- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591136775
感想・レビュー・書評
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子供が生まれる夫婦は必ず読むべき本。
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書いてあることは当たり前だけど、妻側夫側どちらの切り口でも解説されていて、簡単に読める点でとても良かった。
妻側はきっと手を貸してもらえることもそうだけど、何より共感してもらって、労ってもらえることが何より日々の育児の支えになると身をもって感じる。そんな優しくて気が利く夫はいないのかもしれないけど、会話のフックとして夫側に読んでもらいたい本だと思った。 -
産後クライシスという言葉に馴染みがない段階であればわかりやすくて良い本。
当然起こりうることだという認識があり、いかに夫側に産後動いてもらうかを夫婦で話し合い済みの自分にとっては、特に新しい発見なし。
幸いにも夫は妊娠中の辛さを理解しようと努め、労ってくれるし、家事も積極的にやってくれる。
育休も産後一ヶ月程度(身体が回復するまで)取ってくれ、その間は私は身体の回復に専念する、といったことに理解がある。
また、産後クライシスを当然のように認識•理解し、子どもが手を離れてからの長い夫婦生活を良好なものにするため努力する気がある。
こうして書き出してみると、本当に良い人だ…。夫くん、いつもありがとう…。後で伝えよう。。
産後クライシス回避のために妻側としてできること、の章は、ほぼどれも産後だけでなく、夫婦で家庭を運用していくにあたって気をつけるべきことであるように感じた。
•言葉にして伝えよう(ため息やモノにあたって、自分は疲れてるのよオーラを出しても相手は気づかない。察してちゃんはやめよう。疲れているなら疲れていると、やってほしいことがあるならはっきりと言うこと。)
•まずは6割できればOK(家事育児のマイルールを当然のものだと思って押し付けるのはやめよう)
•褒めるから始めよう(家事の因数分解をしよう、手順やプロセスの明確化をしよう)
•「良妻」は産後クライシスの近道(夫の世話を焼くのが良い妻、という意識で世話を焼きすぎると、夫にとってそれが当然になってしまう)
•時には実力行使(数時間のプチ家出で、家事と育児の重圧を実感させよう) -
すぐ読める。夫に読んで欲しい箇所をピックアップして読んでもらった。夫も勉強になったと言っていた。
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"産後クライシス"というものが存在することすら知らなかった人が初めて読むには、読みやすくて気付きを与えてくれる本だと思います。
私は
・産後クライシスは聞いたことがある。
・関連する書籍は読んだことがない。
程度の30代男性でもうすぐ第一子が誕生予定なので読んでみましたが、新たな気付きはあまりなかったです。
それ自体を知るにはいい本だと思うのですが、起こる原因やなぜ今それが問題なのかといった分析は弱いように感じました。
※データは用いられていますが、本当に因果関係があるのかな?疑似相関の可能性ないのかな?と感じてしまうシーンが多々あったためです。
著者はNHKの記者とディレクターの方なので、専門的な分析を期待して読まれた方は少し物足りないかもしれません。
本当に何も知らない状態で読む方にオススメです。 -
産後2、3歳までに旦那が支援してくれるかで、今後の夫婦関係が決まる
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当たり前のことが書いてある。
やり方の違いや言葉の定義の違い、話さないとわからないことが旨く伝わらない、ということが基本にあるのでしょう。
昭和の時代はある意味平穏だったのに、現在はクライシスをもたらすということは。。
・女性差別が溶けてきた → 差別に不平を言ってもいいんだ
・男性の稼ぎが悪くなってきた → 差別を正当化する多額の稼ぎが期待できない
の合わせ技なのかと読んでいておもった。
国全体の貧乏も一役かってるのかもね。 -
出産祝いで先輩からいただいた三冊目。
NHK報道局記者の方が書かれた著書です。そのため国際的なもの含めたちゃんとしたデータ(ちゃんとしていないデータを基に主張を繰り広げる本も多いですが)を基に、著者の主張が一直線に書かれています。
そのため、著書としては非常に読みやすく、頭にも入りやすいです。
簡単な内容としては、どんなに親密な夫婦であっても産後にすれ違いがあり、愛情レベルの低下が”極端に”低下するために最悪の場合離婚にまで至ることが少なくない。そしてその主な原因は夫が産後の妻の状態を理解できていないことにある、という流れです。
上述したように著書としては非常に明快であり理解しやすく書かれている本です。
夫となる人、なった人、これから妻が妊娠する予定の人、妊娠中の夫はここに書かれている現実を知るべきだとも思います。
しかし、読書として、となると・・・感想は変わります。あくまで私の場合です。
前提として、妊娠・出産というものにおいては、だれがどう考えても男の百倍いや千倍、それ以上に女性が大変です。それはわかってます。いやわかっていないからこういう本があるのでしょうが、それでも、わかってます。わかってますが。。。
男としては納得できない点が多い。多すぎる。
内容としては納得できます。客観的なデータもしっかり示してあり、その出典までもしっかりと記載されています。
しかし、読んでいて辛い。この本を極端にまとめると『男は気が付かづ、バカで、間抜けで、自分への愛情がなくなってしまっていることに気づいていない』となります。
もちろん本文中にバカだの間抜けなどは出てきません。しかし、極端にぎゅっとまとめるとそんな感じ。
とにかく本文中に何度も出てくる『夫は気が付かない』。
そうかもしれない。そうかもしれないが、それはすべて夫が悪いのか?
例えば、逆に妻は夫の気持ちに全て気が付いているのだろうか?
もちろん、母乳やミルクあげ、おむつ替え、夜泣き、食事の支度に食事を子供に挙げ、さらに夫の食事作り部屋の掃除、ゴミ出しなどなど、、、すべてやってたうえで夫が夜遅くに帰ってきて「ご飯まだ~?」「うちの赤ちゃん手がかからなくていい子だよね」なんて言ったら信じられないくらいむかつき、怒り、恨むでしょう。
そしてこれは決して稀なケースではなく、ごくごく一般的な家庭に生じるクライシスの第一歩である、ということを知ることは大事だとも痛感する。
しかし、『妻の苦労を知り、大変なことを気づいてあげて、妻をねぎらう』という事象に対して、妻は夫の気持ちに気づいてあげているのだろうか?女性は非言語コミュニケーション能力が高いから言わなくても察するのか?それとも育児に忙殺されヘトヘトになっているのだから夫などという生き物には気を使わなくても問題ないのだろうか?
産後クライシスは夫と妻の関係性の崩壊である。もちろん例としては片方が一方的に悪くて崩壊するケースもあるだろう。しかし、多くの関係性の崩壊は、片方だけが悪い、なんてことはほとんどなく、双方に原因があると思われる。もちろん産後クライシスに関していえば、どう考えても大変なのは女性であるから、男性側が気を使えずに、崩壊となる可能性が高いと考えられる。だから五分五分とは言えないまでも、7:3、8:2くらいの非もないのだろうか?まあ、8悪ければ十分であるが。
また、先ほども述べたように、本書では、気づいてくれない夫、がよく登場する。
男は鈍い、認めます。そして、女性は敏感で気が付きやすい、そうだと思います。
しかし、不思議なことがある。昔から恋愛の場でよく言われる文言である。
「男は言わなくても伝わってると思ってる。女は伝えてくれなければ伝わらない」
これも背景があり、男は、愛してるよ~だとか、好きだよ~とか、照れて言えない、というのもあるとは思うが。
しかし、そう、言わなければ伝わらない。これだけは事実。どんなに愛し合った二人であっても、長年連れ添ったカップルであったとしても、伝えなければ伝わらない。出産という初めてのイベントであり、しかも生物学的に必ず片方しか経験できないイベントに対して『気づいてくれない』、だけでは十分ではないだろう。
もちろん、理想は何も言われなくても、表情や機嫌から読み取り、そして想像力も駆使して妻を助ける夫は最高の夫であり父であると思う。
しかし、最高の夫であればそれに見合うのは最高の妻である。世の中最高の妻と夫が寄り添った最高の夫婦がどれだけいるだろうか。
そう、伝えなければ伝わらない。10回伝えてダメなら20回伝える。20回伝えてダメなら、、、きっとダメなんだろう。
しかし、そもそも夫が出産後も変わらない、というのは事実として、であるならば、妊娠前から、いや、結婚する前から夫が駄目であるのはわかってたはずではないだろうか?
そこまでダメでなくても、昨今本書をはじめたくさんの妊娠出産育児に関する著書が出版されている。出産後に大変になりそうな家庭であれば(これがわからないから本書のような啓発本があるのだが)、あらかじめ出産後の家事の分担や育児の役割など話しておくべきであったのではないか。その点に関しては、夫が悪い、妻が悪いということはなく、どちらも想像力を働かして話し合いをしていなかった、という落ち度では同程度であると思う。
また、本書の後半には
-夫ができること、妻ができること-という項があり、【夫編】と【妻編】にわけて書かれている。
夫編は予想通り、これまでと同様の趣旨で、自分の不十分さを知り、妻をねぎらい妻に気遣い、育児を助ける、産休をとる、などがこれまでに比して具体的に記載されている。厳しくも首尾一貫した主張である。
しかし妻編になると一変。厳しさがなくなり、『育児大変だよねぇ、でも崩壊を避けるためには私たち妻が少しだけ歩み寄ってあげましょうね』みたいな論調になる。
そしてこの項の後半では、夫に協力してもらうためにとにかく褒めましょう、とか夫をねぎらってあげましょうなどのテクニックが記されている。これに関しては対人スキルとしても需要なことであり良いと思う。しかし、その直後に『「なんで私がここまで譲らないといけないの!」と思った方ごもっともです。(中略)ぐっとこらえて、それで夫が少しでも動いたら儲けもんじゃないですか。』とある。同様の記載がその数ページ後にもある。
何度も言うが、妊娠出産は女性が男性よりはるかに負担を強いられる。そして日本の現状では育児に関してもそうなってしまっている。それに関して異論はない。
そして、著者が女性であり女性側の視点で女性に寄り添うような書き方になるのも当然である。
しかし、あまりにも虐げられすぎではないか、男ども。
基本は男性向けの本であるため、男性にむけて「あんた達もっとしっかりしなさいよ!」という内容でもいいと思う。しかし、女性が読むことをある程度そうていしているのであれば、基本的に女性に寄り添いつつも「男性は男性で大変なこともあるので、たまには気遣ってあげてください」くらいのことを一行でもいいから書いてもよかったんじゃないか。
世間的にはまだまだ女性が育児と家事のほとんどの負担を強いられている。これは由々しき事態だ。間違いない。
しかし、この本の中ではそれがそのまま逆転している。『妻は大変なんだ、男がもっともっと頑張れ』。
筆者にはそんなつもりは毛頭ないのは十分承知しているが、読んだ側の感想としては 女尊男卑 という感じしか受け取れなかった。
何度も言って恐縮ですが、この本の文体や校正、データの出し方は大変美しく、素晴らしいです。内容に関しても特に男性は知っておくべきでしょう。
本心でそう思いますが、感想としては上記のようになってしまいました。長々とすみませんでした。 -
第1子の出産を控えているということもあり手に取りました。
『産後クライシス』産後に夫婦の愛情が急速に冷え込む現象のこと。またその愛情ギャップはその後あまり埋まっていかないという。
産後の妻の体調は心身ともにくたくたの状態で、そこに右も左もわからない育児も重なってきてしまう。妻としては「夫に育児に対して助けを求めてる」つもりであっても、夫は悪気があるわけではなくそれに気付かない。夫はというと、「自分の全うすべきことは仕事で、仕事をやり遂げて給料を稼ぐことで妻子が幸せになる」と、妻の問題に対してベクトルが全然違うことがわかる。こういったGAPにより夫婦間の関係に溝が生まれていく。(一緒に育てるという前提で産んだのに育ててるのは私だけと、産め産め詐欺だと感じる人もいるようです。笑)
私も分かっているつもりであったが、まだまだまだまだでした。
興味深かったデータは、『夫の育児レベルが「おむつ替えを1日1回して、子供に朝食を食べさせる程度」から「おむつ替えを1日2回して、朝の保育園へ送っていくのを受け持つ」ことに上がるのは、「夫の月収が10万円アップするくらい妻の満足度が上がる」ということ』でした。
それくらい夫の仕事や給料に対する想いと、妻の育児への協力に対する想いにはGAPがあるということです。
私も今の給料には既に満足しているので、もっと育児中心のライフワークバランスを取れるように本気で取り組んでいこうと思いました。
妻にも読んでもらい、不十分なところはあるかと思いますが、今後の育児と家庭を一緒に協力していきたいと思えました。 -
テレビ局の記者の方が書いたものですが、産後クライシスについてデータに基づいた専門性もありながら当事者目線で書かれていたので、読んでいてとても受け入れやすかったように思います。2013年のものなので、2021年現在どのように状況が変わっているのか調べてみたくなりました。