アポロンとメグは、最大の敵ネロと仇敵の大蛇ピュトンを倒すため、ニューヨークにあるネロの塔を目指す。途中、メグの剣術の師匠だったルーに襲われるが、実はルーはネロを裏切り、メグを助けに来たのだった。アポロンたちは、ニコやレイチェルらとともにネロの塔に侵入するが、ネロにはルーの裏切りはバレており、メグはネロの元に連れ去られ、アポロンとルーも捕まってしまう。アポロンは、多くの仲間たちの助けを借りてもう一度ネロと相対する。ネロの策略により傷ついたアポロンがとった行動は──。仲間とは、家族とは神とはなにかを問う、アポロンの冒険、最終巻。
todomaguroさんの感想
2022年1月22日
いよいよ大詰め。シリーズラストです。読み始めるまで勿体無さで時間がかかりました。 ど頭からすぐに引き込まれます。語り口は相変わらず皮肉っぽくも軽妙。 被害者は気の毒でしたけども。気になる展開。 ここへ来て新登場したキャラクター、ルー。彼女の様なキャラクターは信じたい派。ですが、何だか悲劇的最期を迎えそうな予感、フラグをひしひし。ジェイソンのことで神経質になっているかも。 パーシーママ、赤ちゃん産まれたんですね。何歳なんだろう。40歳くらいかな。つい主人公目線で読んでましたが、ママの方が歳近い、いや、ひょっとしたら歳下もあり得る? 可能性は0じゃないです。地味にショックだ。でも未だにYA作品楽しめてます。 パーシーが卒業した高校『AHS』。これだけ描写があると言うことは、また外伝でも出るんですかね。汚水タンクの様な学園生活って、読んでいてストレス溜まりそうだなぁ。 親切忍者キック。ポールは日系なのかな? “クマさんのイラストと「ヘイ! ゲイ!」というキャプションつきのミーム”? 見たことないです。アメリカでは一般的なのかしら。恐らく挑発的なものですよね。 訓練所は平和そうで何より。ニコの謎がまだまだ多いので、次のシリーズの主人公はニコかも知れませんね。まだシリーズが続くとすれば、ですが。でも、ニコ視点だと軽快な語り口にはできなさそうですけども。 パイナップル抹茶。それはアップルティーの様なものですかね。フレーバーティー? レイチェルは布団派なんですね。何だか嬉しい親近感。レイチェルは前からお気に入りのキャラクター。なので、彼女が主人公のシリーズもいいですね。筆者は男の子の方が描写しやすいかもしれませんが、レイチェルならいけそう。 “バレンタインが空を飛ぶ。” 印象に残るフレーズ。 ウー・フレッドはかなり流暢に喋りますね。 きゅうりのサンドイッチ。本作ではきゅうりとクリームチーズのサンドイッチ。これ、英米文学によく登場しますよね。子どもの頃から物語の中に登場する食べ物に興味があったので、特に簡単そうなこちらはよく家でも作ってもらっていました。今でも食べます。現代人からすると、欲のない好物だと感じますね。 ここから読了までノンストップでした。 レスター・アポロン。とても好きになりました。メグも。他の十一神の物語も読んでみたいですけど。ヘルメス、ディオニュソス辺りが面白そうですよね。またまた新シリーズに期待。ニコとウィルの冒険が書かれるのは間違いなさそう。レイチェルの話ももっと読みたいし。 締めくくりもアポロンらしく、レスターらしく、良かったです。
boutoumetousさんの感想
2022年4月26日
アポロンの人間としての冒険もいよいよ大団円。最後の敵は暴君の代名詞ネロ(原題も THE TOWER OF NERO)。いや、大蛇ピュトンが残っていた。 軽妙な語り口で、後半は一気に読まされる。 ケイロンが席を外す原因となった「ネコ一匹と首から下のないやつとの緊急会議」の議題が次のシーズン4で、ニコとウィルが活躍するのだろうか。 LGBTに配慮がある。ニコはGで、パイパーはLになった。Bといえるアポロンを主役に据えた狙いはこれか。
1964年、米テキサス州サンアントニオ生まれ。テキサス大学で英語と歴史を専攻。 『ビッグ・レッド・テキーラ』(小学館)でシェイマス賞、アンソニー賞。『ホンキートンク・ガール』(小学館)でアメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀ペーパーバック賞を受賞した実力派ミステリー作家。初めて執筆したファンタジー「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」シリーズ(ほるぷ出版)は全世界でシリーズ累計5000万部となり、映画化された。その他の作品に、「ケイン・クロニクル」シリーズ(KADOKAWA)などがある。 「2021年 『アポロンと5つの神託 太陽の神』 で使われていた紹介文から引用しています。」