パリの女は産んでいる―“恋愛大国フランス”に子供が増えた理由 (ポプラ文庫)

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著者 : 中島さおり
  • ポプラ社 (2008年12月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591106310

パリの女は産んでいる―“恋愛大国フランス”に子供が増えた理由 (ポプラ文庫)の感想・レビュー・書評

  • 2008年(単行本2005)刊。出生率向上を果たした仏国の出産、育児、夫婦・男女関係の実情等をレポートしたもの。勤務時間のフレキシブル化が母業を助け、父親の育児参加を促進するとの著者の考えは同感。また、本書指摘の仏の保育制度(二歳児から保育学校へ入学可。保育学校は幼稚園と小学校の中間的なものか。学童保育的システムも付加)は肯定的に見うるし、仏国の育休制度にも好感。広範囲のベビーシッター制度も子育て支援という意味で有効か。が、安全性を含む管理面に難題。不当保育の告発は困難でブラックボックス化は不可避だから。
    が、著者の著作姿勢にはいささか懐疑的。本書で「『自分の幸福こそ他人の幸福』というエゴの肯定が圧倒的。私…は…自分の幸福を根拠に行動を肯定しきる…強さをよいと思うので異論はない」と言い切る著者に引き気味。また「フランスはユートピアではない。…問題を抱えている」としつつ「フランスで問題になっていることを…そのまま差し出すと、焦点がぶれ」「ここに書いた内容は、日本の読者を想定して取捨選択…ニュアンスも加減」との姿勢には??
    加えて、大人優先・個人優先にすぎる仏社会のありようは肯定しきれない。例えば、婚外交渉での女性の言い草は、玩具を欲しがって駄々をこねる子供のメンタリティと差がないと感じられるからだ(ただ、実例は書いてないが、著者の書き振りによれば、男性も同じだろう)。多少意に反しても、妥協を図りベターな選択を模索していく。これが大人のありようではないか。フランスのそれは本書を読む限り、程遠い印象。子育てでも大人優先に過ぎ、親子関係で明らかに劣位にある幼児への配慮が足りなさ過ぎ(が、日本の現状を全て是とする考えではないが)。
    ゲイ・レズが夫婦として公認され、養子を持ったらどうなるかというのは、法的観点から見れば興味深い。関係の解消方法はどうするのか。相続のありようは如何にするか。遺産分割の方法論は?さらには、養子の範囲はどこまで?

  • いいな。フランス。ちょっと前の本だし、全部が全部いいってわけでもないんだろうけど、でもやっぱりいいな。

    あたしもフランスにいたら子どもを生みたいと思ったんだろうか。

    女性が子どもor仕事で人生に悩むこともなくて、セックスレス率も低くて(てかそれが離婚の理由とか日本じゃあんまりならないんじゃ)、いくつになっても女であり、現役とかすごい。

    確かに長い間カップルがお互いを男と女で意識し続けるには努力が必要で、それを日本のひとたちはちょっとさぼり気味なのかもなぁ。

    若いってことが女性の大きな魅力ではないっていのを読んでて、ふとあたしが台湾のパパに兎の仕事を紹介しようとして見せたAKBの映像に「日本は女のひとがバカっぽいこと(何にも知らないこと)、幼いことがいいとされる。でもヨーロッパではそれは全くない」と言ってきたのを思い出した。
    そういうことに性的魅力を感じないと。(まーそれは自分の想い通りにしたいという日本男性の欲求があって、幼かったりする要素っていうのは言うことを聞きやすい、自分より弱いから力等でねじ伏せられる。それに快感を得る男のひとが現代のリーベンには多いっていうのがあるんだろうな)

    結婚をしなくても事実婚とシステム的にあんま変わらないとかいいなー。

    あと子どもが一人いて今2人めを妊娠中っていう女性が運命のひとに出会ってしまって、でも夫もいいひとにはいいひとでっていう悩み相談の答えがすばらしい。

    共通しているのは自分の感情に素直に生きてっていう答え。子どものために我慢してっていうアドバイスをしたひとは一人もいなくて、逆にあなたが幸せなことが子どもの幸せに繋がるのよっていアドバイスばかり。

    すごい!!!ってそれに励まされてる状況ってわけでもないんですけど。。。

    でもパパがフランスにいる間にフランスに移住しよーかなくらいのことは思ってしまいました。

  • あまりにも主観的、筆者の狭いご近所の話

  • お国が変われば子育てに対する考え方がだいぶ違いますね。日本人の私からみると、少し雑な育児だな…なんて思ってしまいました^^;

  • エッセイとはそもそもそうゆうものなんだろうけど、非常に個人的な体験が元になっている。信憑性うんぬんというよりこれがフランスと日本の全てと思い込むことだけはしないでおこうと思いながらも、なかなか楽しく読めました。パリのこどもたちの写真もかわいい。
    まぁ日本もフランスも一長一短で、子育てって結局はどこ行ってもたいへんなことに変わりない。
    著者の妹が直木賞作家の中島京子であったことに一番驚いた。

    “女性が生きやすい社会になれば、子供は自然に生まれるようになる”

  • タイトルから、日本と比べてパリはこう!ってオンパレードかと思いこんで読み始めてみたら、日仏はこんなにも違うのか、面白い話と考察で楽しめた。

  • フランス(及び日仏比較)の子育て事情。出生率上昇の背景に何があるのか。単に結婚せよ、子を産めと騒いでも、女性は埋めない。まずは女性が子どもを産んでも仕事を継続できる環境を整え、出産や子育てに於ける女性の負担、女性への要求を減らす…など。結婚も出産も予定はないけど、勇気でけられる内容でした。他の本も読んでみようっと。

  • 現地で生活してる著者ならではの、彼女にしか書けない日常風景の記述が満載。
    こゆエッセイ好きだー。

    日記的部分以外の内容もよかった。フランス式離乳食の話とか、フランス式の夫の立ち位置について(イクメンでなく、子供から母親を取り上げるのが夫の役目!)とか知らなかったかも。勉強になりました。

  • うわさには聞いていたけど、フランスの出産事情や育児事情がここまでフレキシブルだとは・・・国が違えばとはいえ、ここまでだなんて!そんな驚きを与えてくれる本でした。「私がフランスの女性を見ていていいなと思うのは、人間が自分の欲望に忠実に自然体で幸せになっているところだ」という作者の言葉、この本を読めば作者がそう感じる理由にも納得。少子化問題で頭を悩ます日本は、人間が欲望に忠実に自然体でいられない国なのかもしれず、その理由は一体・・・そんなことを考えさせられる本でした。

  • またフランス本
    フランスでよかったからって、日本にその制度をそのまま持ってきてもうまくいかない。それはそもそも今の状況になっている背景がちがうからなんだな。
    日本は日本に適したシステムを考えないとね。それがむずかしいんだけどねー。がんばれ日本

  • フランス人と結婚してフランスで子育てされている方が書かれた本。

    子供を産むと犠牲になるものって何だと思いますか?
    オシャレ、仕事、デート…
    きっと日本人女性ならたくさん出て来ると思います。

    フランスには母になることで犠牲にするものがあるという考え自体がほとんどないそうだ。

    だって生涯「女」でいるから。
    結婚しても、子供産んでも「女」でいることを忘れない。

    自分が生きていく上で私にとって出産はマイナスイメージだったんだけど、フランス的考え聞いたらそうでもないかなと思えた。

    フランス人女性の意志の強さとか、考え方とか、多少の文化や社会システムの違いはあるけど参考にしたい。

  • フランスがうらやましい・・
    日本もなんとかならないんだろうか。

  • フランスの結婚について、子育てについて考えること多い一冊。

  • 2009.10.20

    フランスに留学していた同僚が貸してくれました。興味深い本でした。
    なんというか、こういう「生活」に密着した部分って、本当にその国に入り込まないとわからないもんですよね。

    二十歳のときにインドネシアの現地の友達のところに3週間くらい滞在したのですが(いま考えると、よくそんなことしたなあ。と思う……。でも、行って本当によかった!)、そのときにそれこそ「ゆでタマゴの剥き方」とか「一般家庭のトイレ」とか「お風呂事情」とか、そういうのに接して世界の広さを思い知った気がする。


    で、これは、フランス人の結婚とか出産について、フランス人と結婚した著者が赤裸々に書いた本です。
    結婚の予定も出産の予定もゼロ、つかたぶん私の人生には両方起こらないだろうなーと思っているので、完全に他人事として読んだんですけど☆

    フランスの出生率が上がっている理由は、こういう考え方の違いにもあるんだろうなあ。と思いました。
    でもって、日本がフランスのやり方をそのまま真似てもだめだろうなあ。とも思った。

  • 妊娠したことをきっかけに、
    少しこういう本も読んでみる。

    フランス人と結婚し、フランスで子供を産んだ女性の書いた本。
    外国生活の浮かれた感じがつらつら書いてあったらいやだな、と
    思ったけれどそんなことはなく、
    女の出産を通して、フランスの出産や家族の形、女について書いてある。
    決してフランスのすべてを絶賛するような本でもないので
    読んでみると面白いはず。

    中絶の問題などにも触れていて、
    どちらかというと中絶を肯定しているように読めてしまうし、
    このことに関して著者と価値観が合うとは思わないけれど、
    著者の意図としては、
    「中絶がいい」ということを言いたいのではなくて
    「中絶」という選択肢が女性に与えられていることで、
    女性は産む自由や産まない自由をてにいれて
    結果として産む自由を享受し出生率があがった
    ということが言いたいので、
    あまり目くじら立てずに読めば、知識として学ぶところも多い。
    (中絶以前にフランスは避妊も進んでいる)

    フランスの親中心の子育てと
    日本の子供中心の子育て

    その辺の違いも面白い。
    今は日本の子育ても多様化しているから、
    こういう本を読むことで自分のライフスタイルにあった育児をしていくといいとおもう。

    どうしても子供が生まれたら、あれもこれもできない。
    がまんしなくちゃ。という日本の現状と、周りの目。
    そういうものを疑問に感じつつも、子供中心の生活がやはり楽しみでもある。
    色々なことに思いめぐらす今の時期だからなおのこと
    面白く読めたのだろうと思う。

  • 分類=家政学・女性・出産・子供。08年12月(05年11月初出)。

  • 働いて子どもがいて、いくつになっても「女」である…
    それが当たり前の国だからこその出生率だなと思った

    産後の国による補助や育児支援は、国を挙げて出産を奨励支援している証であり、日本と比べると羨ましい程の至れり尽くせり

    なによりもフランス女性は「女」であることにプライオリティがあって、それは時に子どもよりも優先される(子どもを蔑ろにするのではなく)。出産育児によって女性がもつ選択肢が狭まることが少ない。だからこそ、子どもを産むことに戸惑いがなく、EUの中でも高い出生率を誇っている

    フランスの事例を見ると、日本は少子化少子化言っているわりに、具体的な対策をほとんど取っていないのではないかと考えてしまう。取っていたとしても、今のままじゃ、フランスのような明確な成果は得られないだろう。
    文化や価値観の違いもあるし、フランスを全て踏襲する必要はないけれど、子どもを産みやすい、育てやすい環境を整えなければ出生率が上がらないのは自明である。働くママに「がんばってもらう」働くママが「がんばる」だけじゃダメだよね

  • 2008年文庫化。
    EUでは一番出産の多い国フランス。
    20年低下し続けた出生率が底を打ち、90年代半ばから上向きに。
    30代になってから産む人が増えたというのも大きな理由。
    フランス人と結婚して2児を産み育てている筆者の実感溢れるレポート。
    労働者の49%は女性。
    子どもの45%が婚外子。
    育児休業が普及し、子ども預けるシステムも充実。
    婦人科の診断はきめ細かく、公教育はほとんど無料。とは何ともうらやましい!
    女性が産む選択を出来るようになってしばらくは出生率が低下、ほかの法整備が進んでからは産む自由を選ぶようになったようです。
    第54回日本エッセイストクラブ賞受賞。

  • 勉強になったし考えさせられましたー。
    でもフランスの全てを日本に移植するわけにはいかないし、できないだろう(これは海外の仕組み関係の本を読むといつも思う)。どこから直していけばいいんだろう?

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パリの女は産んでいる―“恋愛大国フランス”に子供が増えた理由 (ポプラ文庫)の作品紹介

女が自由になるほど、子どもは増える?女性が自由に生きやすい社会の様子を、豊富な例とデータと共に紹介。第54回日本エッセイスト・クラブ賞受賞作。

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