- Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591107188
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
今まで、こどもに本を薦める(強制する)大人がどうも好きになれなかったけど、この本で赤木さんは本当に
子どもを第一に考えて活動しているなぁって感じた。
子どものこと考えてたら、そんな本を押し付けたりできないもんね。
古典(今は、あたしが小さいころ読んでた絵本とかも古典に入りかけてる)を読め読めといわれても、拒否反応をおこしちゃうっていうのがよくわかったなぁ。
空想系の本に関しては、子どもたちの流行とか心情とかをよく感じて選ばなければならないかも。そして、子どもたちの判断で手にとるかとらないかは判断させなければ。(その判断をつけさせるのも司書の仕事。てか技?)
そして、大人がよく選んであげるべきなのは事実を書いたリアル系の本かも。今、調べ学習とか盛んだけど、それに使うのに値する資料を、でも子どもにもわかるような資料を選んであげないと、子どもはすぐ嘘を見抜くから。
これから児童サービス(YAサービス)を提供していく上で、考えるポイントになった。
あと、児童書こそ新刊チェックはかかせないんだな! -
選書の参考にしようと読んでから、すでに半年がたってしまいました。
この <i>とんでもない</i> 本をどうやって紹介しようか
思いめぐらしているうちに、機会を逸してしまったのです。
「なんで昔面白かった本が、今は面白くないんですか?」
という問いへの答えとしてできあがった本です。
自分の子ども時代に読んだ“いい本”をいまの子どもにおしつける
無理解、無神経なおとなにたいする異議申し立てとして、
現代の子どもの本の状況を読み解きつつ、子どもたちが
しあわせに本が読めるようになるアドバイスをしてくれます。
その大胆な指摘にはっとされられ、またすんなり納得させられ、
刺激的な“かんこ節”にすっかりあてられてしまいました。
たとえば、むかしの本が読めなくなるおもな理由として、
・内容が古くなる
・コトバが古くなる
にくわえて、
・ビジュアルが古くなる
をあげていて、これが最も大きな変化だといいます。
90年代に実用化されたコンピュータによって、
それまでの活版印刷が写植印刷にとってかわられました。
これにより書体・デザインが一変し、イラストやサイズもふくめた
ビジュアルの古い本が読めなくなってしまったというのです。
たしかに、同じ古典であっても“新装版”として出版されたものと
以前のものとをならべてみれば、組版の違いは一目瞭然です。
書棚にねむっている若いころに読んだ本を開いたときの
違和感の根が、ようやくはっきりとわかりました。
ほかにも、ハリー・ポッターは年齢としては13歳に
設定されているけれど精神的には7歳くらいで、
成長をテーマとしないファンタジーという新しい手法を
生み出した...とか、
少年探偵団、ズッコケ三人組、パスワードを「あまり本の
好きじゃない男の子たち」が一時期はまって大量に読むのは、
情景描写なし、心理描写なし、人物描写なしだから...とか、
なぜだろうと思っていたことの謎がどんどんとけていきます。
ズッコケやパスワードを読むおもしろさを子どもたちに伝えたくて
教室や校長室にずらっと本をならべてすすめてきましたが、
こういう“軽い本”でいいのだろうかといううしろめたさも
どこかしら感じていました。
しかし、かん子さんは言います。
そのテの本を非難する人の理由は、
「人間が描けてない!」
からだったりするわけですが、
当たり前だよ。
だって、はじめからそんなこと、やる気がないんだもの。
それは全然別のジャンルのものなんですから、
そういう非難はお門違いです。
ただ、子どもの本の悲劇は、大人なら、好みが違うんでしょ、
で片づけられるところを
“こういう本を子どもが読んではいけない”にすり替えられて
しまうことです。
ただ単に、趣味が違うだけなのに──。
オーナーの趣味であつめた本を、
「ぼくはおもしろかったけど、あなたがおもしろいかどうかは
わからない。それでもよければ貸してあげる。読んでごらん」
といって子どもたちに本を貸し出している“ひげうさぎ文庫”の
コンセプトに自信がつきました。
だって、趣味が違うだけなんだから!
ところで、選書の参考に読んだという点で最大の収穫だったのは、
つぎの一文です。
いま、小学校高学年の一番人気は『IQ探偵ムー』シリーズです。
ムーがジャイブのカラフル文庫にあることは知っていましたが、
まだ読んだことはありませんでした。
かん子さんのすすめでためしに買って読んでみると...
長くなりそうなので、ムーの話はまたいずれ。 -
これは!本好きならきっと楽しめる本です。
それにしても、「ゲド戦記」好きは「ハリポタ」を受け入れられない?ってホントかな…私はどちらも興味深く読めましたがね。 -
おもしろーい。
ますます赤木さんにあいたくなった。