- Amazon.co.jp ・本 (35ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591097151
作品紹介・あらすじ
マークとマータはふたごのこぐま。まだそとにでたことがありません。はじめてのはるにわくわく…。ふたりはまちきれなくなって、はるをさがしにでかけますが…。
感想・レビュー・書評
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はたして、初めての長い冬眠から目覚めて、まだ一度も外に出たことがない、クマが初めて春を感じたときの気持ちとは、如何なるものなのか?
もう、私は決してそれを実感することが出来ないわけだが、本書はそれを、「原京子」さんの素敵な物語の構成と(『はる』の文字と見返しの桃色も効果的)、「はたこうしろう」さんの素朴ながら、これだけ強く目に焼き付けられた、素晴らしい春の絵柄で教えてくれました。
双子の子グマ「マーク」と「マータ」は、両親から、春の素晴らしさを、言葉と絵で教えてもらうと、早く春が見たくてたまらなくなりました。
「もう、はる きてるかな? おかあさん」
「そうね、すぐ ちかくまで きてるかもしれないわね」
「はる、さがしに いってきても いい? おとうさん」
「そうだなあ。──でも まだ、くうきはつめたいよ。あたたかくして いくんだぞ」
そして、ふたりは元気に外に駆けだしていきますが(デザイン違いのマフラー可愛い)、そこはまだ雪が残る、花も咲いていない白と黒の世界。それでも、さっそく春を探そうとするが・・
「はるーっ、どこに いるの?」
「ぼくたち さがしに きたんだよ、はるーっ」
うーん、呼んで「はぁーい」って応じるわけでもないんだけど、まだ春のことをよく分かってないから、仕方ないね。
「……うるさいなあ、だれだい? おおごえ だしているのは」
・・と思ったら、すぐ下から声がして、だれかが地面から顔を出している。
「ねえ、きみ、はる?」
「……えっ? ぼくはかえるだよ」
若干、戸惑い気味に返されて、怒られた感じだが、それでもめげずに、もう少し探してみようとする、子グマたち。その後は、木に登って葉っぱを探してみたり、地面を掘り返したりしてみたが、その内、違うことにハマりだして・・
「おーい、マーク、なんか みつかった?」
「ううん、なんにも。ねえねえ、マータ もっと もーっと ゆすってみてよ」
「いいよ」
「わーい、わーい。マータものぼっておいでよ、おもしろいよ」
「うん!」
「はるは どこかな?」 ゆっさ、ゆっさ。
「はるは どこかな?」 ゆっさ、ゆっさ。
「なに、なに? じしん?」
「ねえ、じしん?」
取りあえず、二人の仲の良さが微笑ましくて、いいなと思っていたら・・あら、またまた、誰かを起こしてしまったみたい。
「あっ、ねえねえ きみたち、はる?」
「えっ……? あたしたち、ハルって なまえじゃ ないわ」
結局、まだ春は来てないようで、小高い丘で休みながら、がっかりする子グマたち。まあ、今日はこれくらいにして、また明日探してみようよと思っていたら・・あっ、あれは!!
ふたりは かおを みあわせて いいました。
「は・る・だ!」
マークと マータは ころがるように、おかを かけおりました。
ここから先は、是非、実際に見て欲しいのですが、こんなに素敵な『春』という表現の仕方があることの嬉しさったらないし、また、それに合わせて、周りの風景も一斉に色付き出す、世界の鮮やかな変わりようには、おそらく子グマたちのイメージもあるのだろうが、強ち、それくらいの力があっても、決しておかしくはないと思わせる、子グマたちにとって魔法のような、その春の存在感は、私たちにとってもきっと誇りと思えるような、目には見えない部分から感じさせる、あたたかくやさしい雰囲気と、春がとても似たものであることを教えてくれて、子グマたちにとって、まさしく二度と忘れられない、素敵な出会いだったのです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
マークとマータはふたごのこぐま。
まだ外に出たことがありません。
初めての春にわくわく・・・・・・。
二人は待ちきれなくなって、春を探しにでかけますが・・・・・・。
絵がとっても素敵。
黒ばかりの世界で、マークとマータがみつけた動物にだけ色がついているのもいい。
「はる」が来ることによって、今まで白黒だった世界がふわ~と緑になっていくさまが気持ち良いです。
画家のはたこうしろうさんって、何の人だったっけ?聞いたことある…と思いましたが、『なつのいちにち』の作家さんでした。あの作品大好き!
読み聞かせ…結構長い。10分以上。(途中で寝たため計測不能。笑) -
くまさんの絵に魅かれて、ついつい買ってしまいました(o^^o)目で見て読んで、ぽかぼかです(o^^o)
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Y
4歳7か月
K
6歳11か月 -
カラフルな色でハルを表現。ハルを探している子グマたち。3月初めに読みきかせしたい絵本。
○小学校低学年~ -
3歳2ヶ月
冬と春の色の対比がわかりやすくていい。
果たしてハルは本当に春だったのか? -
2年教科書掲載本
はじめてのながいとうみんから めをさましたばかりのふたごのこぐま、マークとマータは、おとうさんとおかあさんからはるのはなしをきいて、はるをさがしにでかけました。
白黒でかかれた絵と文の中て、「はる」だけがピンク。そして、実際に出会った「はる」はカラーで描かれていて、その対比が素敵。
そして最後のページには…
子どもと一緒に読みたい絵本 -
ぼくも春をさがしにいってみたいとおもいました。そして、はるといっしょにあそんでみたいです。おともだちをたくさんつくってあそびたいです。
それから、タルトがたべたくなりました。いちごがまるごとドカンとのったタルトです。ごうかです。(小2)