- Amazon.co.jp ・本 (39ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591072417
作品紹介・あらすじ
地図から消えた村に生きる、とほうもなく元気で明るいジジババたち。若きカメラマンと、お年寄りたちとの心ときめく出会いの物語。
感想・レビュー・書評
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ダムの底に沈むことになった徳山村。村人1600人は街へ移っていったが、すぐにダムができないなら、もう少し生まれ育った村で暮らしたいと何人かの年寄りたちが戻ってきた。その後の10年の記録だ。白黒の写真がじわじわと年寄りたちの思いを伝える。電気もガスもない村だが、自然の恵みに満たされているのだ。
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岐阜県徳山村という ダムの底になってしまった村の
人々を撮った写真集でした。
ダムに沈む前にもう一度住みたいと
戻って来た 何人かの方々の
電気水道の整備されていない 生活。
でも とっても素敵な表情で
人にとっての 幸せって こういう事なのですね。
神さまに守られて
ご先祖さまに守られて
自然のめぐみを頂いて
皆さんお元気で笑っていました。
もうこの場所も住んでいた方もいないけど
この場所に息づいていた
多くの命は引き継がれていっているんですね。
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291.53
「ダムに沈む予定で、地図から消えてしまった、岐阜県の徳山村。その村を愛し、住み続けるジジババたちと美しい自然の写真絵本。村を追い続けているカメラマンの出会いの記録。」
・写真記録。
・ダムで村ごと沈んでしまう岐阜県徳山村。いったんは町に引っ越したジジババたちが、ダムが完成するまでの間、電気もガスも水道もないというのにまた戻ってきて生活を始めた。生活は不便ではないだろうか?でも、ジジババたちは生き生きしていい顔をしている。
・ジジババたちの写真をとるために10年間通い続けた作者。
◎「ダムができなくても、生活が近代化して、ジジババたちの暮らしを受け継ぐ人は間もなくいなくなるでしょう。自然の中で暮らす生きる技術ばかりでなく、自然とともに暮らす人の心の在り方も消えて行こうとしています。」(別冊太陽『かがくするこころの絵本100』の紹介より
「山間の暮らしを大事にし、山川草木の神様に感謝をして生きている人々の心に寄り添う写真家のやわらかい心、土くれの中から宝石のきらめきをしっかりととらえる心がしっとりつたわってくる。こんなふうにして人は土に還っていくのだという、静かな納得感をともなって。」
(『雨の降る日は考える日にしよう』柳田国男 より) -
4-1 2018/12/11
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[墨田区図書館]
同著者の「ぶた にく」で知った大西暢夫さん。その作風に触れて他の本も見てみたいと検索して片っ端から借りてきてみたうちの一冊。この本は、この著者の代表作だ。日本最大のダムを作るために水没した、岐阜県徳山村を、10年以上かけて撮影したドキュメンタリーの一部を切り取ったかのようなこの本。電気がないという徳山村の情景をより正確に、印象的に映し出すためだろう、夕日や川など、自然風景以外の写真は全てモノクロの写真だ。
この本自体は良い本ではあるけれど、個人的には同様のコンセプトの「ここで土になる」の方が良かった。一夫婦に焦点をあてていることもあってか、ストーリー性を感じられるからだろうか。ただ、再度読み返して結局徳山村がダムの底に沈んだのかどうかと見分していて、ふと思った。「日本最大のダム」…黒部ダム?いや、でも黒部ダムは場所が違う、、、、調べてみると、黒部ダムは堤高で日本最大であり、総貯水容量の日本一は、この徳山村に造られた徳山ダム。堤高と面積では共には日本三位。ふーん、徳山ダムなんて名前もその存在も知らなかったな、と新たな縁に感心。
ただ、この本は読み聞かせではあまり魅力的ではないかも。主人公というか、撮影対象が複数並列なので読まれた側は飛びづらいし、トチの実を好きだったはつよさんが、途中記述のあった神さまのうち、木の神様になったんだ、と結びつくところも、恐らく子どもたちは理解しづらいし、途中の神様説明の個所はやや脈絡がなく、全体を助長させるかのように感じてしまうだけに感じてしまった。 -
ダムの底に沈む村に住む人々の写真と短めの文章。
たったこれだけなのに、読んでいて涙が出てきました。
慎ましく、自然と共存し生活を営んできたおじいさんとおばあさんの表情にはとても強い意志を感じます。
子供向けの本と言っても侮れないです。 -
ダムに沈むことになった徳山村で暮らす、人たちの生活。
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ひっそりと、明るくたくましく生きている人もいるんだね~