環司先生の謎とき辞典: チカと文字禍とラブレター (ポプラ文庫ピュアフル Pか 10-1)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 135
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591177549

作品紹介・あらすじ

「漢字が僕を呼んでいる」漢字マニアの先生と女子高生チカが漢字の魔力で謎を解く、令和を代表する学園解読ミステリ!

過去のトラウマから文字で全ての気持ちを伝えることなんてできないと感じ、文章を書くこととSNSが大嫌いな高校生、知華。彼女の学校には国語担当の環司先生がおり、女子は皆イケメンだと騒いでいるが、知華はひょんなことから彼が驚くべき漢字マニア――愛読書は漢和辞典、特技は一発で目的の漢字を引くこと、ワイシャツの下には必ず漢字T――だと知ってしまう。そんな折、学校である事件が起き、チカは先生が「漢字が僕を呼んでいる」と言い放ち、漢字でそれを解決するのを目の当たりにして……?

■著者プロフィール
皆藤黒助(かいとう・くろすけ)
鳥取県境港市出身。エブリスタ電子書籍大賞2013にて毎日新聞社賞、スマホ小説大賞2014にて角川文庫賞と讀賣テレビ放送賞をダブル受賞。『ようするに、怪異ではない。』にはじまる「よう怪」シリーズで人気を集める。近著に『あやかし民宿の愉怪なおもてなし』(全て角川文庫)、『ことのはロジック』(講談社タイガ)など。

感想・レビュー・書評

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  • 知華と先生の会話が面白かった。
    そして終盤の展開にえ?となり進む手が止まらなかった。
    先生のキャラが好き。漢字にもさらに興味が湧く作品だと思う。
    2弾あったら嬉しい。

  • 佐々木や田中などの見慣れた名字が出てくるのに、凄い漢字が充てられているので登場するたびに驚くという。
    それでいて先生は名字呼びしないので、凄い漢字の名字と下の名前も覚えなきゃなので、キャラ把握がちょっと大変だった。
    固有名詞がこてこてなんよ。

    漢字の声が聞こえて漢和辞典の目的のページを一発で開ける特殊能力(?)もちの現国教師と過去のトラウマからSNS嫌いの女子高生が校内や自分に降りかかった謎を解決していく学園ミステリもの。
    先生と女子高生チカの距離が最初から割と近いので(二人きりで過ごすことが多い)条例的に大丈夫なのかと心配になったが、なるほどなるほど。
    特に先生がチカの方に寄りがちだったのは理由があったのだと、後半の展開を見て納得した次第。
    でも、やっぱり距離感大丈夫かなとは思ったけれども。
    ジュブナイル寄りなレーベルで先生と生徒の距離感をつっこむのは野暮かなあ。

    といいつつ、謎解きは結構しっかりしていた印象。
    二段構えだったり、ちょっとしたことが伏線になっていたり、チカのSNS嫌いが裏目に出る展開もあったり、ミステリとして面白かった。
    また漢字に込められた意味なども興味深かったし、勉強にもなった。
    変人認定はされるだろうけど、そういう漢字マニアな部分を授業に活かせたら、楽しい授業になりそうなんだけどなあ。

    キャラ設定はライトノベルといった感じ。
    先生は先述通り、どうもチカとの距離感ばぐっていたり、反応が子供っぽいところもあるけれども、後で明かされる件でなるほどと思えたり。
    チカも過去の件は、そりゃ交流苦手にもなるよなと納得。
    このあたりのすれ違いも作中できちんとフォローされるのですっきり。

    一方ですっきりできないのが、某キャラの件。
    それなりの悪意があって、しかも何度もやらかしているのに受け入れちゃったチカの器の大きさに関心しつつも、お咎めはないんかいとも思った。
    虐めの件も絡むから難しいのかもしれないけれども、真実をあぶりだしておいてからの展開にはちょっとぽかんとしてしまった。
    やっぱり、チカの器が大きいのだな。
    それに対して自分の器の小ささよ……わたしなら、そのキャラの手を絶対取れない。

  • うむ。。。
    面白いと思えなくなっている自分に年を感じました。

    教師と生徒はいかん。

  • 今の世の中は分からないことはなんでも調べられる。辞書の需要は年々減ってきている。だがこの本は新しい辞書の楽しみ方を教えてくれる。この本を読み終わったあとつい辞書を手に取ってみたくなる。

  • 勉強になった

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著者プロフィール

鳥取県境港市生まれ。『ようするに、怪異ではない』に始まる「よう怪」シリーズが人気となる。他の著書に『思い出の品、売ります買います 九十九古物商店』『やはり雨は嘘をつかない こうもり先輩と雨女』『真実は間取り図の中に 半間建築社の欠陥ファイル』『ことのはロジック』がある。

「2022年 『あやかし民宿の愉怪なおもてなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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