こずえと申す (ポプラ物語館 86)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (150ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591170540

作品紹介・あらすじ

父さんは仕事大事人間で、去年の夏、ぼくは母さん、弟の洋といっしょに父さんのじっちゃんの家で暮らすことになった。母さんがいうに、父さんと母さんは「人生の大事」が違うのだそうだ。母さんは「人生はショージでできているんだ。それを大切にしなくちゃ」。ショージは小事、毎日の小さなひとつひとつのことだ。
じっちゃんの家で、ぼくの仕事は毎朝、新聞受けに新聞をとりにいくこと。その日も起きてすぐ新聞受けにいった。ところが、届いているはずの新聞が、ない。そのかわりに入っているのはきちんとくくられた幾枚かの葉っぱ。そして、そのことがきっかけで、ぼくはこずえという少女と出会い、近くの天狗山に道路を通す計画があることを知る。
天狗山はタヌキやイノシシなどがすむ緑多い山。近所の人たちのいい散歩コースにもなっている。そんな山に道路を通したら? 今度の市議会議員選挙でそのことが争点になっているというが、ぼくたちに選挙権がないのはなぜ? ぼくは弟、友だちの大介、そしてこずえといっしょに、「ぼくたちにできること」を考えはじめる。
すっくと立ち、まっすぐにものごとを見つめる子どもたちのありかたがすがすがしい読後感をもたらす物語。

感想・レビュー・書評

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  • 草多(そうた)は、
    おじいちゃんの家に引っ越すことに。
    弟を助けた女の子は、
    武家言葉がカッコいい、小学4年生のこずえ。「こずえどの」
    身体に中心線があるとぐらつかない。
    体幹?気持ちのこと?
    土地開発で山に道ができるかもしれない。
    草多たちは、山にフィールドワークへ行き、生息している生き物や植物などをまとめて、
    参観日に発表をした。
    よくまとまっていて、遠くに住む父親もほめてくれた。
    目の前の問題に対して、自分は何ができるか?考えて、出来ることを行動して、まとめて、発表会でみんなに伝える。
    そういう体験をするということが、とても良い。

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著者プロフィール

吉田道子 1947年、東京生まれ。博多、京都で育つ。小学校3年生までに引っ越しすること6回。それぞれの土地で、ことばの違いやおもしろさに出会う。いまは、湖と峠のある町に住み、川の魚のいろいろを飼っている。著書に『おにもつはいけん』(福音館書店)、『ネコジャラシはらっぱのモグラより』『きりんゆらゆら』、日本児童文学者協会賞受賞の『ヤマトシジミの食卓』(以上くもん出版)『じっちゃんはゆうれいになった』(岩崎書店)、『12歳に乾杯!』(国土社)、『みんなが月にいく前に』(大日本図書)など。京都市在住。

「2017年 『とうふやのかんこちゃん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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