9月1日 母からのバトン (ポプラ新書 227)

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591174630

作品紹介・あらすじ

「死なないで、死なないで……。
今日は、大勢の子どもたちが自殺してしまう日なの」

母が遺し、娘が受け継ぐ、
生きづらさを抱える子どもたちへのメッセージ。

学校では学べないことを、
この本に登場する人たちは教えてくれる、
これを読んで不登校は差別語だと思った。
――谷川俊太郎氏、推薦!

「どうか、生きて」 2018年9月1日、病室で繰り返しつぶやいた樹木さん。夏休み明けのこの日、学校に行きたくないと思い悩む子どもたちが、自ら命を絶ってしまう。樹木さんは生前、不登校の子どもたちと語り合い、その事実を知っていた。樹木さんが遺した言葉と、それを受け内田也哉子さんが4名と対話し、紡ぎ出した言葉をまとめた一冊。

*2019年にポプラ社から刊行した単行本『9月1日 母からのバトン』を新書化したものです

◎プロフィール
樹木希林 きき・きりん
1943年、東京生まれ。文学座の第1期生となり、テレビドラマ「七人の孫」で森繁久彌に才能を見出される。61歳で乳がんにかかり、70歳の時に全身がんであることを公表した。夫である内田裕也との間に、文筆家の内田也哉子がいる。映画、テレビ、CMなど幅広く出演し、紫綬褒章、旭日小綬章をはじめ多くの賞を受賞。2018年9月15日に逝去、享年75歳。

内田也哉子 うちだ・ややこ
1976年、東京生まれ。エッセイ執筆を中心に、翻訳、作詞、バンド活動”sighboat"、ナレーションなど、言葉と音の世界に携わる。三児の母。著書に『新装版 ペーパームービー』『会見記』『BROOCH』、中野信子との共著に『なんで家族を続けるの?』、翻訳絵本に『たいせつなこと』『ママン-世界中の母のきもち-』など。

感想・レビュー・書評

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    樹木希林さんの想いを内田也哉子さんが語ることで本となり自分の記憶となった
    ここで知った/読んだことをまたいつか誰かに話し、それがまた別の誰かに…

    Apple TV+でセレーナ・ゴメスのドキュメンタリーを見たがどうしても苦しんでいるセレーナの気持ちにしっかり寄り添っているとは思えない人物もいて、見ていて辛いわムカつくわでキツかった

    他人が道を示してあげることはもちろん大切だしありがたいのは理解しているが気持ちが壊れてしまう道だとしたら、休んでもらったり、待ったり、寄り添うことで違う道を見つけられるかもしれないし、どちらが正解かなんて、ある意味最後の最後にならないとわからないのかもしれない

  • 素晴らしい本でした。
    希林、也哉子母子の感性の豊かさ軽やかさが伝わって来ました。
    多くのことを学びました。
    ダイバダッタ。御し難き人から学んで生きる。難の多い人生は、ありがたい。
    誰かと自分を比べるような、はしたないことはダメ。とても大切な教え。
    子育で、大事にしたのは食べることだけと言い切れる希林さんの潔さ。
    生き続けなきゃもったいない。その通り。
    也哉子さんが対談した方々も、難の多い人生を歩まれたぶん、とても深くて、豊かで、魅力的でした。
    キャンベルさんによって、井上陽水さんの凄さを改めて思い知らせれました。
    「海へ来なさい」何度も聴きました。
    若いのに死ぬなんてもったいない。それをしっかり伝えていきたい。いつかは死ぬのだから、それまで楽しみ尽くしたいものだ。

  • 9月1日という日にたくさんの子どもたちが自殺してしまうということを知りませんでした。
    樹木希林さんが遺した言葉。
    内田也哉子さんが対話しその言葉たちがまとめられた作品。
    一人でも多くの人に読んでほしいと思いました。

  • この様な本は以外にも読者にとって難しい課題かも知れない。(良い意味デ)

  • インタビュー形式の本。

    新学期が始まる、9月1日は大勢の子どもたちが自殺をしてしまう日。

    人はいつか死ぬんじゃなくて、いつでも死ぬ
    難の多い人生は有難い
    不登校についての話

    いろんな知らなかったことを教えてくれた本。

  • 亡くなった樹木希林さんの子供の自殺への思いを形にした物.インタビュー形式でまとめられている.

  • 有り 371.4/キ/19 棚:9

  • 文章が好き
    作品全体の雰囲気が好き
    内容結末に納得がいった ◯
    また読みたい ◯
    その他 ◯

    こどもを育てる母として読みました。
    不登校問題・9月1日・生きづらさ。
    けして他人事ではないこれらのことに自分のこどもが直面したとき、親が不安にならないように、今からアンテナを伸ばしていたいと思う。

    読んでいて気がついたのが、私も実は隠れ不登校だった、ということ。
    みんな口に出さないけど、誰しもがそうなのかしら。

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著者プロフィール

樹木希林(きき・きりん/役者)
本名:内田啓子(旧姓:中谷)。1943年生まれ、東京都出身。61年に文学座附属演劇研究所に入所、芸名「悠木千帆」とし、女優活動をスタート(77年、「樹木希林」に改名)。64年、森繁久彌主演のテレビドラマ『七人の孫』にレギュラー出演、一躍人気を博す。66年、津野海太郎らと六月劇場を旗揚げ。また、同年、テレビドラマ『とし子さん』に主演。以後、『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』『ムー』『夢千代日記』『はね駒』『向田邦子の恋文』などのテレビドラマに出演。また、富士フィルム、ピップフジモト「ピップエレキバン」、味の素「ほんだし」などのテレビコマーシャルに出演。00年代以後、映画出演が増え、「歩いても 歩いても」( 08)、「わが母の記」(12)、「そして父になる」(13)、「神宮希林わたしの神様」(14)「あん」(15)「モリのいる場所」「万引き家族」「日日是好日」(18)などに出演。「人生フルーツ」(17)『転がる魂 内田裕也』などドキュメンタリー作品のナレーターも務めた。企画・出演をした映画「エリカ38」(19)が遺作となった。夫はロックンローラーの内田裕也、長女に作家の内田也哉子、娘婿に俳優の本木雅弘。2018年9月15日に逝去、享年75。

「2019年 『いつも心に樹木希林~ひとりの役者の咲きざま、死にざま~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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