くるくるコンパス (ポプラ文庫ピュアフル こ 7-1)

著者 :
  • ポプラ社
3.58
  • (11)
  • (14)
  • (19)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 164
感想 : 23
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591145142

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 中学校将棋部の中学校将棋部の男子3人組、修学旅行先の京都から抜け出し、大阪に引っ越していった同級生の元部員に会いに行く冒険譚。

    1980年代の大阪や中学生の風情が懐かしく、越谷オサムお得意の読みやすくリズムを刻んだ文章でスイスイグイグイ読ませる。こりゃいいジュブナイルだなぁ、最近流行りの「エモい」ってヤツやなぁ…と思っていたら。

    最終章で、一クセ入れるところがさすが。このクセでジュブナイルどころか、中年、それも50代泣かせの青春小説に仕立て上げている。一つだけ哀しい出来事があり、読み方によっては、余計と思えるのだが、この余計が「オールOKハッピーエンド」だけじゃない苦みと深さを付け加えて俺らを泣かせにかかってくる。

    越谷オサム、油断ならない小説家。リズムとビートにのってたら思わぬところでタタラを踏ませよるわ。

  • 僕と将棋部の仲間三人は修学旅行先で密かな野望を計画していた。それは大坂に引っ越してしまった幼なじみの女の子に会いに行くこと、そして粗暴で高圧的な学年主任の田沼の鼻を明かすことである。
    班での自由行動時間に決められた範囲をこっそり抜け出すだけのつもりがとんでもない大冒険になってしまう。中学生という若さがどれだけ無力で無謀なのかを思い出させてくれる青春小説である。

  • 越谷作品の「愛すべきバカ」炸裂してますね!

    安全圏を広げすぎず、自分で計画して、未知の体験して、考えて、、、そんな冒険を子供達にもっとさせてあげられたら良いなぁ。

    いろいろ難しい世の中だけど、そんな気持ちは持ち続けていたいものです(笑)

  • 面白かった!
    これ好きです!

  • 最近読んだ本の中で一番面白かった。同じ経験をしていなくてもどことなく懐かしく感じてしまう。青臭い感じが強いけど結構ハラハラドキドキしてしまった。

  • 意外と最近こういうストレートな中学生もの読んでなかったような気がした。修学旅行のときの冒険譚とその後の話もちゃんとあるところが好感持てる。
    なんて事はない話のはずなのになぜかホロッとくる不思議なストーリー

著者プロフィール

1971年東京生まれ。2004年、『ボーナス・トラック』で第16回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『階段途中のビッグ・ノイズ』『いとみち』『陽だまりの彼女』等がある。

「2021年 『まれびとパレード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

越谷オサムの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×