いしぶみ―広島二中一年生全滅の記録

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制作 : 広島テレビ放送 
  • ¥ 1,296
  • ポプラ社 (2005年07月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591087329

いしぶみ―広島二中一年生全滅の記録の感想・レビュー・書評

  • 一瞬のうちに子どもたちの命が奪われ、その多くは遺体や遺品すら見つからないという惨事。日本に戦争のない今が、どれだけありがたいかと改めて思う。後世にこの平和を繋ぐ気持ちもきっと大切。

  • 今朝も裏山でセミが競うように鳴いています。
    でも、あの日の8時15分まで鳴いていたセミも
    突然の惨事で一瞬にして、その姿を消したのではないでしょうか?

    ここに一冊の本があります。
    「いしぶみ 広島ニ中一年生 全滅の記録」(広島テレビ放送 編)
    この本は昭和44年広島テレビが制作した「碑(いしぶみ)」
    という番組をもとにして書かれたものです。
    このテレビ番組は企画・薄田純一郎、構成・松山善三、演出・杉原萠、撮影・竹村峰信、
    そして広島出身の文学座の女優杉村春子の語りという構成で日本全国に放送されました。
    芸術祭優秀賞など国内外から数多くの賞をいただきました。

    私が広島テレビに入社して間もない頃、この16ミリのフィルムの上映会に臨みました。
    40年以上も前のことです。記憶が不確かですが、
    杉村春子さんが朗読なさっている姿に
    何枚もの写真が舞い降りてきたシーンだけが何故か記憶にあります。
    そして、気の弱い私は、全編しっかりと目を凝らして観るという気には
    とうていなれませんでした。

    この本には60分というテレビ番組では紹介しきれなかった
    広島ニ中一年生321人の消息が調べられる限り調べ、それが記されています。
    しかしながら、321人のうち調べることができたのは、226名だったそうです。
    つまり、95人の生徒とその家族は全員犠牲になったのではないかと
    薄田氏は想像されています。

    広島ニ中は現在の観音高校にあたり、
    当時空襲の少なかった広島ニ中へは全国からも優秀な生徒が来ていたようです。
    そして、この日は清掃作業のため、8時10分に今の平和公園にある
    元広島市公会堂があった辺りに、1年生321人と4人の先生が集合しました。

    その本の中を抜粋させていただきます。

    【 三学級のMくんのように、原子爆弾が落ちてくるのを、はっきりと見たものもいました。「先頭のB29から、まっ黒なドラムかんのおうなものが落ちてすぐに、ほかの飛行機からパラシュートがついたものが、三つ落ちてきた」…

    一瞬、直径が百メートル、表面温度が九千度もある太陽のような火の玉ができ、そこからオレンジ色の閃光と熱線、そのあとを強い爆風が追いかけました。わずか五百メートルの間近にいた広島ニ中の一年生は、閃光に目を焼かれ、服は燃えだし、そして小さなからだは地面にたたきつけられ、十メートルも吹き飛ばされたのでした。…

    広島ニ中の一年生、321人のうち、この一瞬を生きのびたものが何人だったのか、知るすべはありませんが、ご遺族からいただいた手紙を拝見しますと、三分の一の生徒が、原子爆弾が爆発した一瞬に亡くなったと思われます。…

    二学級のWくんはお父さんが、新大橋の東づめについたのは、午前一時半、夜半ちかい時刻でした。「名前を呼ぶと『お父ちゃん』と、わが子とは思えないやけどにくずれた顔で返事しました。お父ちゃんはきっときてくれると信じていた、といいました。
    自転車の荷台に乗せて、十六キロの夜道を安佐郡可部町まで帰りました。そして、翌日の午後12時半死んだのです。」…

    Fくんのように、遺品もないばあいがおおいのです。Fくんのお母さんは、いまも毎月6日には、本川土手の慰霊碑におまいりして、冥福を祈っておられます。 】

    以上、私が勝手に本の中から抜粋させていただきました。
    ご氏名も私が勝手にアルファベットにかえさせていただきました。
    皆様にはぜひ一度でもいいから、手にして読んでいただきたいと思っております。

    本のタイトルの碑(いしぶみ)とはあの硬い石に刻んでまでも、
    後世に伝えたいことを書きしるされた石碑のことです。

    実はこの本、これまで2,3度読んでいるのですが、
    一気に読みおおせた試し... 続きを読む

  • 決して忘れてはいけない8月6日

    広島放送の番組が元になってつくられた本です
    広島二中一年生のあの日が
    知りうる限り淡々と綴られています

    あの日で断ち切られた生を
    語り継いでいくことが
    生きている私たちができること


    つづられて

  • 日本にも戦争の時代があって、こんな悲しい出来事がありました。広島の悲劇を2度と繰り返すことのないよう、原子爆弾をみんなでなくしたい、そして平和というものがどんなに大切かということを、いつも考えたいのです。・・・あとがきより。


    この「碑」は昭和44年、日本テレビなど全国21のテレビ局から放送され、数々の賞を取った作品です。テレビではこの本に書かれた(中学)1年生たちが、原爆投下の朝、どんな様子で家を出かけたか、原爆が落ちたありさま、そしてどのように死んでいったかを、女優の杉村春子が静かに語りました。
    広島二中、321人の1年生のうち、死の様子がわかっているのは262人でした。家族全員で亡くなっていることも多く、その後の調査でも全員分を調べることはできませんでした。
    しかし、原子爆弾廃止を訴える十分な資料ではあるといえます。

    ・・・平和教育の時に出すとよい資料。思ったより、ただ、たんたんと子供たちの最後が描かれていて、感動というよりは資料、というかんじ。

  • 泣かされました。涙を流す、というよりはもはや号泣。嗚咽をかみ殺す感じです。
    副題が全滅の記録です。全滅、です。
    それでもおかあちゃん、天皇陛下万歳、軍歌を歌って亡くなられた彼らの事を思うと胸が、息が苦しいです。
    戦争なんて二度と起こしちゃあいけない。
    戦争を美化することなんて決してしてはいけない。
    私は自分も自分にかかわる人、そして全ての人、この世界に生きる全ての人が戦争なんて体験をしなければ良いと思って、願います。

    この本が読書感想文指定図書なのは良いことだと思います。是非。

    痛いけど読んで欲しい。

  • 原爆と知らずに死にゆきて

  • 広島で被爆した中学生の実話です。本屋でこの本を見つけ、立ち読みしている間に涙が出てきました。購入して、何度か読み返しました。最近色々な戦争体験のお話を見聞きしますが、戦後60年以上を経て、やっと戦争体験を語れるようになった人たちの心情を思うと、やり切れません。子供向けに平易に書いてありますが、もちろん、大人もぜひお読みください。

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