偏差値好きな教育“後進国”ニッポン (ポプラ新書 い 4-5)

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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591156902

作品紹介・あらすじ

日本の教育、次の一手は?

子どもの学力は低下しているのか
子どもの道徳心はどうなっているのか

思い込みで教育について考えていませんか――。
迷ったら世界を見てみよう!

つめこみ、ゆとり、相次ぐ改革
次世代の教育は何を目指すべきか?
決められた教科書のないフィンランド、学校外の大人が「いじめ問題」にかかわるフランス。日本は世界を手本に、自分の頭で考え、行動できる、いわゆるアクティブラーニングを掲げているが、あまり進んでいないのが実態だと言える。時代の変化に応じて求められる教育の姿を世界の現場から探り、次世代の教育のありようを考える。

「日本は、現場に任せたり、現場の先生の報告を聞いて、これからを考えていくといった仕組みになっていません。大概が上から決まっていきます。
……子どもたちの学力のどこが強くて、どこが弱いのかを見極め、次のカリキュラムを考えていけるような専門家を集めて、政治に左右されない教育指導要領をつくる組織を新設すればいいと考えてしまいます。」(序章より)

【目次】
序章 日本の教育はなぜ変わらないままなのか
第1章 いじめ問題と向き合う フランスの挑戦
    人権からアプローチするフランス 増田ユリヤ
    「いじめを隠そうとする」日本の学校 池上彰
第2章 世界のリスクの学び方 フィンランドの「正解」のない授業
    「信頼」に基づいて邁進するフィンランドの教育 増田ユリヤ
原子力発電の責任の取り方の違い 教育への示唆 池上彰
第3章 未来を音楽で切り拓く
ベネズエラの音楽教育プログラム「エル・システマ」 増田ユリヤ

感想・レビュー・書評

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  • 心に響くフレーズ
    ① 学校は何をするところですかと、フィンランドで聞いた時に、楽しく生きるすべを学ぶところですと言われたんです。
    ② PISAというのは、統計学的に選んだ一握りの集団だけに試験をして、試験が終わった後、問題を回収しています。だから毎年同じ問題を出せるわけです。全員に同じテストをしてしまったら、テストの内容が漏れるし、試験対策が次の年からできてしまいます。毎年、同じ問題をランダムに一定数の子どもたちで調査しているからこそ、その結果を見て、学力が上がっているのか、下がっているのかが比較できるのに、毎年違った問題が出題される悉皆調査の日本の学力調査にはあまり意味がありません。池上彰

  • 内容は良いと思いますが、タイトルと内容が合っていません。

  • 日本の話は序論でイジメ問題など欧州の教育現場の現状をかいた本。何が先進で後進かはよくわからないが、日本人の性格を作り出すこの教育システムが私は好きです。

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著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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