おしゃべりな五線譜 (teens’ best selections) (teens’ best selections 28)
- ポプラ社 (2010年6月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591118474
感想・レビュー・書評
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中学校で別々の学校にいくことになった2人。そして、あとから中にはいってきた、ちょっと周りが読めないもう一人の友達。昔どおりに正義感が強い、友達思いのワカのままだと思っていた。でも時間が過ぎて、同じ線上を歩いているものだと信じていたのに、まるで五線譜のように、交わることのない線の上を、3人は歩いていることに気づく。そして、想像もしなかった事件が起きる。
仲が良いから、その子のこと知っているような気になっている。その怖さに気づかされる作品だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小学校で親友だった和佳が、美優とは別の中学に入ってから人が変わってしまったと言ううわさを聞いた。
人一倍正義感の強かった和佳が、友達だったともえを無視しているらしい。
美優は和佳と会った時に、「和佳らしくない」と非難してしまった。
しかしある出来事によって、何一つ和佳のことを知ろうとしていなかった自分に気付く。
自分を責め出した美優は可哀想だった。
自分以外の人間の心をどうにかしようなんて、大人にだって無理。
出来ることは、自分を変えることだけ。 -
美優は中高一貫校で演劇部に所属する中学3年生。
友人、先輩、メールでつながる小学校の同級生たちとの
出会い、交流、衝突のすえ、何もかもがいやになり、
ホームの端を歩いていると...。
友だち関係を象徴する「五線譜=平行線」に和音と不協和音が鳴り響く。
「[前略]一緒にいてくれない味方なんて、なんの役にも立たない、救いにもならない、まったくの無駄! むしろ、居ない方がマシっていうくらい![後略]」p.151
「人との距離の取り方って、どうやったら教えてあげられると思いますか?」
[中略]
「さあ。……その問いに答えがあるとは思えないけど、少なくとも、私は、それを知るために学校に来ている気がする」p.201
「teens' best selections」の28冊目。
『リリース』(草野たき)
『東京クロスロード』(濱野京子)
『夏の階段』(梨屋アリエ)
など、中高生を主人公にしたこのシリーズには佳品が多い。
そういえば、みんなツイッターユーザーの作家さん。 -
人との距離の取り方か…。
思春期を過ぎ去った今でも悩むことがありますわ。
特に女子同士は難しい。
余り近寄らないようにしてます。めんどくさい。