(031)灯 (百年文庫)

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  • ポプラ社 (2010年10月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (139ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591119136

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(031)灯 (百年文庫)の感想・レビュー・書評

  • 夏目漱石「琴のそら音」
    幻想的な作品。非日常的概念である死についての怖さを感じたときの描写がとくに的確だった。

  • 「琴のそら音」読んでいるこちらまで息苦しくなるような、不安にさせられるこの文章はさすが夏目先生です。

  • 夏目漱石『琴のそら音』は描写がすごくいい。
    ラフカディオ・ハーン『きみ子』は幻想的な美しいもう一つの日本という感じで、余韻もいい。
    正岡子規『熊手と提灯』ほか。子規、体調が悪そうなのに文章自体は滅茶苦茶元気そうでギャップがいい。病気で苦しいのにこれだけ書ける胆力がすごい。

  • 夏目漱石の「琴のそら音」
    ラフカディオ・ハーンの「きみ子」
    正岡子規の「熊手と提灯」など

    正岡子規は、ものをみるすごい眼を持っているのにどこか死の影がちらついていて、話はうっすら物悲しい。

  • 夏目漱石に出てくる主人公男性は、いつも一人でぐるぐる考えてる印象。
    外に出さずに、じーっと深く、思いつめてる。
    一方で女性側の心象描写はほとんどない。

  • 夏目漱石『琴のそら音』
    ラフカディオ・ハーン『きみ子』
    正岡子規『熊手と提灯』ほか

  • 夏目漱石、ラフカディオ・ハーン、正岡子規。
    同時代の超有名人3人という、百年文庫の中でも贅沢な1冊。短編と随筆を収録。漱石も読みやすく、ハーンの日本を世界に紹介する文章が興味を引く。また子規は、新聞記者や肺結核など彼の生涯の背景を知っているとなお深く読めます。写実的な子規の作品群ですが、「ラムプの影」は幻想的。
    漱石と子規が親しくなったきっかけの寄席は、今の落語ではないらしいですけど、訂正はないのか気になる。

  • ラフカディオ・ハーンの「きみ子」、けっして豊かではない当時の日本の芸者の生き様から、気高いものを感じる。
    夏目漱石「琴のそら音」、主人公の心の機微が克明に描かれていて、身の心配をされた婚約者はきっと嬉しかろう。正岡子規「飯待つ間」「病」「熊手と提灯」「ラムプと影」こんなに頭に描かれたことを文字に投影でき、それに読者が付いたならそれは楽しいことだろう。

  • 漱石には本作のようにスピリチュアルな題材を用いた作品も多くて面白いなあと思う。科学で説明のつかないようなものに惹かれるのは人の世の常だ。

    子規はその生涯を知ったときから気になっている作家であった。つよくて何物にも負けない人というのがわたしの印象。それは矢張りその文面からも伝わってきた。

    「きみ子」を何となく読んだら自分の境遇と重なる部分があって、自分が最も必要としているときに、その本には出会うものなのだと実感した。

    何だか久しぶりに本にふれてリハビリのような感覚だ。

    (20120326)

  • 有名な作家の今まで知らなかった短編が、印象的なテーマでまとめられているシリーズ。「灯」は、その名の通り心に明かりを灯すような温かいお話が素敵だった。
    特に説話的な印象のハーン「きみ子」。漱石「琴のそら音」も、素直さ純粋さが漱石の今までの個人的イメージからすると意外だった。
    子規は追憶の灯、薄暗くも心引かれる灯。

  • 「余」って殿様が使う言葉って思っていたけど、案外そうじゃないんやなぁって知りました。文豪作品は、心の描写を上手く文字で表現していて読み応えがあります。

  • 儚い灯を思わせる内容の作品集。書名と著者のラインナップに惹かれ購入。
    文学の読書量が少ない渡しにはどれも初めて読みました。
    『きみ子』が好きでした。

  • 夏目漱石の作品は正直いって鼻につき、好きではないが、ここに収録されている「琴のそら音」は膨れ上がる妄想の妙を描いて秀逸。ハーンの作品は味わいがある。子規の作品はさすがだ。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、2階文庫本コーナー 請求記号908.3/H99/31

  • う~んまたもやはずれなし。灯篭の灯、ろうそくの灯、炎ではなく、火でもなく、灯。このテーマの選び方もぜつみょうー。夏目漱石はちょっと怪しげな、怪談話の灯を思い起こさせるような、ラフカディオハーンはぽっと灯の明かりがともるような、正岡子規は生命のともし火という、三者三様ではあるけれども灯。そもそもこういう「何か」と説明がつかないものはそれぞれのこころや想いを宿しやすいものなんでしょうねとおもったりもした。言葉のもっている意味以上のさらなる深みをみたというか。
    この本ですごく印象に残ったのは三者の文章っていうかリズムっていうか。特に大大大巨匠夏目漱石のあとに、母国語ではない言葉でつづられたラフカディオハーン。両者ともほんとに文章が丁寧。その後にもう体から出てきたとしかいいようのない正岡子規っていう力強さっていうだけでもまあ読んでみて面白くないことはないって言うか、違いがすごく出てて1冊で別々な感じもまたよし。ラフカディオハーンは、独特でこれが間に入っているせいかなっておもうし読み始めたらあんまり気にはならないですけどリズムが全然違うよね。自分がいかに日本語としてある程度四角にはいったものをよんでいるのかっていうの、思い出してそれもまた面白いよ。

  • 和図書 908/H99/31
    資料ID 2010200707

  • ともしびがゆれるさま、怖くてかなしくて喜ばしくて、胸に迫る。

  • 夏目漱石や正岡子規のユーモアが味わえます。
    特に『熊手と提灯』はいい時期に読んだなぁと嬉しくなりました。
    『琴のそら音』と『きみ子』、どちらに描かれた愛もじんわり心が沁みていきます。
    ぽっと灯が点るような、あたたかさに包まれた1冊。

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    ◆収録作品◆ 
    夏目 漱石 『琴のそら音』
    ラフカディオ・ハーン 『きみ子』
    正岡 子規 『熊手と提灯』ほか3編
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(031)灯 (百年文庫)の作品紹介

結婚を控えた男が友人と語りあううち、風邪で寝込む許婚者の容態が気になり始める。春の冷たい雨の中、家へと急ぐ男の不安は果てなく広がり…(夏目漱石『琴のそら音』)。芸者街から忽然と姿を消した名妓「きみ子」。激動の維新期に覚悟をもって生き抜いた女性の潔い愛の物語(ラフカディオ・ハーン『きみ子』)。初冬の月夜、人力車にのって坂をくだる病の子規が、人波とまばゆい明かりをつきぬけていく美しい瞬間(正岡子規『熊手と提灯』ほか三篇)。情趣深き文章世界。

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