- Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591084991
感想・レビュー・書評
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破滅的テーマをどう扱うのか?
最初の「The end of the world(那須正幹)」は、かなり辛い。ただただ暗い。
戦争がテーマになる「悪夢の果て(赤川次郎)」は現代のメリットは感じるが、暗さは先頭作品と変わらない。力ある作品だが、暗すぎる。
「おとうさんがいっぱい(三田村信行)」はユーモア・ファンタジーかなぁ。読めるオチが子ども向きかな。
「電話がなっている(川島誠)」は少しばかりアダルト。
傑作はマンガの「おむかえがくるよ(曽祢まさこ)」。なかなか長い作品で、サイドストーリーの意味がないように思うのだが、切ないおばぁちゃんとの別れが印象的。暗い未来と戦う子どもたちに贈りたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
職場での読書談義で「おとうさんがいっぱい」(三田村信行著)について、「子どもが読んだらトラウマになると思う」との意見があり、どんなものかしら?と興味を読み、手にした1冊。
児童文学評論家の編集になる本作は、ちょっと前の子ども(小中学生か?)向けに書かれた、ちょっと空恐ろしい内容のSF短編が5作(1作は漫画。それも曽根まさこ先生!)。
現実にありそうでない内容ではあるけれど、あってもおかしくないような話ばかりで、不気味。
ただ、これはシリーズ物みたいで、中でも本作のタイトルが『地球最後の日』、これは冒頭の1作目が『The End of the World 』だからつけられたと思うが、全体的に救いのない、明るい未来はない話ばかりということもあってか、私の趣味ではなかった1冊。