([と]1-4)海の子 (ポプラ文庫)

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  • ポプラ社 (2016年11月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591152454

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([と]1-4)海の子 (ポプラ文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 「花鯛」「オニカサゴ」「寒平目」「甘鯛」
    魚(釣り)が題材になっている新感覚の短編集。
    釣りにはまったく詳しくないけれど、全編通して登場する船釣りのシーンの臨場感には圧倒させられる。
    船酔いしている登場人物につられて自分も船酔いしているような気分になったり。笑

    今年はドリアン助川さんの小説を3冊読んだけれど、この作家に出逢うことが出来てラッキー!と思った筆頭はこの方かもしれない。
    どこにでもいそうな“普通の人”(むしろ少し困窮している人も多く出てくる)にスポットを当てた、作為的ではない温かさが詰まった作品が多いから。
    「いろいろ大変なこともあるけれど、生きてさえいればそのうち良いこともあるかも」と思わせてくれるような。

    4つの短編のうち3つは様々な親子の関係、残る1つは親子の関係+男の友情を描いている。
    趣味で船釣りをする男たちは、それぞれ目的を持って、自分の子どもや親のために1つの魚を釣ることを目指す。
    けして上手くいっているとは言えない関係性を繋ぐ役割を担っているのが美味しい魚で、だからこそ何がなんでも、命を懸けてでも釣りたいと船の上で格闘する。

    この小説では魚だけど、誰かと誰かの関係を繋ぐために何かがある、という場合はよくある。その両者に共通した思い出だとか、好きなものだとか。
    私なら音楽を介して出逢って、今でも交流がある友人がいる。その友人たちも私も、時とともにその音楽との関わり方は変化したけれど、やはり不意にその話題で盛り上がったり、懐かしい思い出話をすることがある。
    それがあるから繋がっているわけではなくても、それがあるから繋がりが強くなるというものは、人それぞれ持っているのではないかと思う。

    美味しいもので繋ぐ縁、というのもいいなと思った。苦労して釣り上げた魚を食べた瞬間に顔が綻ぶ、その幸福な光景。
    釣りが好きな人は私の身近にもいるけれど、自分が魚を食べたいというよりは、人に喜んでもらいたい想いが強い人が多い気がする。

    海の恐ろしさ、船頭さんの厳しさと優しさ、釣りの臨場感、美味しそうな魚たち、そしてそれぞれの関係と愛情が詰まった1冊。
    魚の鍋料理が食べたくなる1冊、でもある。笑

  • 2017.7.5-55

  • 2008年7月文藝春秋刊の明川哲也名義「花鯛」を加筆、改題し、2016年11月ポプラ文庫刊。4篇の短編。「あん」が面白かったので、これも読んでみました。全編釣りがテーマで、そこは、余り興味がなかったです。「甘鯛」が、ノスタルジックで、楽しめました。

  • 中中央線高円寺駅、南口商店街。近くにできた全国チェーンの居酒屋におされ、治彦の店はつぶれかけている。カウンターだけの小さな店に半年ぶりに娘が顔を見せた。何があったのか別人のように髪を染め、「いっしょに釣りにいきたい」という。離れて暮らす父と娘のぎりぎりの愛情を描いた「花鯛」。しゃべりつづける「やっかいな子」と売れない役者の友情(「オニカサゴ」など、ワケあって釣りに出る人たちの胸があつくなる四篇。 収録作品:「花鯛」「オニカサゴ」「寒平目」「真鯛」

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([と]1-4)海の子 (ポプラ文庫)の作品紹介

中中央線高円寺駅、南口商店街。近くにできた全国チェーンの居酒屋におされ、治彦の店はつぶれかけている。カウンターだけの小さな店に半年ぶりに娘が顔を見せた。何があったのか別人のように髪を染め、「いっしょに釣りにいきたい」という。離れて暮らす父と娘のぎりぎりの愛情を描いた「花鯛」。しゃべりつづける「やっかいな子」と売れない役者の友情(「オニカサゴ」など、ワケあって釣りに出る人たちの胸があつくなる四篇。
収録作品:「花鯛」「オニカサゴ」「寒平目」「真鯛」

([と]1-4)海の子 (ポプラ文庫)はこんな本です

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