えほん 東京

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 93
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591162200

作品紹介・あらすじ

絵本作家・小林豊が独自の手法で自身の故郷である「東京」を独自の手法で描く絵本。
東京は、いまとむかしが重なりあって生きつづける都市。アスファルトやタイルで飾られたまちも、足もとを観察すると、むかしの地形や人びとがくらしてきたあとが見えてきます。積み重なった地層を感じると、目の前の風景が変わって見え、そして「いま自分がここにいること」を実感できるのです。そのことを教えてくれる絵本です。

感想・レビュー・書評

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  • 1898年10月1日に、東京府の東京市は市長を持つ市となりました。それを記念して毎年10月1日が「都民の日」となっています。

    こちらの絵本では、江戸から東京への情景の移り変わりを書いています。

    東京の街を散歩しているおじいちゃんとぼくの目の前に、昔の東京(江戸)の情景が浮かんできます。
    ふたりは今と昔が重なる東京(江戸)の春夏秋冬を歩いて回ります。
    海が近く、川で物資や人々を運び発展してきたまち。路地には人々が集まり度々の火事や台風や地震や、そして戦争で何度も焼け野原になったけれど、その都度復興してきたまち。自分のそして先祖たちがずっと生きてきたこの”まち”を体験し、だから自分は今ここにいるんだ、と再確認するのでした。

    絵本としては、現在の服装のおじいちゃんと孫が江戸時代に紛れ込んだり、江戸の海辺にレンガの東京すていしょんとその先には現在の高層ビル群が混在していたりというかんじ。
    そもそも”江戸”という地名が”川の戸口”という意味だとはあまり意識していませんでした。
    ふたりが舟に乗ったり川に沿って東京の移り変わりを見たり、江戸という町が川を中心になりたったということが分かりやすく書かれています。
    絵をじっくり見て江戸との重なりや変化の情感を味わえる活気と落ち着きのある絵本です。

    ただし子供たちへの読み聞かせには、案外文章が長いのと、「江戸と東京が重なる」ことをうまく伝えられなかった…

  • 今と昔が混ざり合う不思議なお話。時間は流れる繋がっている。同じ場所にも違う思い出がある。

  • 今と昔の東京が混ざり合った、不思議な感じの絵本。お父さんとお母さんに会えたところは少しホロッと来る。

  • おじいちゃんと孫が東京と江戸を散歩する。江戸時代を感じながら東京を歩く。江戸城のお堀の上を朝鮮通史の行列が進む。孫が「むかしは、こんなたのしいおつきあいがあったんだ」と言う、このシーンの絵が好き。

  • 少年とおじいちゃんが散歩をしながら東京の町をタイムスリップする。
    アフガニスタンを描いた小林豊が、東京の昔を描く。

  • 東京は、へいちでたてものがいっぱいあるまちだと思ってたけど、大きな川や小さな川がいっぱいあるとこは知らなかった。

  • 今と昔が混在している東京。あとがきがおもしろい♪

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著者プロフィール

1946年、東京生まれ。立教大学社会学部卒業後、イギリス留学中に画家を目指す。1970年代初めから80年代初めにかけて中東やアジア諸国をたびたび訪れ、その折の体験が作品制作の大きなテーマとなっている。 主な作品に、『せかいいちうつくしいぼくの村』、『ぼくの村にサーカスがきた』、『えほん北緯36度線』、『えほん 東京』などがある。

「2021年 『海峡のまちのハリル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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