ロバのおうじ

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制作 : バーバラ・クーニー  もき かずこ 
  • ほるぷ出版 (1979年6月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784593500901

ロバのおうじの感想・レビュー・書評

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  • 子どもの頃、グリムのお話の中では一番好きだった作品。
    今回、大好きなバーバラ・クーニーの挿絵のものを見つけたので、再読してみた。
    そしてやっぱり途中から泣いてしまった。

    優れた点がたくさんあるのに、見かけがロバであるだけで両親の愛を一切得られない王子。
    そもそも王様が魔法使いを騙した罪で、王子はロバとして生まれたのだ。
    その理不尽な哀しみと孤独は、大人になった今読んでも哀れさを誘う。
    魔法使いの呪いは、「姿かたちを気に留めず、心から王子を愛するひとが現れるまでは一生ロバのまま」というものだった。
    つまり、両親が心から王子を愛すれば、すべて解決できるはずだったのだ。
    だが、それさえも出来ない愚かな両親は、お金やドレスなどの目に見える物にしか興味を示せない。
    リュートにのめりこんだ王子の孤独。
    そしてそれを携えてひとり旅に出る王子の絶望は、とても言葉ではつくろえないだろう。

    クーニーの絵がやさしく美しいので、お話の悲惨さをほとんど感じないで済む。
    文章も流れるように美しく、とりわけ旅の途中の描写は詩的でさえある。
    ロバもとても愛らしく描かれ、立場によって4本足の動物になったり2足歩行でダンスしたり考えたりと、なんだか便利でいいなぁとさえ思ってしまう。
    中世ヨーロッパ風の衣装も綺麗で、背景も書き込みすぎず、でも丁寧。
    特にお姫様の衣装はジュリエット風で可愛らしいのだ。

    まさかこんな親がいるのかと思うが、現実には毎日のように親子間の悲惨なニュースが絶えない。だからたぶん、こういう両親も存在するのだろう。
    批判するのはたやすいが、真実の目を持っているかどうか胸を張って言えない自分も悲しい。
    この作品を読んで、あらためて自分に問う時間を持った。
    絵も文章も美しい、最後はちゃんとハッピーエンドになるグリムの名作。
    読んであげると約15分。私が始めて読んだのは幼稚園の年長だった。
    ひとを愛するとはどういうことか、大人になった私は再び考えるのでアリマス。

  • かん子さんの「絵本総解説」で紹介されていた絵本。
    とてもよかったです。

    お金はたくさん持っているけど、子どもがいない王様が、
    なんでも願いをきいてくれる魔法使いの噂を聞く。
    王様はハンサムな王子が欲しいと思い、
    服が大好きなお妃様は、かわいい女の子がいいと思い、
    魔法使いに子どもを授けてもらうんだけど、
    お礼をけちったので、生まれてきた王子はロバの姿。

    自分たちが期待したような子どもでなかったので、
    王様とお妃様は、全く王子に関心を向けず、
    城の人たちからロバだからとバカにされ、
    王子はいつもひとりぼっち。

    努力してリュートを上手に弾き、
    素晴らしい歌を作って歌えるようになった王子だけど、
    やっぱり王様とお妃様は見向きもしない。
    そこで王子は、一人城を出る決意をする。

    王子は別の国に行き、
    その国の王様とお姫様に
    素晴らしい歌い手として迎えられ、
    ロバの姿のままで、気立ての良さ、賢さ、優しさを認められ、
    幸せに暮らしていたが、
    ある日、3人の立派な王子がお姫様に求婚していると知り。。。


    ロバの姿の王子が、
    とても愛らしく、そして切ないです。
    ロバの姿だけを見て、王子の美点に気づかない「自分のことに忙しい」両親。
    愚かだけど、うーん、よくある話かも。

    そんな両親の国から、王子は自ら旅立つ。
    そう、自分が生きる場所は、自分で決めていいんだ。

    そうして王子は、
    ロバの姿のまま自分を受け入れ、
    ロバの姿の下に隠れた美質に気づいてくれる人たちと出会う。

    ありのままの自分を受け入れてもらえる幸せ。
    そのままの「良さ」を愛してもらえる幸せ。
    そんな幸せを、しみじみと教えてくれる絵本です。
    読み終わり、穏やかな幸せな気持ちになりました。

  • <閲覧スタッフより>

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    所在記号:726.6//GRJ
    資料番号:20045816
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  • この本を読んで、ドキっとしました。忙しくて構ってあげらず、子供の呼びかけに適当な返事であしらってないか。。思わず子供をギュ。自力で幸せを見つけたおうじ…ハッピーエンドでよかった。

  • ある国の王と王妃は子どもがいないことが悩みでした。そこで魔法使いのところへお願いにいきました。すると魔法使いは、金貨33袋を持ってこれば子どもを授けると言います。しかし、王と王妃は偽物の金貨を持っていき・・・。ロバのおうじは幸せを手にすることができるのか、結末まで楽しめる絵本。

  • ひとりを見る時、外見だけで判断しては、ダメなのよねー

  • グリム童話のロバの王子が放浪の旅に出て幸せになるまでの話。

    全編ひらがななのでそのあたりの子供向け、イラストもほのぼの系でかわいい。

  • 人間の美しさは外見ではなく中身― という寓話であるように読めるけど、それは誤読だろう。
    醜い外見-美しい中身という単純な二項対立ではない。
    なぜなら、王子がロバの外観を越えて真に愛されたのは、彼が幼いときに獲得した技術や教養や気品の賜物だったからだ。
    しかもそれらのうちの多くは、他でもなく、彼をどうしても愛することができなかった父王が与えたものである。
    そのことも踏まえれば、端的に愛せる、端的に愛される、ということが善であるという単純な構図もこの作品には当てはまらない。
    王子をとりまいたものの全体をとらえなければ、この作品の放つ美をとらえたことにはならないだろう。

  • グリム童話。ロバの王子の心のきれいさ、孤独への耐えかた、そしてお決まりの終わりによかったと思う。

  • バーバラ・クーニーの絵が素敵ですね。5歳の娘も気に入ってます。

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