- Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591153093
感想・レビュー・書評
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自分とは誰で、どのようなルーツを持っているのか、そして日本で、世界で今何が起こっているのかについてよく考えさせられました。
淡々と書かれていますが、毎日世界のどこかでなんらかの悲劇が起こっていて、それをなかったことにはできない。
簡単に感想を述べるのもちょっと躊躇われるくらい、情報量が多い一冊でした。本当に考えさせられます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
西加奈子さん、書きたいことがはっきりしているし、題材の選び方やエピソードの編み込み方が本当に上手。凄いなあと思う。
でもこの作品はあまり楽しめなかった。もう少しもやもやとしていて、想像力を働かせることができる小説の方が好き。
無駄なくかっちりと作り込まれている小説は読んでいて息苦しさを感じるので、あまり好みではない。
美しいラストシーンや表紙の絵はいいなと思った。
#アイ #西加奈子 #読書 #読書記録 #小説 -
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iがきっかけで他の本のレビューも読ませていただいていて、どれも要点のまとめが的確で感動してます、、、!iがきっかけで他の本のレビューも読ませていただいていて、どれも要点のまとめが的確で感動してます、、、!2021/12/12
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そそそそんな、とんでもないことでございます、、、でも、ちっちさんのお褒めの言葉とっても嬉しいです。ありがとうございます。今後とも頑張ってまい...そそそそんな、とんでもないことでございます、、、でも、ちっちさんのお褒めの言葉とっても嬉しいです。ありがとうございます。今後とも頑張ってまいります!2021/12/12
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刺さった言葉がたくさん。
今まで読んだ西加奈子さんのどの作品よりも好きだと思った。
そして、西加奈子さんの小説を読んで抱いていた印象とは全く違った、今回は。
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最初の一文!!『この世にアイは存在しません』から始まってわたしの頭の中は混乱!読み進めるのに必死だったけど、結末が…。
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みんなどうしてあんなに大声で「NO!」と、そして「YES!」と言えるのだろう?どうして自分の意見をあんなにもきちんと持っていられるのだろう?アイに取ってカラフルな学校は、カラフルな分だけ生きがたかった。P27
自分が帰国子女ということもあり、アイの気持ちが痛いほどに伝わってきた。社会の授業中に突然始まったディベートは「オバマかマケインか」という内容で次々に手があがるなか、「どうか当てられませんように」と祈るような気持ちで縮こまっていたのを思いだす。必ずしも意見を持っているわけじゃないのに、意見のない人には人権がないんだろうか。
「日本では『みんな同じ』だった」P29
しかし、アイは日本に来てまた、「みんな同じ」環境にも苦しめられる。強い意見を持つか、まったく持たないか、どちらかしか許されないのだろうか。
物語のなかで、アイは苦しみ続ける。世界中で人々が死ぬ事件が起こるたびに、「どうして自分は選ばれなかったのだろう」「選ばれた人と自分とにどんな違いがあるのだろう」と。
アイは弔うように死んだ人の数をノートに書き続ける。でも、ふとした瞬間にそれを忘れてしまう自分に気付く。
「言語を同じくしない、知らない誰かの苦しみよりも、今現在自分が肥え太り続けていることの方が苦しかったし、文化を同じくしない、知らない誰かの死よりも、今現在自分が抱えている悩みの方が切実だった」P109
「アフリカの子どもたちのことを考えてみなよ」
ごはんを残すたびにそう言われていたのを思い出す。
誰もが心のなかに「アフリカの子どもたち」を持っていて、ほんのりとした罪悪感を抱きながら生きている。
この本は、そんな呪縛からそっと解き放ってくれる。幸せになっても良いのだと教えてくれる。 -
自分の知識の無さを痛感した
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「シリアの養子の話」ぐらいの前情報しかなかった。あと、若林や又吉、いわゆる読書芸人が推してる作家だということぐらいしか。
作中に誰一人として自分に似た境遇の登場人物はいない。戦争や震災をフックにしながら、恵まれた環境に罪悪感を覚えるアイの感情は想像できないでもないけど、理解できない感じ。ニューヨーク、シリア、東京、LGBT、デモ、IS、パーティーの花…まあ、こんな世界もあるんだろう。
アイとiをかけた作者自身が数学科出身なのかな。
平野啓一郎ほど表現が難解でなく、東野圭吾みたいに軽薄でなく、江國香織みたいにエロに走らず、湊かなえよりは広い世界観で文章は読みやすいんだけど、何をどう感じれば良いのかわからなかった。
女性が読んだらひしひしと感じることが多いのかな。
どうなんだろう。 -
たくさんの愛と哀しみの中で、あやふやだった自分を心から愛せるようになる、聡明でまっすぐな女性の話。
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苦しんではいけない 苦しんでいない と世間的には思われるような恵まれた環境の人でも苦しんでいいし、悩んでいい、悲惨な環境の方々に対して自分は恵まれているんだと悔しい想いだけでなく、悲しんだり、見たことはなくても生きてほしいという願いをしてもいい。あらゆる人への愛や優しさを感じる作品でした。