日出処の天子 第2巻 (白泉社文庫)

著者 :
  • 白泉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592880523

感想・レビュー・書評

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  • 蘇我氏と物部氏の権力闘争が激化。その背後には、不思議な力を用いて朝廷をあやつろうとする厩戸王子の姿があった。彼の真の狙いとは? 蘇我毛人と厩戸王子、ふたりの激動の物語はどこに着地するのか。

    2巻では、物部氏VS蘇我氏(朝廷)の戦がメインになります。
    王子がカミナリと共にやってくる戦の神、「剣の護法童子」を呼び寄せるのですが、
    何回読んでもそのシーンはゾクっと来ます。

    そして、王子の心、魂に毛子が少しずつ写り出したことで、
    王子の内面が繊細に揺れているのも色々なコマで目撃できます。



    厩戸王子らの父である大君が斃れ、後継者争いは一層激しさを増す。
    しかし王子は自らは名乗りを挙げず、御しやすい相手を祀り上げるために
    権謀術策、人を操ることのみに専念する。 その真意は毛人にも読み切れない。

     崇仏派と神道派、支持を得るための寝返り、更に血筋まで絡み合った諍いは、
    遂に蘇我・大伴連合軍と物部軍との全面対決という局面を迎える。
    神輿として戦場に担ぎ出された若い王子達の中に、厩戸王子の姿もあった…

     …王子の孤独さ、繊細さ、その結果としての残酷さが非常によく解る2巻です。
    異能の片鱗を持つ母、その愛を乞い期待する度に拒絶される王子は哀れです。
    王子を愛する義務を感じつつ恐れる母は、己の中の異能も認めたくないのでしょう。
    そしてそういう二人を見てしまうことで、毛人の王子への同情は募ります。

  • ううーん困る…。今さらこんな古典的名作にはまってなるものかと思っていたけども…いたけども……!
    くそっ、厩戸王子…っ好きだっ!ううかわいい……っ

  • 厩戸皇子の冷酷な面が強調される巻かも。
    一巻で死んでしまった父親が、もっと持ちこたえれていれば、こんなことにはならないですんだのかなぁと思ったり。

    氷室冴子さんとのあとがき対談も面白い。

  • 聖徳太子のはなし。

  • 学生の人はちょうど今頃勉強する部分でしょうか。

著者プロフィール

山岸凉子(やまぎし・りょうこ)
1947年北海道生まれ。69年デビュー後に上京。作品は、東西の神話、バレエ、ホラーなど幅広く、代表作に「アラベスク」「日出処の天子」「テレプシコーラ/舞姫」など。

「2021年 『楠勝平コレクション 山岸凉子と読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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