- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591108406
感想・レビュー・書評
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小川糸さんの本を読んでみたいと思った。
糸さんの本はいろいろな面を見せる。今回のテーマはなにか。不倫?不貞の時点で純愛でもないか。でも、なんかきれいな感じで書かれていた。(イッセイさんもそんなことを言っていた。)それは私が誰かの妻でないから思えることなのか。
雪道くんの妻が登場したとき、舞台がぴりっとなったけれど、事実にびっくりした。娘さんは忘れ形見になってしまったのか。。
終盤に差し掛かって、急に栞が自分の春一郎さんへの依存(共依存?)に恐怖を感じて離れたとき、やっぱりそうなるかとも思った。イッセイさんとの最後のデートに救われたな。でも、最後の結末にはなんだかほっとした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『喋々喃々』読了。
読んでいる途中で気がついたんだけど、まさかの不倫ものでした〜。いやはー(溜息)まー軽ーい感じではなく、お互い本気で好きあってる感じでいいけどさぁ〜、、栞には幸せになってほしい…と、改めて思うのでした。笑。
あんまり感情移入出来なかったごめんなさいです。。汗
いろんなモノに溢れている社会情勢なわけだけど、人を想う気持ちを大事にしている人って昔ほど減っているのではないか?と思ったりね。そこんところを大事にしているんだろうな〜と思いつつも。
なるほど、不倫をする人たちの深層心理みたいなのはこういうことなのか…?と想像したり。面白かったけどね笑
元彼が病死していたことを知るシーンが一番印象的だったけどね。そこのシーンがなかったら救いようがなかったわ。
しかしながら、小川糸さんの作品の読む順番をミスったら、多分一生小川糸さんの本を読んでなかったかもしれない。。。危っぶねぇ〜〜〜、、、いやほんと、先に『ツバキ文具店』シリーズを読んでおいてよかったわ…(本音)
2021.11.23(1回目)
追記:
東京の下町が舞台だったので三社祭のシーンが出てきたんだけど、、、わたくしの母上が浅草生まれなので…よく昔話(およそ50年前のな)で三社祭の話をしてくれて。あー、きっとこんな感じなんだろうな〜と、お祭りの空気感を知ることができてよかったかもぉ…笑
追記2:
読んでいてさ、春一郎さんがどうやって家族に嘘(?)を言ってるんだろうかと想像すると面白くてね笑「泊まりの出張(栞と密会)」「残業になる(栞とご飯を食べる)」ってメールとかやりとりしてるんか…?けどネタなくなったらどうなる?「今日は接待(栞と惣菜を食べる)」お酒飲んでるやんけ。どう言い訳するんだ…?と、謎が深まるばかり…笑、そもそも奥さんは春一郎さんをATMと思ってるん?とか笑
申し訳ないんだけど、小川糸さんが描く小説の世界観をぶち壊すような、えげつねぇことをめためた考えてしまったわ…笑
奥さん登場して修羅場と化して…という展開になったらクッソ面白いな〜、、まだ登場しないかな〜、、、(最後の頁、The END…)登場しないんかーいってなった。ははは。 -
東京・谷中でアンティークきもの店「ひめまつ屋」を営む栞の1月から12月の1年間の出来事の物語
ゆったりと流れる時間を綺麗な文章で表現してあり、ほっとする様な空間の中に不倫がサラッと過ぎていく。
メルヘンチックな優雅さがある不思議な小説です。
尚、題名の喋々喃々とは、男女がうちとけて小声で楽しげに語りあう様子。
印象に残った文章
⒈ 少しでも先の尖ったものが触れたら、すぐに割れて、中から甘酸っぱい感情がほとばしりそうだった。
⒉ 一番星が光っている。金平糖みたいだと思うと、また少し気持ちが明るくなった。
⒊ まだ取り替えたばかりの新しい木鷽は、どんな嘘でも真実に変えてくれそうに思えた。
⒋ 目の前の火の玉は、私達のこれからを占うように小刻みにぶるぶると震えていた。 -
不倫をキレイに描きすぎてるところに
かなりの違和感を感じます…
その他の描写や登場人物、下町、食べ物などは素晴らしかったので
星は☆☆☆にしましたが、不倫にする
必要性はまったくなかったような気がして残念です -
ずいぶんむかしに読んだ。
泣いた
泣いた
泣いた
だらだら泣いた
本に、文章に、言葉に
打ちのめされた
感情がゆらぶられる怖さ
響いた本
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下町の風景描写が心地よく、読書途中で本を閉じても心は根津神社にあるようでした。
植物や食材そしてお料理の描写が際立つ作品でした。ただ一点、白黒ついたようで再燃したストーリーだけは解せません。
ですが、日暮里、根津、千駄木、湯島、浅草。
また、訪れる機会を作りたい、そんな気持ちになりまひた。
須田のお豆腐は実在すると思います。 -
私の心を支えて導いてくれる大切な本。
心の内側でもやもや悩んで、素直になれない、上手く話せないことが多いけれど、
これを少し読むと、スっと、軽くなって、栞のように落ち着いて過ごせるように、話せるようになる。
はんなりと、落ち着いて、こんな風に人と関われるようになれるように、していきたい。
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10年ほど前の小川糸さんの作品。
全体的に「ツバキ文具店」に似た雰囲気が漂う。物語の舞台は鎌倉でなく、東京の下町谷中であるが、主人公をはじめとする登場人物や人間関係がとても「ツバキ文具店」と似通っている。
ただ主人公の恋愛が不倫である点だけは違う。文学の世界では不倫はテーマとして王道なのかもしれないが、現代の風潮として不倫には厳しいものがあるので、「ツバキ文具店」として書き直したのかなぁ…という気がしてしまう。
物語はとても情緒があり、風景も食べ物も心理描写も、あぁ小川糸さんだなぁ…と浸れるのだが、不倫を結果的に肯定してしまうのは、一般的に受け入れられにくいだろうなぁとも思う。2019.3.24 -
着物や食事、街中などのシーンはとても素敵だけど、題材が題材なだけに手放しに同感できかねてしまう。丁寧な暮らしには憧れる。
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約4年ぶりに再読。
好きだけど嫌い、嫌いだけど好きな話なので、評価せず。
《嫌いなところ》
・ふわふわとオブラートに包んでいる表現ではあるけれど、不倫の話である。
・登場人物があまり好きではない。
春一郎は言うに及ばず(妻子がいるのに自分から好きだとかよく言えたものだ)、主人公も母の不倫で家族分裂で苦しい悲しい思いをしてきて未だに引きずっているのに不倫に手を出すのもどうかと思う。そして、時々出てくるまどかさんも50歳にもなる息子を坊やと呼ぶなんて、それは同居している嫁にとって鬱陶しいことこのうえないでしょう。
《好きなところ》
・谷根千の一年間を丁寧に描いている。
・食べ物や着物の描写が良い。
恋は落ちるもの。だけれど、どうかな。
あと、装丁が好きです。