風待ちのひと

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 579
感想 : 134
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591110218

感想・レビュー・書評

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  • 【○/♯/γ】

  • ドライブインから始まりドライブインで終わる対比が良かった。
    キンコさんの喋り方が温かくて、いいなあと思った。
    再生の物語と恋愛がうまく混ざり合っていて、読んでいて心地が良かった。
    あと、舜くんと舞ちゃんがいいキャラしてる。

  • オレと同い年の夏。

  • やさしい、やさしい大人のラブストーリーです

    須貝 哲司は「心の風邪」のため休職中

    彼は少し前に亡くなった母の家『岬の家』にやってきます

    そこでペコちゃんと出会うわけです

    彼女の名は福井 喜美子・通称《ペコちゃん》or《キンコ》

    あっけらかんとした笑顔が福々しい女性です

    喜美子は『岬の家』の片づけを手伝ってくれるということで

    そして、二人の交流が始まります
    http://momokeita.blog.fc2.com/blog-entry-84.htmlより

  • 39歳の心の風邪をひきかけている男性と同じような経験を持つ女性の話。
    一気に読んでしまった。やはり人って再生出来るんだなぁと思ったし、一人っきりでいては叶わず、誰かに助けられ、誰かを助けながら乗り越えられるのだと思った。

    いろんなドラマが盛り込まれていて、時折暗い気持ちになったり、涙が込み上げたりしたけれど、最後の章で爽やかな風が吹いて幸せな気分だけを残してくれた。

  • 「四十九日のレシピ」を読了後、同作者の他の作品も読んでみたくなり、手に取りました。
    少し四十九日~と被る部分があり、この作者はこのパターンで
    話しを進めるのが好きなのかしら?と、途中まで思ってみたり
    しましたが、最後の一文を読み終える頃には、希望の持てる
    とても素敵な作品だったと思いました。
    また作中に登場する椿姫の流れるような文章は、その場その場の
    雰囲気を盛り上げ、とても効果的で良かったです。

  • 大人が子供に戻る夏休み。

    心が弱ってしまった哲司と、家族を亡くし傷を抱える貴美子。
    ひょんな事から二人は出会うのだけど、お節介で人の領域に平気で踏み込んでくる貴美子を初めは煙たがりあきらかに迷惑そうにする哲司。
    そんな二人が少しずつお互いの心に近づいていく。でも自分の気持ちに戸惑い、触れる事さえ躊躇してしまう。
    40近い、いい歳をした男女が何やってんだなんて言葉は野暮。
    縁側でイカ焼きを片手にラムネを飲んだり、停電した真っ暗な部屋で修学旅行の夜のように秘密の話をする。
    子供みたいに無邪気な二人の姿に、自然と温かい気持ちになる。

    が、しかし。
    あまりに良い雰囲気の二人にすっかり忘れていたけれど、しょせんは不倫。
    哲司の奥さんが乗り込んできたあたりから雲行きが怪しくなり、物語後半はゴタゴタの連続。途中まで心を物凄く持っていかれていただけに、げんなり。

    最後まで着地点が見えずにハラハラしたものの、最後はうまくまとめた感じ。とはいえ、なんだかなぁな印象は拭えず。
    不倫いう紛れもない事実と、周囲を巻き込む騒動で一気に現実感が増して、冷めてしまった。

    とまぁ散々言ったけど、全体的にはだいぶ私好みだったりもする。
    「四十九日のレシピ」より断然こっち。似かよった部分も多いけどね。

  • 読み始めは、ちょっと重いストーリーかな?と思っていたが、ついつい引き込まれて一日で読んでしまった。

    途中込み上げてくるものがあり、感動した。

    12/01/03-2

  • 喜美子さんがいい。
    自分のことに自信が持てないんだけど、それを素直に言える。
    でも本当はとっても素敵な人。
    いつも虚勢を張って生きている私に喜美子さんが素直に生きたら、って言ってくれているように感じた。
    哲さんと、喜美さん、全く違う世界に生きてきた二人が夏の間だけの友だちとして出会う。
    少しずつ、喜美さんに心を開いていく哲さん。
    優しく心をほぐしていく場面に時々、目の奥のほうがジーンとしてしまった。
    先が気になって、休憩時間をオーバーしてしまいそうでした。


    一気に読みました、先が気になって。

  • 一気に読み終わりました。
    凄く繊細な内容でした。
    いくつになってもやり直せるんだな~っと
    希望と勇気をもらいました☆

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著者プロフィール

1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒。出版社勤務を経て、2008年「風待ちのひと」(「夏の終わりのトラヴィアータ」改題)でポプラ社小説大賞・特別賞を受賞してデビュー。第二作『四十九日のレシピ』が大きな話題となり、テレビドラマ・映画化。『ミッドナイト・バス』が第27回山本周五郎賞、第151回直木三十五賞候補になる。このほかの作品に『なでし子物語』『Bar追分』『今はちょっと、ついてないだけ』『カンパニー』など。あたたかな眼差しと、映像がありありと浮かぶような描写力で多くのファンを持つ。

「2020年 『文庫 彼方の友へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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