- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591111048
感想・レビュー・書評
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原稿用紙2枚の怪談なので、怖い話の「原因は何か?」「結果がこうだ」がすぐ分かる。
短い怪談は、せわしい現代に適っている。
読み終わって、置いてけぼりを食うお話もいくつかあるが。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これだけ短編が集まると当たり外れも出てきてしまうのは仕方ないかとも思いましたがやはり少し物足りなさを禁じ得ません。
800字の字数制限を前提とした作品群ならいざ知らず、既存の作品から無理矢理800字で抜粋するのは無理があったのでは?興味深い作品も多く、期待していただけ少々残念でした。
玉石混淆の一冊でした。
ホラーファンには垂涎の一冊かもしれませんが… -
基本800文字以内の文豪による、怪談。
いきなり、久保竣公の短編で度肝を抜かれた。こんなの「魍魎の匣」にあったっけ?と考えるのだが…。
これのために、書き下ろしていただいたそうですよ。
なんと豪華な。
800文字なので、どれも劇的に怖いというものではない。オチがないもの、説明の部分が全くないものも多い。そうなったのは、ただ怪異がそういうものであったから。ただ、その事象を見聞きしただけだから、というむしろその視点が怖い。
怪異を前に、それがあるべきものだと、納得できるものであろうか。受け入れられるものであろうか。
さすが、文豪さまは超越されてるもんだなと、感心。
と、アンソロジーは数々あれど、まさに万華鏡なアンソロジーで、恐れ入った。
個々の物語に関連性はない。ないけれど、一つの話は次の話へ、確かにつながっている。
まるで、万華鏡が今の模様のつながりから次第に形を変えていくように、物語は変容していく。
これはただのアンソロジーではなく、1冊の作品として成立しているものだ。 -
帯表
夏目漱石、泉鏡花から村上春樹、京極夏彦まで。
妖しく不思議な800字の文学全集! -
怪談?ってのもあったけど、短編寄せ集めで短い時間でも切り良く読めたので良かったです。
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きっかけ:一発目が 久保俊公『蒐集者の庭』だったから。
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久保竣公に釣られて買いましたが、どの話も面白かったです。
文豪達の著した作品群をこんなにもお手軽に。(抄)とされている作品が多かったので、元の文章も読んでみようと思いました。 -
怪談て、いとしい存在だ。
しかし100人による100個の怪談を収録しちゃっていいのかしら。
ふつう99でやめておくよね。 -
古今和漢の小説家、詩人、エッセイストたちによって書かれた八百字以内の作品集。ちょうど百篇、は、こういう趣向の百物語ということであろう。京極夏彦(別名)による書下し、という趣向もあり。「極小にして極上のアンソロジー」とカヴァーにあるとおり。作者もバラエティに富む。八百字、つまり2頁(短くて1頁)読みきりだから、どこからでもお気に召すままに。というわけで、ひととおり読んだら、トイレのお友に(ごめんなさい!)以来、2009年8月23日より本日まで、わが家のトイレの棚に置き(これはほんとに失礼)、日毎夜毎、開いては閉じました。でも、こういう読み方は、予想を遥かに超えて豊かなものだったようにも感じます。八百字、というのは絶妙。それで百篇というのも脱帽。 改めてこの秋に一言。小泉八雲、澁澤龍彦、多田智満子、内田百鬼園、川端康成、泉鏡花、小栗虫太郎……、やはり当然ながらあなどるべからず。それとは別に、「掌笑い」が多かったこともこの1冊の魅力。まったくもって失礼ですが今後もわが家のトイレの棚に置きます。座ったら (!)かならず、どれかの掌篇を読みます。それで尻子玉を抜かれる、ということは、よもやないでしょうが……!?