ズッコケ三人組」シリーズ全50巻(日本児童文学者協会賞特別賞・ポプラ社)をはじめ、200冊以上の本を執筆。主な作品に『絵で読む 広島の原爆』(産経児童出版文化賞・福音館書店)『ズッコケ三人組のバック・トゥ・ザ・フューチャー』(野間児童文芸賞・ポプラ社)など。JXTG児童文化賞、巖谷小波文芸賞など受賞多数。

「2021年 『めいたんていサムくんと なぞの地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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