- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784593590025
感想・レビュー・書評
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誰のもとにも等しく雨が降るように、慈愛も悲哀も幸福も不幸も、この世には満遍なくあふれている。
ほんとうに?
ある日突然、否応なく慈愛と幸福が欠落した世界に放り込まれてしまった人々。見渡す限り砂漠みたいに絶望が広がり、不幸は不安を生み、不安は不信の殻を作り世間を拒絶する。それでも独りで生き続けるのは惨めで寂しくて耐えられないから、救いを求めて夢の果てを越えてみようとする。結局、現実を裏返しただけの世界で何一つ変わらない。自分が生きていることが誰かの見ている夢で、その誰かが目覚めてくれたらすべて終わるのだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「佐々木マキ」氏を検索中にまさかのトラウマが甦る…!
まさか挿絵をされていたとは…!!
つっかいまだに血を流すのが異常にイヤなのは、多分この「砂の少女」を読んで以来と思われる。
これだけ鮮烈な印象。もう怖くて仕方なかった。
子供にはまったくお勧めしない、すばらしい本。図書館で自分で勝手に遭遇してゲンナリすると良いと思う。
読書ってそういうものだと思うので(嫌味でもなんでもなく、大真面目に)。 -
ヘンな話ばかりの短編集。なかなかファンタジックな設定に一瞬うっとりするのだけど、それは長くは続かない。生きていくのって大変。幸せは儚い。そんな気持ちになります。
「生きる時間」が一番印象に残ります。食べるって生きることですよね。 -
トラウマ作家、三田村信行の作品。既に絶版のため、図書館で借りた。表題作の他4編を収録。
どの話を読んでも救われなくて、流石三田村氏だと変な感心をする。一家心中の話なんて普通児童書に書かない。読後どんよりできることは確実。