日出処の天子 (第7巻) (白泉社文庫)

  • 580人登録
  • 4.02評価
    • (113)
    • (41)
    • (101)
    • (3)
    • (0)
  • 39レビュー
著者 : 山岸凉子
  • 白泉社 (1994年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592880578

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印

日出処の天子 (第7巻) (白泉社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 報われない恋ほど美しいものはないのだけれど。

  • 一気読みいたしました。神社検定を終えたばかりでその記憶もあって大変興味深く読ませていただきました。
    名前でしか記録されていない人々がそれぞれ独特な性格を与えられて動き出す。漫画って凄い芸術だと思いました。
    美しい絵にもなっとく、うつくしすぎる厩戸皇子にも魅せられました。

    次は泊瀬部皇子の「怨霊になった天皇」でも読んでみようかと思います。
    息子の蜂子皇子の異形さを見られなかったのが残念です。
    この方の日本の神話、歴史に基づいたお話をもっともっと読んでみたいです。

  • 今年の誕生日に読んでた本
    読み終わったら、なんだか自分もニヒリストになってしまい、回復に時間ががかかった。
    もっと若い頃に読んでいたら、かなり衝撃を受けて、しばらく立ち直れなかったかもしれない。
    ほとんど誰も幸せにならない、誰も救われない。

  • 文句なしの五つ星。


    毛人と王子がお互い求め合っての邂逅。
    王子の恥も外聞も棄てた必死の説得は、この人の人間らしさが感じられた。

    毛人の、同一性だからこそ一緒になってはならないって言葉にめちゃくちゃ納得いきました。いまでこそ性に対して寛容だけど、この頃同性愛って言う概念自体あったのかなぁ。


    毛人が言うように、人は次に繋げる、何物かを成すっていう目的のために生きるなら、それを拒んだ王子の血縁が山背で絶えるのは理にかなってるんですね。


    にしても王子も馬屋古も妖艶すぎるー

  • 人はひとりではいきられないのだろうか。
    ひとりでは不完全なのだろうか。

    ひとつの答えとして、毛人は
    この世は男と女の二つで成り立つと云う。

    毛人は厩戸も布都姫も愛しているのだろう。
    そして布都姫を選んだ。
    「女と男は対になることで生み出されるものがある。
    男である私と男であるあなたが一緒になっても先に進まない」と
    毛人は答えを出したのだ。

    厩戸は自分と同じものを求め
    毛人は自分とは違うものを求めている。

    厩戸が女であったならなにか違ったであろうか。
    毛人は愛したかもしれない。
    けれど、厩戸は毛人を愛して幸せになれただろうか。

    厩戸の心は複雑だ。深い傷がある。

    人には理解できないほどの天才であるがゆえの孤独ではなく、
    母の愛に飢えている。

    彼は幸せだったことがないのだ。

    毛人を失った瞬間、永遠に誰も救うことはできない。
    孤独が続く。

    読んでいて虚無感に飲み込まれそうになる。
    無駄だとわかっていても活きてゆく厩戸の強さは凄まじい。

    最後になって厩戸の冷酷さは
    生きるのびるために彼には必要なことなのだと理解できる。

    哀しい。なんだろうこの哀しさは、
    人はみな哀しいのかもしれない。

  • 高1の時に読みました。

  • 「聖徳太子」という題材から、ここまでの話を描ける山岸先生の力に脱帽。読んでよかったです。

    私は本を読み終えた後、しばらくその本の世界に浸ってしまう人なのですが、これも例にもれずそんな感じに。
    読み終えた後の何とも言えない感じが、深く心の中に突き刺さってきます。

    「日出処の王子」は、厩戸王子(聖徳太子)を題材にしたお話。
    ……との前情報を全く知らず、友人が読んでいた・昔の漫画が読みたいという理由だけで買ったのですが、どんどこ「日出処の天子」の世界に引き込まれていきました。全7巻とは思えないほどの読み応えです。

    厩戸王子は蘇我毛人に惹かれているという、まさかBL的な要素を含むお話だと思ってなかったのでびっくりはしましたが(笑)、それでも最後、ふたりが男同士である理由を語られたときには、悲しくなりました。

    最初は毛人や他の登場人物を通して厩戸王子を見ていた私(読者)が、いつのまにか私視点で厩戸王子を見て、孤独を感じる彼が時々見せる柔らかな表情に私が惹かれていたような気がします。笑
    赤ちゃんをだっこして笑う彼とか見るとすごい安心したんだよ……

    話は厩戸王子が摂政になるところで終るのですが、もうちょっと先を見たかった気がしないでもない。でもこの終わり方でいい気もする…ああほんと胸が詰まる。

    今日5~7巻まで一気に読んだせいか、まだまだ頭がぼんやりしてます…。

  • ネグレクト?が子にどう影響するか根深い。どうして厩戸はそれに気づけないかなあ?毛人でも気づけたことなのにちょっと疑問だ。
    馬屋古女王は、厩戸と毛人ができてしまっていたらこうなっちゃうよって意味の話だと思う。山背王子はいろいろ疑問だらけで興味ある。日本書紀読みたい。

  • 2016.10.8市立図書館
    いよいよ最終巻は三分の二までがエピローグ+後日譚「馬屋古女王」、心破れ孤高の道を歩むことになった厩戸の子孫らの行く末がかなしすぎる。
    巻末に歴史年表、解説は水木しげる!

  • まさかあんなに厩戸王子が大告白するとはなあ…。まさか王子がこんな痛々しい有様になろうとは。…好きです、そういうの好きですが。
    毛人…毛人は悪くない、と言うべきところなんだろうなあと思いつつ、毛人を責めずにはいられないこの心境…。
    ああー……鮮やかな…終末…。
    そうか…そうかー…。

  • 泊瀬部大王を斃したのち、事実上の次王即位式である大嘗祭が計画される。
    しかし、そこに主役であるはずの厩戸王子の姿はなかった。
    王子は己の地位を大兄に留め、額田部女王を大王に立て、時代は推古女帝の御世へ。

     布都姫は命を賭して入鹿を産み落とし、この世を去る。
    悲嘆に暮れる毛人に、王子が3人目の妃に狂女を娶ったという噂が届く。
    真偽を確かめに訪れた毛人は、間人媛の面差しを持つ幼女に、己の選択の結果を見る。
    王子と毛人が出逢って10年、これが二人の完全な決別であった。

     上宮王子(厩戸)が没し、山背王子は葬儀に参列させるために末妹の幽閉を解く。
    兄姉の誰も受け継がなかった厩戸王子に生き写しの美貌を持つ馬屋古女王は、
    目耳口が不自由であるにも関わらず、周囲の男すべてを虜にし、一族を狂わせてゆく。
    悪しき種を刈り取るために、存命中馬屋古を抑えていた彼の人が降りてくる…

  • 毛人の言うことは正しい、でも正論では王子を救えない、王子の願いは叶わない、たったひとつの願いが、最後まで叶わない。みんながみんな後悔をして、し続けて、死んでゆく。なんて悲しい話なんだろう。
    それにしても表紙が美しい。

  • 何度目かの全巻一気読み。好きすぎて下宿先に持ってきてしまった。
    最初は物足りなく感じた(もっと読んでいたいという意味で)ラストだったけど、今思うとやっぱり山岸作品は引き際が秀逸。
    相変わらず厩戸の抜け目のなさは見ていて清々しいほどなんだけど、毛人のこととなるととたんに心乱される厩戸にも魅力を感じる。毛人をふっきるために(?)摂政となる、という最初で最後の私情を交えた選択が何とも。。
    そして何だか、厩戸、刀自古、美郎女の関係がハトシェプスト、メヌウ、セシェンと若干だぶってしまう。。特に厩戸はハトシェプストとだぶるな。
    (読了13/3/30)

  • 王子が愛おしい。

    でも、毛人を憎いとも思えない。

    こんなにも引きこまれて、続きが早く読みたいと思う漫画は久しぶりな気が。
    すばらしい作品に出会えてよかった。

  • パート仲間さんから借りて一気読み、初めて読みました。

  • 文句なしの☆5つ。

    最終巻は切なすぎてボロボロ泣いた。
    王子と毛人の湖のシーンはなんて美しくて悲しいんだろう。
    マンガの歴史に残る名シーンだと思う。

    これは完全版買う。

  • 重厚で雅で淫らな物語。

    切ない。

  • ついに堂々の完結!

    毛人と布都姫との間に子どもができ、自分をさらけ出しプライドも何も捨てた厩戸の最後の足掻きも空しく、厩戸と毛人との関係に終止符が打たれる。
    元をたどれば二人は一つだったという事実にたどり着き、「そなたがわたしの一部を持って先にこの世に生まれ落ちてしまったゆえわたしはそなたを追ってこの世に生まれたのだ そして今もそなたを追いかけておる!わたしはこのまま空しくそなたを追い続けるのか」「わたしとそなたは一つになるべく生まれてきたのだ」「二人そろえばこの世で不可能な事は何ひとつとして無くなる」「二人力を合わせれば一天四海を握るが如く総てを支配できるのだ」と主張する厩戸に対し、毛人はこう切り返す。
    「わかりました 何故あなたとわたしが同じ男としてこの世に生まれたかが」「それはわたしとあなたはこの世で決して一つになってはならぬ…ということなのです」「それはもはや人間としての領域でないではありませんか」「未熟な完成しきるという事のない人間という器には持ってはならない“力”なのではありませんか」「人の世に生まれ落ちたからにはその“力”を振るってはならぬという証拠なのです ゆえにあなたとわたしは二つに引き裂かれた…」「わたしにはその“力”を駆使したいなどという気持ちは微塵もありませんよ」「今ここであなたさまに愛していると答えられるのならどれほど楽か…しかしそうすればわたしもあなたもこのまま少しも先へ進まずこの世で何物をも成さない…生まない…」「この世は男と女の二つで成り立っているのです!あなたさまはその半分の種を見返らぬまま何かを成そうというのですか 人は行く所まで行きついて初めて完成するのです」「王子もう一つの道が見えてしまえば人は進まずにはおられません わたしにはそれが見えます」

    こうして厩戸は一つの答えにたどり着く。
    「わたしは何という愚かしい事をやっているのだ 愛を強要したところで自分がみじめになるだけだというのに」「そなたはわたしを愛していない…」「そなたには布都姫という道が見えるか なるほどな…ならば わたしは取り残されるということか」「そうだいつも…いつもわたしが真に欲するものはわたしには与えられない」「わたしはこのまま孤独が続くというわけだ 耐えられぬはずがない いままでもそうだったのだから」「行ってくれ毛人 もう…そなたを追わぬ」
    毛人の愛を失い、あまりにも深く傷ついた厩戸は、額田部女王(推古女帝)を大王に据え、自身は大兄となり孤独な執政者の道を歩み始める。そして、間人媛によく似た瞳を持つ痴れ者の乞食の少女を新しい妃に迎え、暗い黄泉路にも似た狂気のような道を歩んでゆくことを決意する。
    十年という月日に思いを馳せながら、相容れないそれぞれの道を…もはや永久に交わることのない道を歩んでゆく二人の関係が、どうしようもなくもどかしく、途方もなく切ない。

    漫画って凄いんだ、と改めて思った。ここまで人間の心の機微を表現できるものだったのか、斬新な歴史解釈を発表できる手段でもあったのか、と圧倒される作品だった。山岸さんの他の作品もぜひ読んでみたいと思う。

  • 全巻読了。飛鳥時代の厩戸王子(聖徳太子)を巡る物語。全能とも思える能力を持ちながらあれほどまで愛に苦しむとは。最後に妻にした女を選んだ理由が衝撃的で痛々しい。

  • 大人買いの賜物。感情の機微を描かせたら山岸涼子先生は天才です。

  • 以前山形浩生の本に、この本の印象的な書評があった(→CUT 1994.04 Book Review http://cruel.org/cut/cut199404.html)。そのうち読みたいなーと思っていて、ブックオフにて発見し読了。こんな話だったとは・・・!とびっくりした。

  • 終わりました。皇子はやはり母の愛を欲していたのね・・・。馬屋古女王も収録されていたので、子供たちが死んでゆく夢の事も分かってすっきりしました。そして、皇子が女でなくてよかったかも?馬屋古を読んだら恐ろしくなりました。

  • 馬屋古女王がやっと読めた!
    あと…王子、表紙のお姿どうしちゃったんでしょう!

  • ここまでぶっ飛んでるとは思わなかった。読み返したい。あと都知事に読ませたい。

全39件中 1 - 25件を表示

日出処の天子 (第7巻) (白泉社文庫)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

日出処の天子 (第7巻) (白泉社文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

日出処の天子 (第7巻) (白泉社文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

日出処の天子 (第7巻) (白泉社文庫)を本棚に「積読」で登録しているひと

ツイートする