贄姫と獣の王 9 (花とゆめCOMICS)

著者 :
  • 白泉社
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本棚登録 : 238
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592215493

作品紹介・あらすじ

友達になったアミト姫やテトラ王女との楽しい日々を送るサリフィ。しかし最近、ヨルムンガンド隊長に想いを寄せるアミト姫の様子がおかしくて…? アミト姫の想いは届くのか…!? そして、レオンハートの視察に王妃代理としてついていくことになったサリフィはその国の隠された秘密を知ってしまい…!?
2018年11月刊

感想・レビュー・書評

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  • ▶episode.48~53

  • 友達になったアミト姫やテトラ王女との楽しい日々を送るサリフィ。しかし最近、ヨルムンガンド隊長に想いを寄せるアミト姫の様子がおかしくて…? アミト姫の想いは届くのか…!? そして、レオンハートの視察に王妃代理としてついていくことになったサリフィはその国の隠された秘密を知ってしまい…!?

  • ついに、この『贄姫と獣の王』も、一つ目の大台目前まで来たか
    しかし、ほとんどのファンは驚いちゃいまい
    これほど、読み手の心を揺さぶる打撃力がある漫画が、一つ目の大台に到達できないほど、まだ、この世界は冷たくない
    それにしても、また、友藤先生、成長しているんじゃないだろうか
    ベースである、サリフィとレオンハートの恋路が最も力強さを感じるけど、それを補強する、様々な要素もまた、一撃が重い
    まず、この(9)の表紙を飾っている、アミトとヨルムンガルドの関係にも、変化が生じている
    アミトが作ったお守りを、任務から戻ったヨルムンガルドは彼女へ返してしまう
    何故、返されたのか、理由が分からず、ヨルムンガルドにしつこい女と思われたくなく、平静を装うとするも、悲しみに暮れてしまう親友の為に、サリフィはいつも通り、お節介を焼く
    どうして、ヨルムンガルドがアミトへお守りを返してしまったのか、その理由は、あえて伏せるが、それを知った読み手は、彼に対し、不器用な男、無骨な武人、素直じゃない奴、そんな感じの印象を抱き、好感を持つに違いない
    また、サリフィの、レオンハートの傍にいるに相応しい王妃になるための努力にも、読み手は胸を打たれる
    訪れた国が、自分達に隠している陰の部分に気付いてしまったサリフィ
    タイミングが悪い事に、自国でも問題が起こり、二人は戻らなければならなくなる
    しかし、サリフィはここに残りたい、とレオンハートへ訴える
    今、ここで、悲しんでいる人がいると知っているのに、自分が放棄すれば、自分が目指すべき王妃にはなれない
    虐げられている人の為、レオンハートの為、そして、何より、自分の為に、サリフィは決意を翻さない
    その強さに、レオンハートは折れるしかない。惚れた女の意地っ張りぶりに呆れながらも、彼女を好いて良かった、と思うのだから、相当である、彼も
    まぁ、聡明なレオンハートも、サリフィがここまでの無茶をし、危機に陥るとは予想できなかっただろうな
    彼女の正しき強さが宿る言葉で、囚われていたクリスティーナ王女が、悪に立ち向う勇気を発揮してくれなかったら、どうなっていたのか
    ともあれ、強さと王としての立ち方を誤った小悪党は討たれ、サリフィは新たな絆を結べたので良かったとしよう
    けれど、オズマルゴには、今までにない危機と強敵が迫ろうとしていた
    数々の反乱軍を一つに束ね、オズマルゴに挑まんとしている組織のトップは、新たな王を自称する
    その名は、“狼王”フェンリル。一体、何者なのか
    レオンハートは、このフェンリルと、どう戦うのか
    そして、サリフィは、この戦いで、どんな役を担うんだろうか
    この台詞を引用に選んだのは、サリフィとアミトの間にある、種族を越えた友情パワーを感じ取る事が出来たので
    元より、自分の気持ちを前面に出す事が得意ではないアミト
    けれど、サリフィと交流する中で、彼女は少しずつ強くなっていき、良い意味で我儘になれるようになった
    ヨルムンガルドの気持ちも分かるが、ここまでイイ女になったアミトからの恋慕と覚悟を蔑ろにしちゃ、男が廃るぜ
    「・・・ヨルムンガルドさま・・・私は・・・特別な才能も、力も、何も持っていません。だから、私にできる精一杯のつもりで、あのお守りをお渡ししました・・・命をかけて戦うお方に、想いを託しました。それならば、私も・・・これからは、同じ覚悟を持ちます。もっと、強くなります。何が起きても、揺らがないくらい・・・だ・・・だから・・・だから・・・どうか、もう一度・・・・・・あなたのお側に置いてくださいっ・・・」(byアミト)

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