ねずみの騎士デスペロ-の物語

  • ポプラ社
3.60
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本棚登録 : 347
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591082935

感想・レビュー・書評

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  • とても美しくてかわいい話。
    児童書っていいなとしみじみ思った。
    美しくて慈愛に満ちてて、ときに説教臭くて、でも希望があって。
    じわじわと心が温まる美しさ。

    人間の姫に恋したハツカネズミのデスペロー、光に焦がれるドブネズミのキアロスキューロ、愛と知恵を知らずお姫様になりたい娘ミゲリー・ソウ。
    それからお姫様、王様、デスペローの家族とネズミ達、召使たち。おきさき様。
    誰もが心に光と闇を持っていて、みんな光にあこがれていて、傷つき悲しみながらも生きている。
    これは裏切りと、絶望と、希望についての物語。愛と、名誉と、勇気についての物語。ゆるすことと、そしてスープについての物語。
    心の光と闇の描写が本当に丁寧で美しくて、容赦がない。
    デスペローやお姫様が、憎むべき相手を簡単に許せるわけではなく、それでも許さなければ自分の心が壊れてしまうからと考えたとき、作者は本当に凄いなと思った。

  • 小さい頃から大好きな作品。
    悲しいこともあるけれど、暖かい幸せがあることを教えてくれたお話。
    たぶん何年たってもいくつになっても感動しちゃう。
    不思議と涙がでてくるんだよなー。
    デスペローのかわいくて純粋な想いは私たちが忘れてはいけない物なんでしょうね。

  • ねずみの騎士デスペローの物語 /ケイト・ディカミロ

    児童書なので可愛い雰囲気もありとても読みやすくてオススメです!一目惚れして買いました(^^*)
    内容:人間のお姫さまに恋をして、ネズミ界を追放されたハツカネズミ、デスペロー。母親をなくした悲しみをかかえる美しいお姫さま。地下牢のやみに住み、光にあこがれとにくしみを抱くドブネズミ。いつか自分がお姫さまになると信じている下ばたらきの娘。それぞれのかなわぬ思いは、どこへゆくのでしょうか。愛とゆるし、そして勇気と希望に満たされた、あたたかい物語。2004年ニューベリー賞受賞の話題作。

  • 映画を観ました。もともとが児童書ということで子供むきなお話なんだけど、大人の方も充分に楽しめる作品だと思います。「真実と名誉を胸に。しかし一番大事なのは勇気。」なんだか自分に足りないものを気づかせてくれた気がします。大切な人のために必死になって戦う姿は誰だってかっこいい。いつか子供が生まれたら観せてやりたい。

  • 読んでみて何か心に残る本。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ミス・ビアンカシリーズのように、、、気になるので借りてみよう。。。
      ミス・ビアンカシリーズのように、、、気になるので借りてみよう。。。
      2012/03/16
  • 同僚から借りた児童書。名前すら知らなかったけど世界中で読まれている名作らしい。話が深くて大人も退屈せずに読めそう。父親に売られた召使のミグが「お姫様になりたい。」という強い願いをドブネズミに利用されて、お姫様の冠をかぶった際に「じつにこっけいだ。どうがんばっても、おまえがお姫さまに見えるわけないんだよ。〜…おまえはなかみどおりのバカにしかみえない。」って言われるところが辛かった。何をどう強く願っても結局叶うかは生まれる環境で全部決まってしまう気がしてしまう。ミグはお姫様にはなれなかった、けれど自分を売ったことを後悔していた父親と再会し、死ぬまでお姫様のように大切にされた。ネズミの騎士デスペローは恋した人間のお姫様とは結ばれなかった、けれど二人は友達になった。本当のハッピーエンドではないかもしれないけれど、それぞれ身の丈にあった幸せを手に入れた。児童書にしてはすごく現実的な話。
    物語の中、筆者の語り、訳者の後書きにも出てくる「物語は光だ」って言葉が素敵だった。

  • 2022/11/24
    2022年29冊目。
    デスペローカッコ良かった。読み聞かせにも良さそう。

  • 普通よりも小さく生まれたハツカネズミは人に恋をし、ずっと暗い場所で暮らしていたドブネズミは光を望み、父親に捨てられた女の子はお姫様に憧れる。
    全然違う三者の運命が繋がっていき……
    児童書だけど、それぞれに抱えるものがあって、深い。
    とにかくハツカネズミのデスペローが愛らしくて、応援したくなる。

  • 初めて児童書を読みました!
    最初の書き出しからすごく素敵で
    物語の中に吸い込まれました!

  • 文章はあたたかでやさしい平易な語り口調で親しみがもてます。原作が醸しだしている雰囲気をくみとり、ダークな趣きは少し抑えていますが、それを日本語の語彙や文章そのものに滲ませている。童話の伝統的な「神の視点」や「全知の語り手」の手法が読者をおとぎの世界へと誘います。個人的には、闇の世界にも光の世界にも身の置き所をなくしたドブネズミの姿が、なんとも哀れで、深く印象に残りました。2004年ニューベリー賞受賞。

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著者プロフィール

アメリカの作家。『ねずみの騎士デスペローの物語』と『空飛ぶリスとひねくれ屋のフローラ』で、二度のニューベリー賞を受賞。そのほかの作品に『きいてほしいの、あたしのこと―ウィン・ディキシーのいた夏―』、『愛を見つけたウサギーエドワード・テュレインの奇跡の旅―』などがある。

「2023年 『ベアトリスの予言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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