僕の棺で晩餐を (花とゆめCOMICS)

著者 :
  • 白泉社
3.82
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本棚登録 : 351
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・マンガ
  • / ISBN・EAN: 9784592191988

作品紹介・あらすじ

───飢えているのは血だけじゃないんだね。街の爪弾き者・ロヴィサ、死を待つ牙折れの白い吸血鬼・アシュリー。巡り会った2人は、静かに孤独を溶かし合うが…。餌としての至福、太陽を捨てる決意…人と吸血鬼、いくつもの夜を越えて生きていく。連作読切集!! 2013年9月刊。

感想・レビュー・書評

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  • 滅茶苦茶よかった。アシュレーかっこいい…

  • 5

  • 1巻ものかと思ってたら、短編でした。
    吸血鬼ものが3つ。うち2つは、同じキャラクターがでています。

    草川 為と吸血鬼ものは、いい組み合わせです。
    「ガートルートのレシピ」をちょっと思い出しました。
    ちょっと、不気味なところがあるのに、サラッとかけているところが、好きです。

    これとか、「ガートルート」とか、「龍の花わずらい」とか、業の深い感じが好き。

  • 短編集。草川さんの作品としては珍しい、ちょっと艶っぽい感じのお話が多いです。
    『僕の棺で晩餐を』
    ロヴィサはわざと無愛想な態度を取っていますが根は優しい、ということが随所で描写されていて愛らしかったです。「いつにもまして表情がないな」からのシーンがすごくかわいい!アシュリーが時折ちょっとだけ頬を染めてとても優しく微笑む表情がとても好きです。
    『黄昏恋々』
    姉がよく出来るだけじゃなく桐子のことを大切に想ってくれているので歯痒さが募る一方の桐子。自分自身も吸血鬼なので銀を触れば傷を負うのに、嘉陽を守る為に躊躇なく銀の万年筆を握りしめた桐子がとてもいいです。
    『星は暁のかげ』
    ミハイの品の良さと真っ当さは生まれ育ちの良さからだと決め付けていたら、そうではなくて、彼自身が持って生まれて守り抜いてきたものだと気付いて改めて己の品のなさを恥じ、自らを犠牲にしてミハイを守り抜くアウレリア。切ないお話です。ミハイが本当に上等な男すぎる。
    『しのびごと』
    前世の悲恋相手と巡り会う、お話ですがその二人がくっつかないラストなのが新鮮。千弥にも前世の感覚が少しだけ残っていて、葛への淡い感情はあるけれど、それでも心中を図るほど葛に恋い焦がれていた「ちよ」そのものではない。葛を再び一人で逝かせてしまったことに千弥はしばらく苦悩するかもしれませんが、最終的には北先輩との新しい未来を歩んでいけると思います。

  • とても好き

  • 草川為作品の中では暗めのお話ばかりを詰め込んだ感じで、ちょっとどんより。
    たまにでいいかな、ダーク系は…。

  • 吸血鬼と人間の短編集。
    サイトにもいくつか吸血鬼のお話を書いていますが、こういうのが好きなので良く読みます。
    面白そうだったので、買ってみました。

    以下、感想。というほどでもない感想。

    買って自宅に帰ってから、漫画家さんの名前を確認してイヤな予感はしたのですが、その通りでした…
    終わり方がどうにも中途半端。この作家さんの『ガートルードのレシピ』でも同じこと思ったなあと思いましたよ。
    途中まで面白いんだけど、最後がね。余韻を残してフェードアウト、というよりは、そうなるにしてもちょっとなんか足りないんじゃない?と消化不良を起こしそうなラスト。
    いえ、判りますけどね。結局誰も幸せじゃないし。不幸の中にも見出せる本人だけの満足感、というのもちょっと伝わりづらいなと。
    短編集、とあるので全3篇とも全く別の話なのですよ。根っこのところでは繋がってるらしいけど。
    1話目のその後が一番気になるかな。2話目も気になる。3話目も…って言ったら全部じゃん、という感じですが(笑)3話目は別に良いです。
    一番良かったのは、最後に収録されていた短編集とは関係の無い読み切り。
    これは良かった。カズラさん、好きです。『龍の恋わずらい』は好きだったしね。
    オススメ、とは言えませんが、こういうお話が好きな人には良いのかも。
    ご興味がありましたらお試しあれ。

  • 吸血鬼テーマの連作読み切り集。いつもの雰囲気よりちょっと大人っぽくて、読了後はなんというか淡泊。でも、読み返すとじわじわ来ます。
    連作集とは別の読み切り「しのびごと」が切なくて泣けました。
    草川さんの作品は、言葉の選び方が美しく潔くて大好きです。

  • 吸血鬼もの3作の連作読切+幽霊モノ。女子高生吸血鬼と書けない小説家の話、結構好きかも。表題作のアシュリーを吸血鬼にしたのもアウレリアとか。奪うのではなく、与えるもの、か。自分の知らない吸血鬼像だ。

  • 吸血鬼に“成り果ててしまった”人間の物語
    元が人間だからこその異形の運命を強いられた、辛さ、哀しみ、それでも前を向こうって言う人間らしい逞しさ、を繊細に描ききっている
    恋愛色が鮮やかであるので、正直に言えば、物足りなさも覚えるのだが、割りかし、嫌いじゃないらしい。甘々じゃなく、やや辛めなのが好印象の理由かな、と自分では分析している
    人間を惑わす一方で、人間に惑わされる吸血鬼の、バケモノらしくなさがイイのか?
    『しのびごと』は安定感のある、悲恋ホラーかな?
    この手の切ないハッピーエンドは、たまに読むくらいが丁度、いいな・・・あんまり読む込むと、底に引きずり込まれそうになる

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